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算数弱点分析

退塾後、特に心配だった算数については、残り数ヶ月で何をどう学習するのが良いのか親も一緒に考えてみた。

最初は現状把握ということで、模試の結果を分析することにした。算数についてはテーマ(図形、速さなど)毎に、長男の得点(偏差値)と全体の平均等々の数値が掲載されているため、全体との差の平均や分散から長男の得意不得意が特定できるのではないかと考えた。

興味深かったのは、全体と比べて長男の成績が劣る分野であったとしても、それが安定して劣っているものもあれば、差の平均だけ見ると得意分野に見えるものでも、えらく分散が大きい(平均からものすごく良い時もあれば、ものすごく悪い時もある)分野もあり、対策をするのであれば、後者の分散が大きい方が良いだろうということになった。ボラが高いと本番で失敗した時に致命的になりかねない。

しかしこの時まだ気づいていなかったのだが、重大な点を考慮し忘れていた。問題の難易度を考慮していなかった。同じテーマであっても、Aレベルで出題されるか、Cレベルで出題されるかはその時々で異なると思われるが(Cの方が難易度が高い)、そこを考慮していなかった。

そしてその時に妙に印象に残ったものの原因がわからずだったのが、他の子がほとんど点数を取っていない問題で、長男がほぼ満点を取っているような時があったこと。これはよく分からないが算数が苦手という訳でもないのか?と、親としてはその程度の理解に留まってしまっていた。

教材を探す

次に教材をどうしようかという話になり、手元にあるものを見せてもらったら、『プラスワン』と『算数合格へのチャレンジ演習』の2冊を持っていた。

『プラスワン』は全問解き終わっていて、『算数合格へのチャレンジ演習』はまだ全部はやっていないとのことだったので、なら続きをやってみてはと提案したところ、問題が難しすぎるのと、本番でもし出てきたら捨てようと思う問題がほとんどであるため、気乗りしないと言った。

語弊のないように補足しておくと、長男は『算数合格へのチャレンジ演習』が嫌いなわけではなかった。時間がいくらでもあって解けるまで取り組んで良いとなればやるが、自分の実力(不足)からしたら本番ではチャレンジせずに捨てなければいけない問題であるため、そういった問題に時間を使うのは今は気が進まないということであった。

とはいえ、先生が薦めた教材であれば何らか意味があったのだろうし、同じような学校を受ける子達が取り組んでいるのだとしたら、やらないと差がつきそうで心配ではあった。それに問題を解かずに捨てるの意味が、今なら分かるが当時は分からず胸騒ぎしかしなかった。

その後、算数については教材探しに親も奔走した。また丸つけは長男から依頼されて私が担当することになった。自分でやると間違った時に正しい答えが先に目に入ってしまうためだった。

丸つけをしていると、長男のやり方が良いんだか悪いんだか分からないが、何となくスピード出しすぎなんじゃない?もう少し安全運転したら?と思うことが出てきた。

また長男はやはり書かずにポンと答えだけを出す事が多かった。この良し悪しも時間との勝負の中で必要な場合もあるのだろうが、ミスとのトレードオフがかなり気になった。

算数は他の教科とは違い、ミスが致命的になることがある。また試験において本当に怖いのは、難問ではなく易問であることに段々と気づいていくのだった。