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ツンドク?読んどく ㉑

ゆったりうち時間の年の暮れ  2021/12/30

二年ぶりに超ゆ~~っくりできた年の暮れ。
久々のぐうたら満喫。
本 note.(備忘録)

林真理子初期作品を一気に読んだ。
1980年代、あの頃私は彼女の小説もエッセイ集も読んでなくて、たまにanan のエッセイを読んでいたぐらい。

読んで、ドはまり。
著者も仰る通りの意地悪さ、劣等感も甚だしいけれど、妄想力がこれまた甚大。野心もまたすごいわけで、書くほどに物語作家としてのポジション、はたまたこの世のステータスも掌中に!の真理子さん。

ルンルンを買っておうちに帰ろう』って、物書きとしての資質が詰まっていて、本沼に引きずりこまれ、本を閉じることも出来ず一気読み。
1980年代ならともかく、2020年代じゃ、これって大炎上?!

「私は最近、日一日と“男好き”になっていくようである」。モテたいやせたい結婚したい。いつの時代にも変わらない女の欲、そしてヒガミ、ネタミ、ソネミ。それがそんなにカッコ悪いもんかよ、エ?本当に私って嫌な女ね。泣きたい思いを抱えつつ、「言葉の女子プロレスラー」となって、口には出せない女の本音を代弁、女性エッセイの常識をくつがえした著者。読み始めたら止まらないと大絶賛を浴びた、抱腹絶倒のデビュー・エッセイ集。

amazon 本紹介

『葡萄が目に染みる』
青春小説。一番好き。
地方の名門進学校の、比較的早熟な男子高校生の青春(恋愛もあり)物よりじわっ、深~くわかるなぁ。

カタカナ仕事のキャリア女史の物語にも不倫物にも興味ないから、それらは読まなくてもいいだろう。

『白蓮れんれん』を読んで、林真理子の世界はひとまずおしまいにした。
《名高い恋の逃避行「白蓮事件」を、門外不出の資料を元に描ききる渾身作》という説明の通りの作品。
帝の淑女』に通じる。

彼女の作品をかなり読んで、直木賞作家選出の責任といいますか、やはり直木賞というのは時代時代の世間の人間模様を描ける物語作家を選び、育て、出版業界に貢献することなのだと思った。

柳原白蓮という女性については、実際の白蓮についての本(生存中に本人に取材)や自著もあるようだから、それらを読んでみるのもいいかなと。
そうは言いながらきっと読まないだろうけれど。

さて。
今年最大の感動はショパンコンクール。
情熱大陸、NHKBS の反田恭平さんスペシャル、共に魂がすっと清められた。

知るは楽し。
2021年は過ぎゆく。

北九州市若松区 


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