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大迫傑という選手について思うこと その3

7月26日 マラソントレーニングは本日久しぶりのRESTです。

ここ数日にわたって大迫選手について書いております。

オリンピック選考会であるMGCで3位となり、オリンピック自動内定とはいかなかった大迫選手ですが、代表枠は3つあります。MGC後の3つの選考レースで、大迫選手の日本記録を上回る選手がでなければ、大迫選手がそのまま内定を決めるという状況であり、彼はそのまま静観して、代表内定をまつこともできる立場でした。2時間5分50秒というタイムを上回るのは、そう簡単なことではありません。

しかし彼は、ただ待つことを良しとせず、選考レースの一つである東京マラソンに出場し、自身の日本記録を更新して文句なしに代表として選ばれる道を選択しました。相当な覚悟が必要だったと思います。

しかし、覚悟をもって決意した大迫選手にトラブルが起こります。彼が所属していたオレゴンプロジェクトでコーチが主導して一部選手がドーピングをしていたという疑惑が出て、チームが解散するという憂き目あったのです。しかし、そこでも自分が強くなること、それだけに集中して自分が強くなるための環境に飛び込んでいきます。マラソン王国と言われるケニアにわたり、トレーニングを行うこととしたのです。成功に餓えた世界レベルのランナーが切磋琢磨している環境のなかで、己を磨くことで、彼はこれまでにない強さを手にしました。

そして2020年新型コロナウイルス感染が拡大し始め、東京マラソンも一般参加者は出場できず、エリート選手のみで行うという異例の形でのスタートとなりました。彼はそのレースで見事に結果を出し、自身の日本記録をさらに更新する2時間5分29秒というすばらしい記録を樹立したのです。この結果をもって、彼は見事に代表内定を手にしました。

しかし、さらに彼を試練が襲います。新型コロナウイルス感染拡大のため、東京オリンピックが1年延期となったことです。1年の延期とはいえ、もしかしたら感染状況次第では本当に開催できるのかわからないという不透明な状況でメンタルを保つのは並の選手では難しいと思います。

しかしそんななかでも大迫選手は、自らが強くなることに集中し、トラックレースに出場してスピードを磨いたり、感染が落ち着いてきて国の間での移動が可能になったらまたケニアでのトレーニングを実施するなど自らを磨き続けました。

そしていよいよ東京オリンピックの開幕を迎えました。ここまでため込んできたエネルギーを爆発させるタイミングを迎えたのです。8月8日日曜日、札幌の地で最高の走りを見せてくれるであろう日本代表の3選手をテレビの前で一生懸命応援しましょう。




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