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待ち時間は「おいしい」に深く関係する説

突然ですが、ファストフードには行きますか?行く場合、なぜ行きますか?
多くの方は「時短」と答えると思います。

過去にマクドナルドが、60秒以内に提供できなかった場合は無料券を渡すというキャンペーンを行ったことがあるほど、ファストフードにとって「時間」との戦いはとても重要です。

そこで、ふと思うのは、1秒でも速い食提供をそもそも自分たちは求めているのか?陸上選手の記録更新のように短くなればなるほど、それは比例して喜ばしいことなのか。

実は、人は待ちたいんじゃないか。と思う出来事が先日あったので、書き留めておくことにします。

仕事終わりに、夜も遅めだったある日。サクッと、美味しいものを食べて帰りたいな〜。と考えたときに、評判の良いうどん屋さんを思い出したので、立ち寄ることにしました。

短時間で済ませられそうな券売機制のお店だったので、これは丁度いいな、と思いながら食券を購入。

食券を店員さんに直接渡すわけなのですが、券を見せてほんの2秒でうどんが登場。思わず「えっ」と声が出そうになりました。(この手の話はつい盛りがちなのですが、そのときばかりは、本当に2秒で出てきました。)

!!!?

食券ボタンを押しておつりと券が出てくる時間と大差ありません。ファストフード、つまり「早い(速い)ご飯」としては、もう120点ですよね。早すぎて素晴らしい!!!!!

・・・の、はずが、はじめに感じたのは「こ…これ大丈夫…!?」という感情。正直、とても不安になりました。

「ちゃんと作ってるのだろうか」
「作り置いた余り物なんじゃないか」
「冷めてるんじゃないか」
と、さまざまな思考が一瞬で頭を駆けめぐりながらも、席につき、ドキドキしながらも一口。

「あ…美味しい!」

ちゃんと美味しいうどんで安心しました。あぁ、良かった…。その後の人の接客を見ていると、僕がたまたまタイミングが良く早かっただけで、他にはゆであがりを3分以上待つ人もいました。

しかし「効率」を求めて入ったはずのファストフードなのに「早すぎると、それはそれで不安になる」現象はとても人間らしい感覚だな、と思いました。

■どのくらい待てるのか?待ちたいのか?

では結局、どのくらいの時間待てば、不安にもならず、素直に美味しそう!と思える時間なのか?

後日、同じ質問を社内メンバー2人にも聞いてみました。

「うーーーん、ファストフードだとしたなら、2,3分くらいかなぁ」と、上司の熊野。
「わたしは5分くらいでも良いです。」と部下の左近。

もちろん注文した料理やお店によって、そもそもの調理時間、待ち時間、食べるスピードも変わると思います。しかし、想像より早く提供されると不安になるという認識は共通でした。

そこで、質問を変えてみます。

「例えば、コーヒーっていろいろ飲む方法がありますよね?家でゆっくり豆からいれるコーヒーもあれば、スタバのコーヒー、コンビニや缶コーヒーもある。それぞれどこか求めるものが違って選んでいると思うんですけど、どこまでが味を重視していて、どこからが効率重視だと思います?」

「あー。マクドナルドのコーヒーは意外と味も好きで買うかも。」
「缶コーヒーは、最近買ってないかもです。」

会話で出てきた様々なコーヒーを、なんとなく美味しいと感じる順 (完全に我々の主観です) に並べ替えたものが下のリストです。

日常的になんとな〜く
美味しいと感じているコーヒー順

 (その場の主観調べ/たまに行く高級店除く)

1. 家で豆から挽いていれるコーヒー
2. スタバやドトールで買う店員さんが入れてくれるコーヒー
3. マクドナルドで店員さんが入れてくれたコーヒー
4. コンビニでカップを買って自ら機械でいれるコーヒー
5. ファミレスのドリンクバーで入れるコーヒー

- -  味よりも効率や機能性で買うライン - - 
6. コンビニで買うペットボトル/缶コーヒー
7. 自販機で買う缶コーヒー


人によって前後したり、こだわりの差もあると思いますが、話した我々の主観は、ほぼ共通認識でした。

そこで、ふと気づきます。

この主観で美味しいと思っているリストに、買って(作って)飲めるまでにおおよそかかる時間を加えてみると、

1. 家で豆から挽いていれるコーヒー 約10〜15分
2. スタバやドトールで店員さんが入れてくれるコーヒー 約5分
3. マクドナルドで店員さんが入れてくれたコーヒー 約3〜4分
4. コンビニでカップを買って自ら機械でいれるコーヒー 約3〜4分
5. ファミレスのドリンクバーで入れるコーヒー 約1分
- - 味よりも効率や機能性で買うライン - -
6. コンビニで買うペットボトル/缶コーヒー 約1分
7. 自販機で買う缶コーヒー 約10〜20秒

となり、だいたい手間や時間がかるほどの順に、なんとなく美味しさを実感していることが改めてわかります。

もちろん大前提としてそもそもの素材や味、製法の明確な差はあると思います。が、それぞれのコーヒーの美味しさの差について語れるか?と言えば、(少なくとも僕は)語れません。

少しでも待ったほうが美味しいだろうという価値観は、行列ができるくらいのお店で待たされても「その分美味しいに違いない」と期待をすることができるし、その期待値のピークを越えてもなお待たされてしまうと、急にイライラしたり、退屈してくるのだろうな、と感じるのでした。

ちなみに、たまたま後に知ったことですが、カップヌードルは技術的には1分で出来上がるものも作れるのに、あえて3分に設定されているそうです理由は、美味しく麺がほぐれる時間だけではなく、人が「短すぎず、長すぎず、さぁ食べよう!」と一番感じやすい時間に設定されているそう。

なるほど。さすがすぎます。

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ぎだ / 柳田義幸

企画とPRがお仕事。株式会社エレダイ2 プランナー・ディレクター / 株式会社ゆっくり おいしい ねむたいな クリエイティブディレクター。1987年生まれ。京都市太秦出身。京都精華大学ビジュアルデザイン科2010年卒。http://www.eredie2.jp/

日常の仮説

日常会話や生まれた新たな仮説をまとめたノートであり、ネタ帳であり、反応から新たな説を知りたいnoteです。
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コメント1件

待つ時間が食べ物をより美味しくさせる、って感覚わかります!わたしは、お茶を淹れて蒸らす時間がすきです···
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