見出し画像

ツンドク?読んどく ⑳

「スープの国のお姫様」「過剰な二人」 2021/12/08


11月は出雲旅、七五三詣り。
12月。二年ぶりの美術展
コロナ禍以前の日々って、こういうことが普通だったのね・・・。
今ぞとばかり、忍耐空白の月日を取り戻している。

三菱一号館美術館

相変わらず料理本・雑誌乱読。

樋口直哉さんの著書を何冊か読んだ。
樋口直哉さんは note にレシピなどを掲載されていて、まず彼の経歴に興味津々となる。

服部栄養専門学校卒業。兼業作家で、本業はフランス料理の出張料理人。2005年、安部公房『箱男』へのオマージュ作品「さよなら アメリカ」で第48回群像新人文学賞受賞。同作で第133回芥川龍之介賞候補。

そりゃ読んでみたくなる。

まず料理本を二冊と生産者レポ一冊を読んでみた。

『新しい料理の教科書』『最高のおにぎりの作り方』
なるほど!多くの料理文献を読破していらっしゃり、尚且つ確かなプロとしての料理テクも併せ持つ彼だからこその説得力がある。
昔とは食材が大きく変わってきたので、調理法も変化してきて当然。
だから ”今はこう調理する!” をまとめた本。

『おいしいものには理由がある』
生産者レポートも、実直に信念を持っていらっしゃる方たち~松田のマヨネーズ、木次乳業など~の真摯な生き方を余すことなく伝えた本。

次に小説も読んでみた。
スープの国のお姫様』
読んでいる間、陰鬱で不快で心ざわつくシーン、表現がなく、本の世界に小さくなった私が入り込んで、物語の展開をそっと眺めているような気持になった。
心も洗われ、爽やか。

久しぶりに白洲家関連の本を読んだ。

牧山桂子『白洲家の晩ごはん』
白洲次郎・正子夫妻の娘さんの著書。
両親べた褒めエッセイじゃなく、けっこう冷静辛辣な視点があって、そこが面白い。
掲載されている器は、あれ?うちの器とかなりかぶっているぞ。
「白洲次郎は大した男だね」と夫。
私はNHKドラマでの印象が強烈、特に中谷美紀演じた白洲正子。

出雲に行くのに持っていく文庫本を図書館で探し、これがいいと決めたのが『過剰な二人』

過剰な林真理子さんと見城徹さんの超引き込まれる対談と、あとはお二人のリレー人生訓。
作家はいかに優秀な編集者と出会えるかでしょう。
編集者が作家を育て、作り上げる。
名編集者・見城さんの ”編集者とは?作家とは?論” に思わず拍手。

過剰とは、普通に生きているところから、はみ出してしまうという意味だ。自分と折り合いがつかないということである。それを表現することにより、自分と折り合いをつけるのが、作家などの表現者なのだ。
この人たちは「書かずには生きていけない」ということ。
彼らは自分の中に、滲み出す血や、それが固まったかさぶたや、そこから滴る膿を持っている。それらを表現としてアウトプットしなければ、自家中毒を起こし死んでしまうのだ。
それだけのものは僕にはない。書かなくても僕は生きていける。

本文より引用

そういえば林真理子作品って『下流の宴』と『帝の淑女』しか読んだことがない。
コピーライター時代の真理子さんはTVでよく見かけていたけれど・・・。
初期の作品を読んでみよう。

来年1月下旬ごろ第六派説。
それまで、あちこち出かけておこう。

リストランテASO

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?