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出雲 巡り

出雲を巡る旅 photo note   

何度も訪れている出雲、旅の photo から幾つか note にまとめてみた。


稲佐の浜

旧暦十月(神在月)、日本全国の八百万の神々が出雲に参集され、「神議り(かみはかり)」という会議が開かれる際、はじめに足を踏み入れられるのが稲佐の浜。
「国譲り神話」「国引き神話」の舞台となった海岸でもある。

弁天島(べんてんじま)
浜の砂をいただいて、素鵞社(そがのやしろ)に供えに伺う


出雲大社(いづもおおやしろ)

八雲立つ出雲の国、その中心が大国主大神様をおまつりする出雲大社だ。

拝殿
八足門 二礼四拍手一礼で参拝
神楽殿の大注連縄
稲わらをよじり、神へ供える
稲穂の国の伝承文化の力強さ

素鵞社(そがのやしろ)

素戔鳴尊(スサノオノミコト)を祀る神社
持参した稲佐の浜の砂を素鵞社に供え、
その砂と交換で御社殿の床縁下の御砂を持ち帰り、
お清めの御砂としてお守りにすると良いと言われる

御本殿の裏

ここから見る御本殿を
「この野蛮な凄み、迫力、恐らく日本建築の最高表現であろう」
と岡本太郎は評した


須佐神社

須佐之男命 (すさのおのみこと) 御魂鎮めの御社

神戸川沿いの小道をうねうねと進む。
黒山の麓に須佐神社が見えてくる。
鳥居をくぐり、随神門をくぐる。

雨降る日曜日の午後四時すぎ、参拝客はほとんどいない静謐な境内。

大社造の御本殿のすぐ傍らに樹齢1200年とも1300年とも伝えられる大杉が
圧倒的な存在感で屹立している

「亭々として天を摩する老杉あり。
周囲二十余尺(七米余)樹高百尺(三十米余)木肌の一つ一つに千数百年の世の盛衰栄枯の歴史を秘め黙して語らず」

須佐神社 は、鋭いご神気を漂わせたスピリチュアルな磁場といわれる。
この大杉の周りは最強のパワースポットなのだそうだ。
何百年も在る木々と降り続く小雨。一人で大杉を見上げる私は気をいただくという静かな心ではなく、なぜか四方から闇が私へ迫りくるような怖れを感じた。自分はまるで闇に怯える獣だ。やっぱり朝方に来るべき神社なのだ。

スサノオノミコトとクシナダヒメが共に暮らした須佐を小高いところから眺める

車で山道を少し登り、車を止めて須佐を眺める
スサノオが「この国は小さい国だがよい国だ。自分の名前は岩木ではなく土地につけよう」と言って須佐と命名し、自らの御魂を鎮めたとされる土地


出雲弥生の森博物館

邪馬台国の卑弥呼が生きた弥生時代の出雲を、巨大な王墓である四隅突出型墳丘墓「西谷墳墓群」のジオラマや副葬品などで紹介している中々見ごたえのある博物館が、出雲弥生の森博物館 だ。

かつて出雲は海から大陸へとつながり 
壮大な文化の交流が行われていたということの紛れもない事実

圧巻はガラスの勾玉や腕輪

最新の高級大陸ブランド品だったはずのガラスの勾玉! 
これまでの玉から作られた勾玉を見慣れた弥生のひとびとにとって煌めく魅力だったに違いない 
二つの穴からアクセサリーに使われていたと推測

縄文人も弥生人も、審美眼というものは今の私たちとそう変わってはいないのだろう。古代の遺物を見たときの温故知新。

出西窯

出雲市斐川町出西。
出雲の西という意味を持つ地名の出西に、出西窯 はある。

館の中央の吹き抜けが目を引く
京都の 河井寛次郎記念館 の構造を手本に作られた吹き抜け部分のあるこの館は、
2002年第9回しまね景観賞民間建築部門奨励賞を受賞
民藝スピリッツ!


島根県立古代出雲歴史博物館

これまで発見された遺跡や資料をもとに、悠久の時を越え、出雲王朝の歴史にせまり、古代出雲を様々な角度からのぞくことができる博物館が 島根県立古代出雲歴史博物館 だ。

雲南市・加茂岩倉遺跡で1996年に出土した39個の銅鐸
国宝 23号銅鐸  雲南市加茂岩倉遺跡出土 
弥生時代~紀元前2~1世紀
真っ青の背景に古代から蘇った銅鐸が鈍く尊厳ある輝きを放つ
こうやって出土品を見ていると
人間の創りだす造形美というのは古今東西普遍で、
これらを造った古の職人たちの命が、生き生きと甦ってくる


一畑電鉄 出雲大社前駅 

県都松江市と出雲市の42.2キロをつなぐローカル鉄道「一畑電車(バタデン)」。

出雲大社前駅は出雲大社参詣の玄関口として昭和5年に開業
コンクリート平屋建て、丸い半円形の屋根のモダンな洋風建築で
国の登録有形文化財に指定されている歴史的建造物
白く塗られた内壁や高い天井
窓はステンドグラスになっている
線路側には現役を退いた日本最古級の電車「デハニ50形52号車」が展示されている
一畑電車に乗って
車窓からの景色を楽しむのもいい
電鉄出雲市駅
雲州平田駅へ向かう途中で
下車して少し散策
それからまた出雲市駅行きの電車に乗って帰る


加賀の潜戸(かかのくけど)~島根県松江市島根町加賀地内

出雲四大神の一人「佐太大神」誕生の地とされるのが、加賀の潜戸。

新潜戸(神くけど)

船に乗ったまま、三方を潜り抜けることのできる雄大な岩穴

加賀の神埼即ち窟(いわや)あり。高さ一十丈ばかり、周り五百二歩許あり、東西北に通れり。いわゆる『佐太大神』の産生(あれ)ましし処なり。

出雲風土記より
多くの著名作家が訪れたと記録され、小泉八雲と妻セツも訪れたことが著書「知られぬ日本の面影」の中で印象深く描かれているそうだ
水木しげる氏も亡くなる直前にも訪れたとのこと


足立美術館~島根県安来市

世界が認めた日本一の庭園を誇る美術館
ならば一度は訪れたい。

足立美術館 は近代日本画を中心とした美術館で、横山大観のコレクションとともに、日本一の庭園が有名な美術館だ。

白砂青松庭
5万坪の広大な日本庭園は「庭園もまた一幅の絵画である」という信念のもと
細部まで維持管理されている

名園と横山大観コレクション
「名園と横山大観コレクション」すなわち日本庭園と日本画の調和は、当館創設以来の基本方針であります。それは、日本人なら誰でも分かる日本庭園を通して、四季の美に触れていただき、その感動をもって横山大観という、日本人なら誰でも知っている画家の作品に接することで、日本画の魅力を理解していただきたい。そして、まず大観を知ることによってその他の画家や作品に興味を持っていただき、ひいては日本画の美、すなわち「美の感動」に接していただきたいという、創設者 足立全康(あだちぜんこう)の強く深い願いがあってのことなのです。

足立美術館HPより
池庭

訪れるべき美術館だ。

出雲市 街散歩

出雲の街には趣のある古い建物をリノベーションしたカフェが幾つかある。
カフェ文化が息づいている街は散歩もまた楽しい街だ。

cafe naka蔵
本高橋家の100年前の米蔵をリノベーションした、ジャズが流れるカフェ
抹茶パフェ
naka蔵ブレンドコーヒー
出西窯のカップ&ソーサー

夕暮れ街散歩

出雲市駅から北に延びる大通り「神話通り」には出雲神話物語が、出雲市駅から順に、時系列にしたがって設置されている。

「オオクニヌシ(オオナムチ)と白兎」のブロンズ像

大きな袋を肩にかけ/大黒様が来かかると/そこに因幡のシロウサギ/皮を剥がれて丸裸
大黒様は哀れがり/きれいな水に身を荒い/蒲の穂綿にくるまれと/よくよく教えてやりました

高瀬川沿い Cafe LINQ Takasegawa 


坪庭付町家をベースにリノベーションし
家具は北欧ビンテージとミッドセンチュリーのデザイン家具で統一したカフェ
高層建築が少ないからか
街角から見る夜空が広い

次はいつ訪れることが出来るだろうか。

お土産の和菓子をいただきながら photo を眺める。

松江を代表する銘菓
薄小倉 出雲三昧 若草 の詰め合わせ


これは2015年9月から2022年8月までの出雲(島根県)旅の写真から選んだ写真 noteです。

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