病院で働く事務さん

病院で働く事務さん

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事務さんの有給休暇

事務さんは配属先にもよりますが比較的有給休暇は取得し易いと思います。 というのも事務さんの業務は診療に直結するものではないので、「事務さんがいないと診療が滞る」というような事は起こりません。 言い換えると事務さんがいなくても問題は起きないので、休暇取得は他職種よりも概ね希望通りに取れる事となります。 ただ、実際に取れているかというとそうでもない実情も存在します。その理由として挙げられるのが事務さん側の環境です。 事務さんは古い考え方や体質が色濃く残っているので、以下のよう

    • 事務さんへの転職(その2)

      事務さんはある意味特殊な職場環境で働いているので、他業種への転職はかなり難しい部分があります。 まず、一般企業にはない部署での経験値というのは転職先企業でどのような考慮をすれば良いか分からないというのが実情です。 具体例を挙げますと、病院での以下経験は一般企業においてどのように活かされるのでしょうか。 ・診療報酬の請求ができる。 ・電子カルテ管理士の資格がある。 ・医師事務作業補助者の講習を終えている。 このような経験を一般企業の転職時にアピールしても、即戦力とはなかなか

      • 事務さんへの転職(その1)

        事務さんに転職する方もここ数年増えてきました。 病院における専門職の経験者採用というのは多くありますが、事務さんに限っていうと昔はほぼありませんでした。病院で働く事務さんというのはある意味専門職に近い部分もあるので、他業種からの転職というのは即戦力にならず敬遠されてきたという歴史があります。一部同業種からの転職はありますが、クリニックからの転職はほぼ皆無で同じ規模の病院からの転職が多かったと記憶しています。 病院で働く事務さんの仕事はアナログな部分が色濃く残っていますが、こ

        • 新入職者を迎える事務さん

          4月1日は新入職者を迎える日です。 実は病院の事務さん以外については直前まで入職するかどうか分かりません。その理由として挙げられるのが「国家試験の合格発表日」です。 以前にもお話しましたが、事務さん以外は国家試験をパスして初めて入職となります。故に、内定を出していても国家試験をパスしなかった方はそのまま入職取り消しという扱いになります。 参考までに各職種の国家試験合格発表日(2024年版)を以下にお示しします。 医師:2024年3月15日 看護師・助産師:2024年3月2

        事務さんの有給休暇

          事務さんから見るナースマン

          一昔前まで看護は女性が担う仕事という面がありました。最近では男性看護師(ナースマン)もまだまだ比率的には多くないですが、増えてきたと思います。 看護師さんの業務は力仕事という面も存在します。患者さんの姿勢を変えたり、ストレッチャーからベッドへの移動といったものがあります。2人分の仕事を1人でやるといった事はありませんが、ナースマンが1人いると安定感は増しているように感じます。 また、ナースマンがいると患者さんからのいわゆるセクハラ的な言動への抑止力も働くようです。 一方

          事務さんから見るナースマン

          事務さんの苦情対応

          事務さんは苦情を受ける事も多いです。 事務さん自体の対応間違いや誤った情報を伝えてしまった事によるもの等もありますが、他職種に関するご意見を頂く事も多くあります。 患者さんの導線で最初と最後に対応するのが事務さんという事もあり、前回の受診時に伝えられなかった事を忘れない内にという事で最初に対応した事務さんに伝えるという場合と、会計時のタイミングで「今日はこんな事があった。お宅の病院はどうなっているんだ」とのご意見を頂く事があります。 一方で「直接対応してくれた先生や看護

          事務さんの苦情対応

          事務さんの休日勤務

          病院は24時間365日動いています。 事務さんの仕事には通常の業務以外に休日や当直業務というのがあります。 今回は休日の業務内容と当直業務をお話しします。 <休日業務> 休日業務は電話対応、救急車対応、休日受診対応、お会計、お見舞い対応等が主な業務となります。 電話対応は内線・外線共にあるので色々なパターンを覚えておく必要があります。当然、救急車対応や休日受診対応も電話対応に含まれます。 休日につき通常の診察は行っていない為来院する患者さんや家族等の数は少ないですが、それ

          事務さんの休日勤務

          事務さんの人事異動

          事務さんの人事異動は行き当たりばったりが多く見られます。 キャリアプランといったものはなく、上司受けの良くない人や課における貢献度が低い人が左遷的な感じで他課に出される事が多いです。 (※課における貢献度とは上司に好かれているか否かという事であり、具体的な指標といったものは残念ながらありません) 一方で、上司受けの良い人はその課の長が自分の手元から出さず、10~20年近く同じ部署で仕事を続けます。なお、所属長が変わっても変化はありません。おそらく、前任の長から「この方はこ

          事務さんの人事異動

          事務さんのお昼ご飯

          病院にもよりますがお昼ご飯は以下となる事が多いようです。 ・病院の職員食堂 ・院内のコンビニで調達 ・仕出しのお弁当 ・お弁当やカップ麵等を持参 病院の食堂は多くのスタッフが利用しますが、実際にはそれだけのスペースは確保されておらず、時間をずらして利用する事が多いです。 現場に誰もいないという状況を作らないように、11:00、12:00、13:00と3部に分けてお昼を取っています。 医療は24時間365日稼働なので、みんなでまとまって休憩を取るという事はありません。また、

          事務さんのお昼ご飯

          病院で働く事務さんってどんな感じ?

          一昔前の病院で働く事務さんの特徴として以下が挙げられます。 ・地元出身 ・既に勤務している職員の身内や繋がり ・高卒や専門卒が多く大卒は稀 最近の傾向としては大卒や中途入職者の割合も増えてきているようです。 以前「以外とアナログな病院組織」というタイトルでお話ししましたが、事務さんの雰囲気もアナログな部分が多いと思います。 まず、年功序列と体育会気質は色濃くあり、仕事においても「先輩からこう教わったからこの通りやって」「〇〇さんからこのようにやるよう言われているから」と

          病院で働く事務さんってどんな感じ?

          以外とアナログな病院組織

          病院内はいわゆるアナログな部分が結構多いです。 まずハンコを押す事がとても多く、職員は大体ハンコを持ち歩いて仕事をしています。医師も概ねハンコ付きのペンを持ち歩いています。 ハンコを押す場面として以下が挙げられます。 ・患者さんへの説明書及び同意書 ・自治体等へ出す書類 ・医療機関同士で取り扱う書類(例:紹介状や報告書) ・職場に出す各種提出書類(休暇届け等) ・決済書や上申書 承認印を押す人も多く、1つの書類に計7~8名が押印するような場面も存在します。(なお、1人で

          以外とアナログな病院組織

          職種による「差」

          様々な職種で構成される病院において、職種による「差」というものが存在します。 職位(役職、管理職、一般)による差は会社組織でも存在しますが、職種によって差が生じるのは病院組織ならではと考えます。 序列という形で表現すると、医師>看護師>技術系(薬剤師、技師等)>事務という具合になります。 病院の中及び医療の場において「医師」は絶対的な存在です。医療法でも「管理者(院長)は医師でなければならない」と定められていますので、医師の立場は病院内においてとても強いものとなっていま

          専門用語が飛び交う医療現場

          医師や看護師さんは学部教育や看護学校等で医学や看護を学んでいるので、医学用語等への反応が早いです。 その点事務さんは医学系ではない学校(一般の大学、専門学校、高校)を卒業して就職する方が多いので、医学用語の理解等に時間が掛かります。 「ギネの先生にこれ渡しておいて」 「アンギオ室にこれ持って行って」 「ウロ外来に行ってきて」 上述以外にも「ザー、アッペ、カイザー」といった事務さんでは理解できない言葉が日々飛び交っています。 とは言え、医療の現場においてそれらを悠長に教え

          専門用語が飛び交う医療現場

          病院で働く事務さん

          病院で働く人と言えば、「医師」「看護師」と感じる人が大多数ではないでしょうか。 実際には様々な国家資格(薬剤師、検査技師、理学療法士等)を有す方々が働いています。その中で、唯一国家資格なしで働いているのが「事務さん」です。 「病院で働く事務さんって医療事務って事でしょ?」と言われることがよくありますが、病院で働く事務さんの仕事として、人事・経理・総務・施設管理・物品管理・医事・広報・情報管理等があります。 むしろ、常勤職員はこのような部署で働いている事が多く、医療事務と定

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