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【自由は自ら掴み取るもの】自分がどう生きていくべきか自分なりに探す戦いを描き、僕たちに” 愛 ”を見せつけた作品。沈み切った心さえも燃え上がらせてくれるアニメ映画!『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』

※本作と前作のネタバレを含みますのでご注意ください!

去年は初の女性主人公で話題となったテレビシリーズ『機動戦士ガンダム水星の魔女』が放映され盛り上がりを見せたガンダムシリーズ。

そして今年は2024年1月26日に公開

前作の『SEED DESTINY』から約18年の歳月を得ての完全新作。

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』

公開3日後の観客動員が63万4000人、興行収入が10億6500万円を記録。

2024年上半期に公開された映画として首位、ガンダムシリーズとしても歴代最高のスタートなりました。

ですが、20年の時間がたてば必ず

一度はガンダムを離れた人
忙しさでアニメを見なくなった人
どんな内容だったか覚えてない人

そういった方々はたくさんいると思います。

僕は初のガンダム作品なので鮮明に覚えてました笑。

この記事ではそんな方々がもう一度ガンダムSEEDという世界に興味を持っていただければなと思い書かせていただきます!


ガンダムSEEDの世界とは

ガンダムSEEDの世界では

遺伝子操作で身体能力・知力・免疫力などを向上させた人間『コーディネイター』。

遺伝子操作をせず自然に生まれた人間『ナチュラル』。

この2つの勢力が対立、戦争を続けている世界です。

ガンダムと言えば『戦争』。人型の兵器『モビルスーツ』を駆使して主人公が戦争に身を投じるという作品。

SEEDの世界も主人公のキラは中立国に住みながらもコーディネイター陣営の攻撃を受け、平和な世界から一変戦争に身を投じることになります。

コーディネイターでありながら友達を守るためにナチュラル陣営としてガンダムのパイロットに乗ることを余儀なくされたキラ。

そして親友であるアスランは敵の陣営としてキラと戦うことになっていき、2人の対立構造で話が進んでいきます。

放送当時、小学生だったころの僕には馴染みのない言葉『戦争』

教科書でしか学ばないようなことに正直ピンときていませんでしたし、当時は初めてのガンダムアニメ。

ロボットが空を飛んでは動き回り、ビームを打って敵を倒す。

そういったキラキラした世界としてガンダムを見ていました。

正直この時はキャラクターのドラマは二の次でした。

SEEDの魅力

先が見えずとも自分が信じる明日を求める

前半では戦闘に巻き込まれ、仕方なくガンダムに乗ることになったキラが嫌いな争いであっても友人と仲間を守るために地球へと向かう逃走劇でしたが、

中盤からはお互い大切な仲間を失ったキラとアスランの殺し合いとなり、戦いの後キラは体以上に心が傷ついてしまい、戦いの記憶を思い返しながら苦しむことに。
アスランはキラを殺したと思い込み、戦いが終わっても心が晴れず。

ここからが物語のターニングポイントであり、僕がキャラクターの心境を考えて観るようになった展開です。

29話カガリ(左)・アスラン(右)

「殺されたから殺して…殺したから殺されて…それでホントに最後は 平和になるのかよ?」

29話『慟哭の空』カガリ・ユラ・アスハ

「思いだけでも…力だけでもダメなのです」

32話『まなざしの先』ラクス・クライン

「国、軍の命令に従って敵を討つ。それでいいんだと思っていた。仕方ないと。それでこんな戦争が一日でも早く終わるならと。でもオレたちは本当は…何とどう戦わなくちゃいけなかったんだ?」

38話『暁の宇宙(そら)へ』アスラン・ザラ
31話キラ(左)・ラクス(右)

とくに「思いだけでも…力だけでもダメなのです」というラクスのセルフは

やっぱりただ願ったり誰かに縋ったりしているだけでは何も果たせない。叶える力の両方が必要だと考えさせられましたね。

殺し合いを経て、ヒロインであるラクスとカガリから想いをぶつけられ、諭されては思い悩み、やがて再会する2人。

自分は何と戦わなくてはいけないのか。信じる者は何なのか。
ただただ流されて自分の意思を無視しない。

キラたちは答えを見つけるため自らの意思で戦場に立つ。

キャラクターたちの心境や信念の変化は見ていた僕にも考えさせられ、ただただガンダムがカッコいいだけのアニメではない。

2人の心の成長を見ている僕たちも一緒に辿っていくような体験ができるのがSEEDの魅力です!

映画の見どころ

迫力のモビルスーツ戦

ガンダムと言えばモビルスーツ戦。ロボットが縦横無尽に動き回りビームライフルを撃ってはサーベルで敵を切り裂く戦闘シーン。

前2作の戦闘シーンも迫力がありましたが、同じ構図のシーンが多かったような印象が…
※作画の時間がいつもギリギリだったそうで、戦闘シーンの映像を使い回していたそうです。

ですが今回の戦闘シーンはすべてCG!
前2作を上書きするほどの迫力あるシーンが実現されています!

CGでモビルスーツを表現する場合

どうしてもおもちゃのような違和感が出ることがありましたが、

この映画ではそんなことは感じさせない。感じる暇もないほどスピーディな展開が繰り広げられています。

そしてCGで細かく描かれたことにより

劇中で腕に装備させたシールドをくるりと回転させて上下位置を変えたり、サーベルで複数の敵を素早く切り裂いていったりと情報量や密度が高まっており、瞬きを忘れるほどのモビルスーツアクションが堪能できます。

ファンにとってはまさかあのキャラがあの機体に?

と驚くような仕込みが作中では散りばめられているので、心の中で悶絶すること間違いナシです!

SEEDの世界を感じる音楽

映画の劇伴は前2作と同じく音楽家の佐橋俊彦さんが担当されています。

僕にとっては『STRIKE出撃』という戦闘曲が一番思い入れがあります。

その名の通り主人公がモビルスーツに乗り発進させたタイミングで流れてきた時は鳥肌ものでした。

まずこの曲を嫌いな人はいないでしょう!

続編から約20年たって音楽も楽器も進化してる中、今作でもまさしくガンダムSEEDの世界観だなと感じられる味わい深い楽曲が聴けました。

そして今作のオープニングを飾ったアーティストは

SEED作品ではオープニング曲や挿入歌を手掛け、この作品には欠かせない人物である西川貴教さんです!

前2作でもOPを務めた西川さんはなんと今回の楽曲は小室哲哉さんとのコラボレーション。

テーマソングである『Freedom』はどんなに平和を求めても争いはなくならない、それでも愛を持って平和を追い求める歌詞となっています。

近年はロシアによるウクライナ侵攻で『戦争』というワードを近くに感じるようになった今、この歌詞とメロディ、戦闘シーンも相まって強く響いてきました。

ですがイントロから一気にガンダムSEEDで感じた世界・時間・テンションに引き込まれること間違いありません!

ぜひ上の動画から本編冒頭をご覧ください。

ストーリーを通して伝わる前作へのアンサー

前作『SEED DESTINY』では『デスティニープラン』という

全ての人々のDNA情報を完全に解析し、その適性に合った職業に従事させることで、誰もが幸福に生きられる世界を作るという個人の自由意志が一切認められない徹底的な管理社会

その計画を阻止するためキラたちは戦いました。

職業相談ならうれしいんですけどね笑

しかし、2年後も争いはなくならず終わりの見えない戦いに焦りを見せるキラたちは『デスティニープラン』を否定したことは間違いなのではと考え始めます。

今作の敵サイドはその計画を再び起こそうとする存在。

優秀な人材はナチュラルでもコーディネイターでも受け入れている独立国『ファウンデーション』。

遺伝子で役割を決められた存在『アコード』が登場します。

そして彼らの登場でキラたちは愛する人を連れ去られ劣勢に追い込まれる状況になります。

前作『SEED DESTINY』の作品を通して出された

『人から争う気持ちがなくならなくても、人は前を向かなければならない』

という答えを出しましたが、

今作は自分の覚悟に懐疑的になり、敵国に大敗してから心が折れかける場面もあり

前作の答えに対して『本当にそうなのか?』と問いかけるような構成になってます。

そこからは映画をご覧いただきたいのですが、

望むことが叶わない自由のない世界をもう一度否定し、誰もが望める未来を選ぶためにもう一度戦う覚悟を固めた場面は前作の

人から争う気持ちがなくならなくても、人は前を向かなければならないという作品の答えを今一度深く肯定させるメッセージを強く感じられると思います!

まとめ

初めてのガンダムアニメであり約18年ぶりの続編なので『機動戦士ガンダムSEED』について書かせていただきました。

前作の2年後を描いた今作でも成長した主人公たちは争いという壁に悩まされます。

  • 戦っても平和は訪れず終わりが見えない。

  • 自分たちの行いは正しかったのか。

ですが、望むものは自分たちが進み続けなければ得られない。

覚悟を改め進み続けるキラたちの行く末をぜひ映画で見届けてほしいです!

少しでもガンダムSEEDという作品に興味を持っていただければ幸いです。


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