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生きる事も、働くことも。

最近、ヘルパーさんの利用も検討している。

本当に疲れ切ってしまった時、
寝たきりになる事があるから、
家事を頼めたらいいなと考えて。


その聞き取り調査で、
市役所の職員さんがいらっしゃった。


聞き取りの内容は、主に、
現在の症状についてだった。

クリニックで受ける問診に近いと思った。


その聞き取りを受けている時、
改めて、「私はうつ病」という事実を
まじまじと感じた。


職員さんは、気さくに話してくれて、
場を和ませてくれたので、何とか返答が出来た。


私は、疲れがピークになると、
足の力が入らなくなる。

ふらふらと歩けるか、
もしくは、壁に手をついて歩くか、という感じだ。


聞き取りの時も、
普段の生活は、そうしていると伝えた。

話はサクサクと進んでいって、
全ての質問に答え終わった。


そこで、職員さんのお見送りに、
玄関まで歩いた。

質問への受け答えに、疲れが出た私は、
ヘロヘロになりながら、玄関まで歩いた。


その時、職員さんは、
初めてビックリした反応をしていた。


狭い廊下なので、
両方の壁に手をついて、
自分の身体を支えている姿を見て、
目を丸くしていた。


これが、私の日常。
でも、それにビックリしているようだった。

不思議と、嫌ではなかった。
むしろ、リアクションがないのは辛いかもしれなかった。


そして、聞き取りよりも、
目の当たりにする方が、伝わりやすいんだなと思った。


こういったら、語弊があるかもしれないけど、
なんだか、安心すらした。


実のところ、
質問を答える中で、
あまり驚いたり大変そうだといった反応がなく、
「見慣れている」という感じだったから。

「色んな家に訪問してるけど、
 あなたの家は、大丈夫な方だよ。」

と、励ますように言ってくれたけど、
明るい受け答えが、何となく、
「あなたは、そんなサポート必要ないよ」
と言われている気がしてしまっていた。


そっか、私、他の人に比べたら、
まだマシな方なのか。
むしろ、全然、病気だと思われてないのかも。


そう思ったから。


でも、帰り際に見た、
あの驚いた表情が、
なんだか、伝わった気がして安心した。


症状で身体が重いけど、
少しでも社会に出ていこうと
前向きに頑張っている。


でも、それが
「思ったより、大丈夫そうね」
と思われる事がある。


私も、人に言える立場ではない。

でも、うつ病になって、初めての感情だった。


もしかしたら、
私が元気に暮らしていた中で、
同じことを思いながら過ごす人が居たのかもしれない。


私は、知らなかった。
でも、いまは少し分かる。

別に、私は病人だと言って、
人と線を引きたい訳じゃなく、
経験していない事を支える仕事は、
想像以上に大変な事かもしれないと思っている。


私は、社会人になった頃、
人の役に立ちたい、
仕事が出来るようになりたいと思っていた。

それは、とても良い事だ。

いまは、それに合わせて、
人の役に立つって、難しいんだな。
相手の立場になって考えるって、
本当に凄いな、と思う。


だから、働いている人は、
それだけで凄い。

自分の健康を管理しながら、
誰かの役に立っているのだから。


私も、働いていた時、
誰かの役に立てた事があるだろうか。


うつ病になって、
一周回って、「働く人」と接している気がする。
本当に、ありがたい。


そして、いまの私の仕事は、
「休むこと」だという事を、
いま一度考える。


結局みんな、
生きているだけで、凄いという事。

それに尽きる気がする。

と思ったひとときでした。

読んでいただき、
ありがとうございました🍀


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