勉強部屋は瞬く間に実験室へ
つい先日まで勉強部屋だった場所は、中学受験終了と同時に一瞬で実験室に切り替わった。自然と子供達がその部屋を「実験室」と呼んでいるのが微笑ましい。
ビーカー、遮光瓶、スポイト、濾紙などを始め、パソリナミニスターラーという舌を噛みそうな名前の攪拌機、そして実験途中の材料が並んでいる。
早くも置き場所に困ったのか、受験後に記念写真を撮ったまま置きっぱなしにしていた教材やノート、プリントの山が簡易物置き場になっていた。
色々な実験を同時並行でやっているようだが、最近だと貯めておいた柑橘類の皮を大量に包丁で刻んで、ミキサーにかけて、濾過していた。ミキサーにかけたものをしばらく放置していたら、一部がスクランブルエッグ状になったことが意外だったようで見せに来てくれていた。
柑橘類を使った精油も作りたいらしい。以前に市岡元気先生の投稿がきっかけで知った以下の本を、長男が喜ぶだろうと思って慌てて購入していた。案の定気に入ってくれたようで、勉強の合間の息抜きによく読んでいた。
精油の安全性ガイド 第2版
薬用エッセンシャルオイルの科学
私の実家の方で90歳近い祖母(子供からしたら曾祖母)がミカン、デコポン、せとか、はるみ等々を作っていて送ってくれるため皮集めも簡単だ。中でも香りが最高なのが「葉ミカン」で、これはあまりスーパーでは見ないのだが、他とは一線を画する香りを持っている。
因みに長男曰く、光線過敏症に要注意とのことで、家にはゴム手袋しかなかったので今回はゴム手袋で対応したが、柑橘系の成分はゴムを溶かすため、その点でも気をつける必要があるらしいことを追記しておく。
別人?
驚いたのが実験を始めてから毎日自分で後片付けをするようになったこと。同じ部屋で勉強をしていた時は汚部屋も汚部屋、整理整頓のできなさに親も途方に暮れていた。
「実験は後片付けが一番大事」と言いながらきれいに片付ける。使った場所を拭き上げて、床も拭き掃除をして終えてくれるため、実験すればするほど部屋が綺麗な状態で保たれそうなほどだ。
見えない物ほど汚い
長男は汚部屋には全く反応しなかったが、実験後の処理であるとか、キッチンのシンク周りの汚れには良く反応する。シンクの水切りプレートに私が野菜を置こうとすると、「お母さん、先に台を洗剤で洗ってから置いて」と言われたりする。
手を洗った際の水はねや、汚れ物の水が飛んでいて、見た目には分からずとも汚い可能性が高いからだと言う。ついつい見た目で綺麗そうだと気にせず置いてしまいがちな私とは正反対なのだ。
私 :汚部屋は気にならないのに意外よね。
長男:汚部屋とか、目に見えるものって別に大して汚くないんだよ。本当に汚い物は目に見えないの。
私 :ふむ。
長男:政治家だって汚いことする時は大抵見えないところでやってるでしょ。それと同じってことよ。
だそうでございます。