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罰則・引き締め・監視強化【学校編】(2)

本が無いと息が出来ない

図書室の利用は、司書さんがとても寛大な方であったため、色々と貸し出し手続きを免除してくださったり、今回の施錠の件も反対してくださったりと、特に長男のためだけという訳ではないと思うが、叶わなかったものの頑張ってくれたのだそうだ。

しかし長男に対して理解のある担任の先生ですら図書室の施錠が必要と考えたのであれば、それはそれくらいの罰則が必要な事案だったのかもしれないとも思っている。

長男には、学校はあくまで善意で授業中の読書を許可してくれているだけで、それを当たり前のように考えたり、図書室のルールを守らず好き勝手なことをした場合には快くは思われないのだよという話はした。

しかし、知的好奇心を一時的にせよ満たせない状態にするというのは、長男に酸素を与えないのと同じである。これを親としては重く受け止めたし、長男が苦しくて授業中にバタバタし始めると、他の生徒さんに迷惑にもなる。この状態も絶対に発生させたくなかった。

代替策

知的ニーズの方は別の方法で守ってやらねばならない。これに影響する形での罰は弊害の方が大きいと考え、早急に以下の2つの代替案を考えた。

1つ目は家から本をもっと持って行かせること。冷静に考えれば、図書室は制限されたが、読書は制限されていない。持ち込みも以前より許可されている。冷静に対応すれば良いと思った。

2つ目は、以前大学病院から診断書で言われていた個別の課題を長男に与えるという方法を、学校に相談することも考えた。

2つ目の案であれば読書よりも積極的に課題に取り組むことになり、学校から許可が得られるのであればむしろ望ましく、見た目にも勉強していて、また成績の面からも評価不能のようなことが避けられそうにも思った。

しかし、家庭で色々と話す中で、2つ目の案を当事者が学校に提案することについては慎重になるべきと判断した。

診断書はもうずいぶん前に学校に出しているが、学校から「では個別の課題を」と話が出たことはない。

思えば学校からは逆に発達支援センターへの相談や精神科の受診を提案されていた。長男に問題があるということを遠回しに示すものだった可能性もあるのだ。そこに、逆に学校に対して、長男に個別の課題を与えるよう大学病院が診断書を書いたというのは、学校にとっては不都合でしかなかったかもしれないのだ。

夫とは色々と時間をかけて話し合った。そして、今がベストでなくてもワーストな状況でもないなら、あまり変に被害者意識を持ったり、学校に期待しすぎたり、主観的になりすぎないようにした方が良いという結論になった。

こちらがせっかく診断書があるからと思ったとしても、それは過度な期待を持っているからかもしれない。担任の先生が長男に理解があったり、診断書以前に、「他の子も難易度の高いプリントが必要な子もいて、そういったものを用意する事も考えています」と言われたこともあって、やはり今の担任の先生ならと期待はしてしまっていたと思う。

先生の立場からしたら、長男を受け持つというのは罰ゲームのようなものかもしれないという話もした。手のかかる子である。それを甘んじて受け入れているような状態かもしれない。先方の方も、実は言わないだけでもっと言いたいこともあるかもしれない。

(3)につづく