ぶっきらぼうな。あの人の話。

以前、noteで投稿した「職場にいた60代の男性」の話だ。
彼は、言葉や対応が雑であり、職員や相手先から苦情が多い人だった。
多くの人が、彼を煙たがった。
そんな彼は、自分の伴侶と親しくしていた。
自分の伴侶は、三度、彼に車を修理をしてもらうことがあった。
一度目は、成功。
自分は彼に礼を伝え、彼は照れた様子だった。
二度目は、失敗。
自分は彼に会釈をすると、彼は気まずそうな様子だった。
三度目は、作業半分で一旦終了。
彼が小鳥に餌をやるので、小鳥が寄ってきて作業が進まなかったそうだ。

彼は、いつも長時間かけて、車の修理をしてくれていた。
彼の大事な時間を自分の伴侶のために費やしてくれていた。
彼は、優しくて不器用な人なのだと感じた。

彼に会ったら、お礼を言おうと思っていた。
彼の姿を見たが、また会うだろうと思い、先延ばしをした。
しかし、彼は事故に遭い、もう二度とお礼を言うことができなくなった。

一期一会

この言葉は、 初めて出会う人以外にも使う。
いつも出会う人や身近な人でも使う言葉だ。
今この瞬間の出会いは、生涯で一度しかない。
「二度と出会えないかもしれないので、毎回の出会いを大事にする」という意味がある。

今この瞬間は、二度と戻すことはできない。
今この瞬間に出会う人との時間も、二度と戻すことはできない。
今この瞬間に生きていることは、当たり前ではない。
生きる物には、命の限りがある。

今この瞬間の出会いが、大切。
今この瞬間の出会いが、奇跡。

今この瞬間に伝えたいことがあるなら伝えよう。
今この瞬間に過ごす人との時間を大切に。