見出し画像

今年、藍染体験工房を閉館することになりました

まず最初にこの記事は、2024年の1月に書いています。なぜならあっという間にこの時の記憶が薄れていくと思ったから。おそらく記事の公開は4月〜5月になるんじゃないかと思っているからです。
ということで、下記から2024年1月の私の言葉となります↓

今後の工房について相談があり…

ここ9年の間、週1日(日曜日)だけですが私がオープンしてきた藍染体験工房を、あと約1年で閉じることになりました。

体験工房は2024年度いっぱいで閉じるということになり、そこまで続けられていたら私が体験工房に携わるようになってからぴったり丸10年になることになります。

藍染めは、染液を作ったばかりのときが最も色素が濃くて、みなさんが藍染めするごとに布に色が吸い取られてだんだん甕の中の液は色が薄くなっていきます。

現在の染液は約2年前に作った(建てた、といいます)もので、あと1年保つかどうかは分かりませんから、2024年の途中で閉館になる可能性もあるかも。
それ以前に、ちゃんと一年藍の具合を保てるようにしなければ。腐らせてしまっては途中で終了です。

藍染体験工房の2024年度以降の運営についてお話があったのは、年明け最初の開館日でした。
閉館の理由を遠回しかもしれないけど超ざっくり書くなら、高齢化と人材不足と運営方針の見直しによるものです。

運営方針の見直しについては、私がこれまで思い違いをしていただけかもしれません。
ちょっと曖昧なところがあったので、今回のことではっきりとNPOの運営方針を伝えてもらったことで、相違に気がつけたということです。

その運営方針を基に、今後どうしていくか?考えたとき、閉館が妥当ということに落ち着きました。

一応あと約一年ありますが、閉館を決めたとき、たくさんの方にお世話になってきたことがどんどん思い起こされました。
自分ひとりで「辞める」と決めればそれで良かったことのがこれまで多かった気がします。
だけど藍染めはいくら日本や和が注目されようとまだまだ斜陽産業です。
せっかくコンタクト取らせていただいた職人さんや、色々お話聞かせていただいた職人さん。
頑張られている皆さんの思いを踏み躙るようなことになっていやしないか?こんなちっぽけな工房でも思いました。

斜陽といわず、嗜好品、コレクタブルとして、蒅(すくも。藍染めの原料)はちょっと手に入りにくいかもしれないけど好きな人の間で受け継がれて残ってほしいな。
蒅は希望としてはワインみたいに。
安く簡単に飲めるカジュアルなものもあれば、生産年も農地も職人も分かるような管理・流通もあるなどして。

まずは体験工房が続いている間はこれまで通りに日曜日に牧禎舎におりますので、遊びに来てくださいね。

追記(2024.4.9)

上記のようなことを1月に書き、NPOの総会(5月末)が近くなった頃に投稿しようと準備していたのですが、先日うっかりミスで藍を温めすぎてしまって藍の具合が悪くなってしまいました。
ただ、2つある甕のうち片方はなんとか大丈夫だと思うので、今後はその1つの甕の藍で規模を縮小して終わりまでつづけたいと思います。

もう片方の甕は明らかに復活まで時間がかかりすぎるか、復活しないかのどちらかなので、現状ではこちらの甕の藍は使用しないことを前提に、こうなったら実験的に残してみようということにしました。

閉館のお知らせをする前に閉館になるところでした。そうならずに良かったです。人間なのでうっかりはどうしてもあるのですが、それを極力そうならないよう防ぐ手立てを怠ってきたのはまずは私です。こういうとこに弱さかんじます。
シェアカフェをやるときはそうも言ってられないので、これを機にその点でも成長したいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?