『可能性』はトレード根拠にはならない

直近の過去検証でのトレードミスを記録しようと思う。

ミスまでの相場の流れを簡単に説明する。

・週足と日足ベースでの短期下落トレンドが転換し、上昇の流れになっていた。

・この上昇の流れが行き過ぎたところの逆張りショートを狙っていた。

・週足で1本前の大陰線を次の足で包み込むような大陽線が出た(前回の大陰線を若干高値更新して引けた)。

・ここで、上昇の流れが行き過ぎであると判断し、ショート玉を売り上がりで2つ仕込んだ。

・ショート玉を2つ仕込んだものの、逆行して上がり続けた。

・ここで、週足の中期あるいは月足の短期で強い上昇の流れが出ている『可能性』を考えて手仕舞いをした。

・週足の大陽線で引けたあとの次の足も、前回大陽線を高値更新する形で上昇を継続させていた。

・いよいよ「週足中期あるいは月足短期での上昇の流れが強いかもしれない」という上昇継続の『可能性』を疑い始めた。

・ここで、直近で「損切りをした」という心的なダメージも相まって「上昇継続の可能性」にバイアスがかかり、ショート狙いから上目線に変更を行った。

・高値更新後、相場が下落を始めた。

・週足短期&日足短期で下落したところで、週足中期&月足短期での『上昇継続の可能性』を信じてロング玉を投入した。

・しかし、相場は下落を継続させ、ロング玉も損切りとなった。

これが、今回の過去検証のミスまでの流れだ。

最初のショート玉損切りは仕方ないにしても、2回目のロングは完全に『上昇継続の可能性』にバイアスがかかっていたが故の文脈無視による失敗だ。

どんな文脈を無視したのか?それは、下落相場でのショートカバーという文脈だ。

相場は文脈に投機するのが正解であって、可能性に投機するのは間違いである。

今回は2つの可能性が拮抗していた。

①下落相場でのショートカバー
②週足中期&月足短期での上昇継続

この2つの可能性が拮抗する中で、もう1つ次の動きを見定めて文脈を読み取らなければならなかったのだ。

にもかかわらず、②の可能性にバイアスがかかってしまったせいで①の可能性を忘れ、次の値動きをしっかり見定めて②を肯定するような文脈を見つけずに『②の可能性だけに』投機してしまったのだ。

こういう場合は、①と②の可能性を天秤にかけながら次の値動きを見定め、どちらかの可能性を強く肯定するような文脈を汲み取らなければならない

損切りした焦りからバイアスが生まれ、そのバイアスに投機してしまったのが今回の失敗だった。




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