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良くある勘違いだが、満腹感と腹持ちには因果関係がない。血糖値の急上昇が満腹感であり一時的なもの。腹持ちは消化吸収の速度が遅いということ。それぞれは全く別の話。そして全粒粉パスタ最強説。

満腹感や腹持ちが良い感覚と、実際の消化吸収速度の間に因果関係はないという話。

満腹感がある食事=GI値が高い食品により血糖値が急上昇するので一時的な満腹感を得られる。インスリンが大量に出て血糖値が急激に上がり脂肪が溜まりやすくなる。食べ過ぎなくとも、GI値の高い食品を少量摂取すれば満腹感が得られるため、消化器官への負担は低いと言える。但し、身体は全力で血糖値を上げるため、血管への負担が大きい。その後に血糖値が急下降することで、すぐに空腹感を感じる可能性がある。ちなみに食べ過ぎで起こる満腹感→空腹感については脳が騙されている可能性があるので特に注意(まだきちんと消化されていないのに血糖値が下がったことで脳に空腹であると司令を出してしまう)。

腹持ちがいい食事=GI値が低い食品により血糖値上昇が緩やかで、ゆっくり消化されるので腹持ちは良く感じる。血糖値が緩やかに上がるので血管に優しい一方で、動物性脂肪を多く含む食品は消化器官への負担が大きい。端的に言うと満腹感は得られにくいが、GI値の大きな変動が起こらないため、空腹感を長時間感じない。

満腹感とは?︰
一般的には、食品のGI値が高く、それによりインスリンの分泌が多いことで脳が満腹感を感じる。これは血糖値が上がるということだが、血糖値はその後に急下降するのですぐに空腹感を感じる。満腹感はあくまで脳の感じ方の問題であって、消化器官側についての、消化吸収の時間が早いとか、消化に時間がかかるという話とは別だったりする。

腹持ちが良いとは?:
この定義は漠然としている。GI値が低い食品だと血糖値変動が緩やかなので長時間空腹感を感じにくい。それを腹持ちと表現している場合がある。ちなみにGI値が低い食品は比較的消化に悪い傾向があり、食品によっては胃腸に負担がかかり消化不良になることがある。多量の動物性脂肪は胃の動きを完全に止めるので特に注意。
→消化吸収についての参考:https://www.tamapla-ichounaika.com/knowledge/category/post-37999/

食べ過ぎはなぜ良くないのか?:
食べ過ぎれば満腹感か得られ腹持ちも良いのだが、前述の通り虚偽の空腹感を乗り切る必要がある。また、血糖値が急激に上がり消化にも悪く脂肪を溜め込むという最悪の結果を招く。まずは食べ過ぎないことが肝要で、そのためには満腹感の仕組みを理解し、うまくコントロールする必要がある。

血糖値の上昇は何が悪いのか?︰
まず食事で糖質を摂ると血糖値が上がり、膵臓から血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌される。 インスリンには血中の糖分を脂肪に換えて体にため込む働きがある。 血液中に糖が常に多いと、血管の壁が壊れやすくなったり、血管が詰まったりすることがある。 つまり、血糖値が高いと、「糖尿病」をはじめ、網膜症や腎症、神経障害などさまざまな疾患や症状を引き起こす可能性が高くなる。

血糖値が急上昇すると何が悪いのか?:
血糖値が緩やかに上昇するのであれば問題ないが、急激に上昇するとインスリンは過剰に分泌され、身体に脂肪をため込みやすくなってしまう。血糖値の急上昇は脳にエネルギーが回らなくなり、眠気や倦怠感、集中力の低下といった症状や意識障害が現れ、仕事に集中できない、居眠りをしてしまうといった生活上の障害になる。 さらに急激な血糖値の変動は血糖値を下げるインスリンを分泌するすい臓や、血管へのダメージにもなるため何も良いことがない。

砂糖はなぜ血糖値を上げるのか? 砂糖と炭水化物の違いは?:
砂糖は二糖類に分類され分解が早い。砂糖のGI値は110。砂糖は一気に吸収され血糖値を上げる。多糖類である炭水化物の白米は90、パスタは40。意外なことに、パスタのGI値は驚くほど低い。

パスタと血糖値の関係性について︰
パスタは血糖値を上げにくい。血糖値が上がらないと、インスリンの分泌が少ないので、すぐには満腹感を得られない。パスタは小麦食品の中でもGI値が低いため、腹持ちは良いと言える。食物繊維がそれなりに入っているため、消化吸収に時間がかかり胃腸への負担は比較的大きい。つまり病人や虚弱体質には向かない。デュラムセモリナ粉100%のパスタには小麦由来のタンパク質もしっかり入っているため、白米よりもバランスの良い主食と言える。
→GI値一覧の参考:https://www.rakuten.ne.jp/gold/papamama/alpha30_GI.html

全粒粉パスタがおすすめ:
全粒粉パスタには身体に必要な微量栄養素が多く含まれている。食物繊維も豊富で玄米より格段に食べやすいので、1日に一度は食べておきたい。具体的にはアルチェネロの全粒粉パスタやペンネが価格的にもベスト。ただでさえバランスの良いパスタを全粒粉パスタにすることでスーパーフードとなる。

パスタソースについて:
レトルトパスタソースの一人前は1.5人前と言えるほど味の濃いものが多い。一度の食事では半量で十分だが、ソースを買う前に原材料の記載順序を必ず確認するクセをつける。原材料の記載は含有量順なので、脂質と糖質、添加物に注意したい。多少の添加物には目を瞑るとしても、ソースでたっぷりの砂糖や果糖ぶどう糖液糖(単糖類であり砂糖よりもGI値が高い)、脂質(但しオリーブオイルに関しては吸収されにくいため、適量であれば悪とは限らない)を摂取したのでは元も子もない。レトルト食品のソースよりは、多少高価でもビオセボンのプロサントマトソースなどのオーガニックソースが身体に安心で内臓への負担も少ない。瓶のソースは保存がきくので、イオングリーンビーンズなどのネットスーパーにてクーポン等で大瓶を大量購入することで多少の節約になる。それほど自然な味に拘らないのであれば、これまたイオン系のスーパーに格安のオーガニックトマトソースがあるので、そちらで十分。

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