さくら

言葉を綴りたくなった今日この頃。 *音楽*読書*舞台*作曲*自然*生き物*etc…

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最近の記事

忘れられないあの付箋

8年ほど前のことだ。職場の研修の一環で、4〜5人のグループとなりお互いの良いところを付箋に書いて手渡すという活動をしたことがある。 そのころの私は職場では殻にこもり、自分ではない自分を演じていた。自分の意見はなかなか言えなかった。趣味の話もほとんどしなかった。とにかく荒波を極力立てないように、責任を負わないように可能な限り静かに生きていた。職場での自分とプライベートの自分を完全にわけて生きていた。 そのグループワークの中で、「私の良いところ」のかかれた付箋が数人から手渡さ

    • 映画「夜明けのすべて」と私〜PMSとコロナ後遺症〜

      ※映画の話もしていますが、私自身の話が多めです。PMSとコロナ後遺症のことに触れています。 今、映画「夜明けのすべて」を映画館で観てきた。 5回目の鑑賞にしてやっと、頓服を服用せずに観ることができた。 ずっと自分自身のためにも書きたいなぁと思っていたことをこの勢いで書いてみる。 映画「夜明けのすべて」は、PMS(月経前症候群)による苛立ちやめまいなどに悩む藤沢さんと、パニック障害を患う山添くんのお話。2人は同僚なのだが、少しずつ相手を知り関わりを深めていくなかで友達でも恋

      • 日々の楽しみ 〜イソヒヨドリがやってきた〜

        最近帰宅すると楽しみにしていることがある。 家に入る前に 玄関横の軒下を見上げることだ。 17:45よりも早い帰宅の時には出会えない。 17:45を過ぎると毎日そこに存在する。 ある夜、私よりも後に帰宅した家族から 「軒下に鳥が止まってるよ」 と教えてもらった。 すぐに見に行くと小さなハトのようなシルエットが じっとそこに座っていた。 私たちが見つめていても一切動じず つぶらな瞳で堂々とそこに居座っていた。 巣を作っているわけでもない。 ただ軒下に張り出している木の上に で

        • 芸術と「距離」。「推し」ができて…

          「推し」 というものが私の中で誕生してから 思うことがある。 それは、芸術が人生で占める割合について。 私の「推し」は歌に演技に大忙しの人だ。 そんな彼女の姿を見るべく、 東へ、西へ、(おそらく時に海を越えて) ファンたちは右往左往する。 生で触れる芸術は良い。 画面越しや誌面越しに見るものとは違い、 生きた芸術として心に届く。 形として残らないものだからこそ、 その姿を、その声を脳裏に焼き付けようと 心も研ぎ澄まされる。 そして豊かな感情とともに その地をあとに帰

        忘れられないあの付箋

          思考は消える。だから始めた。

           頭の中で言葉が溢れてとまらない時がある。手にはスマートフォン、画面にはパズルゲームが映し出され、右手の人差し指はサクサクと動いているにも関わらず、心はそこにない。誰かに語りたい、だが口に出すことで止まってしまいそうな言葉の数々が蛇口から流れる水のように頭の中で溢れ出ている。  ある日、寝るために床についたというのにまるで寝られなくなった時があった。なぜなら頭の中でファンレターが完成してしまったからである。その日行ったアーティストのライブに大変な感銘を受け、興奮状態にあった

          思考は消える。だから始めた。