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7インチ盤専門店雑記388「時代感覚のシェア」

結構激しい雨が降っておりますね。これではお客様がいらっしゃるとは思えないのですが、案外天候に左右されない店ですから油断は禁物です。雨の日狙いのお客様もいらっしゃるんですよ。でもさすがにゆっくりnoteなんぞ書いてノンビリしているわけです。ただ明日がトークイベント「サブカル近現代史とMTVの時代」開催日でして、気分的にノンビリとは程遠いという、何とももどかしい状況です。まだ選曲が終わってないので、アタマの中でグルグルしているサブカル系のネタに合う曲はと考えておりまして、すっかり昭和にタイムトリップしております。

今回は7インチ盤主流だった時代から説き起こしますから、古いレコードの箱を眺めておりますが、状態のいいものがよくぞ揃っているなと、感心している場合ではないんですけどね。…結構凄いです。

ヘッダー写真のエルヴィス・プレスリーあたりがスタート地点かと思いますが、まあ「日本では」という視点で語るわけで、江利チエミさんスタートも考えられます。江利チエミさんの洋楽カヴァー、歌が上手くてビックリします。時代感覚満載で外せません。

その一方で、高度経済成長期の日本は戦後の混乱期からの復興でガンバロー、ガンバった意識の共有のためか、結構後ろ向きの側面もあります。純朴であることに価値を見出す人たちも多かったように感じます。時代感覚をシェアするネタとしてご紹介する予定の吉永小百合さん「草を刈る娘」、1962年リリースの曲は意外なほど田舎臭い内容で、女優として、また歌手としてヒットを連発していた人が歌ったことに驚かされます。合いの手というんですか、「まんずまんず」にビックリしております。さすがに鳴らす気はないです。

そして、いつの時代まで書いてあったか、タイトルの前に「流行歌」の文字。民謡やらと区別するような必要があったのでしょうか…。昭和35年生まれの私にとっても、昭和は既に遠い昔になりつつあります。

何の目的を持ってやっているかと問われれば、やはり時代感覚のシェアなのでしょう。忘れたくないだけなのかもしれませんけどね。

話の内容がMTVまで到達する頃には、皆さんホッとすることになるかもしれませんが、前半3分の1程度は久々古い音源や政治史ネタにお付き合いいただこうと思います。


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