小説:101回目のハンマーナックル(297文字)
朝の日差しをくしでとかす。
ロッカールームには沈丁花が咲き誇る。
101回目のハンマーナックルが炸裂し、古代史の副党首が八宝菜を炒めはじめる。
頑丈なオーロラ。それを美しいとアブラゼミはいつでも吟じる。高音、高音、低音、高音。その声をドミノにして、101人のエキストラが挑む。
試みの結果は常に二進法に絡め取られてしまい、アフリカゾウが静かに横切るだけのことだ。
4人バンドの編成はたいてい、ドラム、ドラム、ドラム、ドラムであるから、サニーサイドエッグの取り合いが生じる。
時間が来た。あるところのものではなくあらぬところのもの、の時間。
そこまで書いて、彼はやはりそれを絵画にしようとする。
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