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フランス語 DELF

先日、DELFを受けてきた。

DELFとは、「Diplôme d'études en langue française」の略で、フランス国民教育省公認のフランス語能力認定資格のこと。
聞く、読む、書く、話すがすべて詰まった試験。

難易度はA1、A2、B1、B2、C1、C2の順に難しくなる。
私は、昨年A2に合格したので、今年はB1(ベー・アン)を受験してきた。

場所は、国際フランス学園。新板橋駅から歩いて10分ほどのところにある。学校のような建物で、壁が蔦?で覆われているのが印象的である。

入り口で本人確認をする列に並んだのだが、そこでもうフランス語の会話をしている人もちらほらいた。

教室に着くと、自分の名前が書いてある紙にサインをして、席は自由なところに座っていい。監督者は一人だけ。注意事項が読み上げられるわけでもない。割と放置気味。そんなところが、フランスっぽい。行ったことがないけれど。

フランス語は何より聞き取るのが特に難しい。書くこと、話すこと、読むことは、それなりに頑張ればできそうな気がするのだが、あの「r」を含む巻き舌から適切な情景を連想するのは至極難しい。
important(アンポルタン)を何も考えずにアンポンタンと連想しそうになるのをなんとか引きとどめて、「重要」と脳内変換する。
聞き取り(Compréhension de l'oral)は期待できそうにない。

筆記系が終了し、お昼の時間になったのだが、国際フランス学園周辺は、お昼を食べるところが絶望的に少ない。
少し歩いてコンビニがあるくらいで、もう少しちゃんとしたものを食べようと思ったら、大通りの横断歩道を渡り、商店街の中を突っ切ってしばらく歩くしかない。
他の受験生もそれを熟知しているのか、横断歩道からその先の商店街まで列をなして行進していく。

休憩時間は2時間ほど。他の試験ではあまり考えられない長さだ。
こういうところにもフランスの良さ(悪さ?)が出ている。フランス人は仕事のお昼休憩中にワインを飲む、ワインはフランス人にとって水だからという話を聞く(klara blancさんがインスタで言っていた。それ以前にもどこかで聞いた気がする。巷でのフランス人のイメージ)
ファミレスでご飯を食べ、カフェで午後の口頭試験の準備に専念。

A2を受験したとき、口頭試験の集合時間の30分前に着いたら早すぎて目障りだったのかぞんざいな扱いを受けたので、今回は5分前に到着。時間でもないのに早く着きすぎた奴がその辺をうろうろしていたら、まだだから、と思うのは至極当然のことである。今回はそのような失態を犯さなかった。

B1の口頭試験は3つのパートに分かれている。
自己紹介、ロールプレイ、独白。
教室に入ると、リトマス紙をやや大きくした紙が2枚ホチキス留めされ、裏返しに伏せられている。それが十数個ある。そのうちの一枚をピックアップして席に着く。
そこからの説明は一切なし。この辺りも、DELF初見者に優しくないところ。
今回は2回目だからまだいいが、最初に受けた時にはやや面食らった。基本、わかっているよねスタンスで、放置される。他の受験生もそれに慣れているのか、黙々と紙を読み込む。
最後の独白のための課題がこの紙に書かれていて、お題2つのうちの一つを選択する。その準備をこの時間で行うのだ。誰も喋らないまま、10分が経過すると、別の部屋に行くよう促されてそこで面接を受ける。

面接官は優しそうなおばあさんだった。
自己紹介は正直何を話したか覚えていない。飼っている猫の話をしたようだが、聞かれている内容と違うことを話したかもしれない。
ロールプレイは都会での仕事をやめて田舎に行くことを決心する話。面接官の人は友達役として必死に私を引きとどめようとしたが、田舎でもうすでになぜか法務職が決まっていることと、海と空が綺麗でたまには都会に戻ってきて会うということを話すと、「À bientôt」(さようなら)と言われた。
独白では、非正規雇用という働き方についてどう思うかという課題だった、と思う。たぶん。不安定なのでできれば正社員が良いというと、あなたの課題は何ですか、と言われたのでtravaille intérimと答えた。何かを間違えたのかもしれない。質問があると思っていたが、面接官からはそれもなく、C'est finiと言われて、面接は終わった。

ダメならまた次を受けるだけだ。


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