アイアンフィストのウォードが好きすぎる③
親との関係が正常な男の子と恋に落ちた試しがない。そう。わたしは家族に問題のある人ばかりを好きになる。まあ、うちが問題家族だからな。
写真:‘Iron Fist’ Review: There’s Not Much to Marvel At
父親との関係をこじらせた葛藤する秀才ウォード・ミーチャム
ああああああああ!もうっ!!ウォード!!!好きなところしかない!!!あなた家族にも問題があるんですって?!わたしの好みでしかないわ!!!(幸せにならないタイプ)
引き続き、NETFLIX「アイアン・フィスト」脇役ウォード・ミーチャムについて。
前回、ウォードが父の支配への抵抗と、父の愛への渇望のはざまで引き裂かれる様子を実況しました。(実況ではないが実況のような迫力で書きました)
今回のテーマは。
主人公 ダニー・ランドへの嫉妬と羨望
ああ。書いただけで心が引き裂かれる。ウォード。わたしが愛してあげるから待ってて。もう大丈夫。ちょっと記事書きあげるまで待ってねとにかく。
そう、ものすごく端的に言うと、ウォードは、幼少期から、隣家でまっとうな両親にまっとうに愛されるダニーが、ただ羨ましかったのだ。
だって自分ちを見てみろよ。あのサイコパス父親だぞ!!!ハロルド・ミーチャムは本物のサイコパスの利己主義。息子だろうが娘だろうが、本当の意味で愛するわけがない。しかもウォードは長男。経営者たる父親によって、帝王学教育の名のもとに、厳しく抑圧されてきたはずだ。
ダニーへの嫉妬を表す象徴的なシーンとして、ダニーの幼少期の思い出のシーンがある。自宅の庭で、ウォードはダニーに意地悪をしたあとにこう言うのだ。(うろおぼえだし、生姜によるいい加減和訳)
「毎日毎日『可愛いダニー坊や』だと。吐き気がするんだよ。」
この台詞、聞き逃してしまいそうになるのだが、ウォードとダニーの関係を理解するのには非常に重要な台詞なのだ。(それなのにうろ覚えですんません)
そんなふうに、昔からウォードの深い欠乏を刺激する、素直で可愛い愛されキャラのダニー・ランドが、飛行機事故から15年経って戻ってきたりするもんだから。ウォードはあらゆる非道な手段を講じて排除しようとする。
ダニーを受け入れ始めるウォード
しかし結局、父ハロルドが、ダニーの有用性に気付いて、彼の保護を命じたことで、ウォードはいやいやダニーを受け入れることにするのだった。
そのときのシーンも大好きだ。
ダニーを取り込もうと甘い言葉を囁き、ダニーをハグする父ハロルドを見て、「どっと疲れるわー」って顔をするウォード。まんまとハロルドを信用したダニーに「ハロルドが気にかけるのはハロルドだけだ」と忠告するウォード。
He’s not a replacement for your dad. The only person Harold cares about is Harold.
呆れと諦めが入り混じった、このウォードの複雑な表情。
ああああああああああああああああ~~~!悶える~~~!!まじで全力で抱きしめたい。
その後もウォードは天然すぎるダニーに翻弄されまくるわけだが、Episode6くらいでようやく、ダニーが対峙しているものを理解し始める。
その象徴的なシーンが、ダニーに付き合ってヤミノテのアジト探しに付き合うシーン。颯爽とアストンマーティンに乗り込むダニーに向かって
Monastery boy in astonmartin.
そう、「つい1か月前までヒマラヤの僧院にいた奴がアストンマーティンかよ。」と言って微笑むのだ。
もう、癒されすぎる!!!!!!!!!!ウォード!!!普通に微笑むウォード!!少しだけ鎧を脱いだウォード!!心を許したウォード!!!かわいい!!!!かわいすぎるよ!!!!!!
前半はとにかく刺々しい、非情な実業家であるウォードが、ようやくダニーと友人としての関係を築き始めるこのシーン。ああ本当にもうこのシーンのためだけにアイアン・フィストを観たと言っても、過言だ。それは過言だな。
いつも際どいバランスの上にいるウォード
非情で合理主義的な実業家と、父の愛に飢えたまま育った心根の優しい男。その境界線をいつも綱渡りのようにゆらゆらを歩いているウォード。彼の見せる微妙な表情のすべてにまじで、わたしは、ハートを盗まれております!!!!まるでカリオストロの城のルパンだ!!!!!!!(こないだ金曜ロードショーでやってたからね)
ああ・・・ほんとにウォードが好き。その葛藤ごと抱きしめてあげたい。とりあえず、シーズン1、もう1回観るね。
まー。実際問題、ウォード級にこじらせた年下の相手をするのは大変ですよ。でもやっぱり、可愛くて可愛くて仕方がない。あー。やりきれない。
続く。
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