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清澄白河カフェのキッチンから見る風景 : レコードから見る戦後史

結局のところ、古い音楽が好きというだけのことなんですけど、アナログレコードを聴かせるカフェまで造って現役時代よりも忙しく働いている理由が何か、しょっちゅう自問自答しております。ただの懐メロ好きというのも違うように思いますから、自分が育ってきた時代のものが中心的でも、幅を広げて文化活動的にやっていると考えております。

世の中を見渡すと、出版であれ、映像制作/アーカイブであれ、自分の興味と被るものが多く存在するので、皆さん考えることはそれほど違わないのかなとも考えているわけです。加えて温故知新的な感覚が好きなもので、古いものにあたってみたり歴史を学ぶことは、未来を覗くのと同程度に楽しいことと捉えております。

例えば最近人気の姉妹ユニット、ラーキン・ポー、2人ともギターが上手いですし、格好良いです。ブルースがベースでも現代的で、懐古趣味には染まっておりません。先日古いジャズやブルースをコンパイルしてあるフォルダを垂れ流していたところ、「おー、ラーキン・ポーっぽいねぇ」となりまして、傍にいたカミサンも即座に「ホントだ」と言っておりました。その時流れていたのはミシシッピー・フレッド・マクドウェルの「ゴーイング・ダウン・トゥ・ザ・リヴァー」だったのですが、フレーズやコード進行がどうのと言うよりも、手クセに近いものを上手くアップデートして自分たちの音にしています。こういった気付きは、古い音楽を聴く楽しさを倍加してくれます。

さて、ヘッダー写真ですが、とみさわ昭仁著「レコード越しの戦後史」という本ですが、戦後史と音楽を絡める手法の参考にさせていただいております。読み物としてフツーに読んでも面白いです。ただし歌謡曲で語る戦後史なので、洋楽は出てきませんから、あくまでも参考書です。

実は来月のトークイベントがこの辺の話題を基本軸に据えて、MTVのインパクトや時代背景まで語るものになる予定なんです。読書の秋、文化活動に勤しんでおります。無茶苦茶面白い内容と自負しておりますが、ウケがいいか悪いかは分かりません。…唯我独尊、毎度あまり気にしてはおりませんけどね。

今日は「B面の名曲特集」というイベントの開催日でして、そこで次回の内容をお知らせするもので、アタマの中は既に次回のことでいっぱいというしょーもない状況です。B面イベントの準備はこれでもかというレベルに達しておりますから大丈夫でしょう。唯我独尊、唯我独尊。

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