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チャイナな人

 ♬サンフランシスコのーチャイナタウン♪と言うくらい、サンフランシスコには多くの中国人が住んでいて、今のクラスメイトの半分はチャイニーズです。

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 コロナ前のリアルなクラスでの授業の時は、教壇に立つ先生の統制力により抑えられていたのが、ZOOM授業になって ババーンと表に出て来たことがあった。

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うるさい。

 びっくりするくらいうるさい。声自体も大きいが、早口、勝手にしゃべる。誰かが先生に指されて、答えに1秒でも詰まったら、一斉に喋り出す。答えが合ってようが、間違ってようが、お構い無し。あまりにうるさいので、少人数での会話の練習になった時、思い切って個別に聞いてみた。

シンディー 自分がうるさいとは思わない、だって周りがうるさいから、声を張らないと、私がいるってわからないじゃない?

ホンジュン 小さい頃から、声が良いって褒められて来た。この声を聞かせないと損だと思う。僕のおばあちゃんは僕を歌手にしたかったんだよね、僕、声はいいけど、歌が下手なんだ。俳優になるべき?なーんちゃって。

ムーチェン 私の声?大きい?大きくないよー。あんたの声が小さいの、聞こえないよ、そんな声じゃ。

・・・・なるほど。

 さらに年配のトニーにも聞いてみた。彼は昔トヨタで働いていて、何回も日本に行ったことがあり、そして日本が大好きだと言う。

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 声が大きい と言うのは 人口が多い中国において、競走で勝ち残るものの最低条件だそうだ。ほんの10年目まで、チャイニーズに”並ぶ”というルールはなかったらしい。買い物に行っても声の大きい人から注文を聞いてもらえる。だから大きな声を出す癖があると。あと、声が大きいと言うのは縁起がいいらしい。赤ちゃんが大きな声で泣くのは健康な印、大地に踏ん張って生きて行ける証。ポジティブで、人に選ばれる資質とみなされる。 

 トニーは小さくてとても痩せている、だから彼は人一倍声を張って、やる気を見せて来たと。小柄で目立たないから(158センチ)いつも185センチを意識して頭の天辺から『トヨタ、トヨタ、トヨタのクルマはイイヨ』(ここ日本語だった)ってセールスしてたと話してくれた。

 外国の人が自分の母国語を話してくれると、胸が熱くなるね。

 ・・・・声が大きい理由はわかった、でもまだ理解できない行動が続く。

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 ZOOM中、ずっと下見てて、会話にならない生徒がいた。どうもスプーンを持ってるようで 何してるのかと思ったら、授業の終わりには大量の餃子ができていた←すごい上手だった!!感動した←授業中。

 コロナ禍で停ってた本国からの化粧水が届いたと、授業中ずっと、リンクル、リンクル、と言ってスプレーし続けていた生徒。美容命だそうだ。止めない先生も肝が据わっている。

 ウェンジーはおばあちゃんがいつも隣に座っている。私との会話レッスンなのに、隣のおばあちゃんと広東語で話し出すので、よくわからなくなる、それはまだいい方で、突然子供を叱りに行ったウェンジーが画面から消える。残される私とおばあちゃん。

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ニーハオ

言ってみた。が、返答はなかった・・・・・

 今一番仲良いのは同い年のメンディ。もう10年以上もサンフランシスコに住んでる、でも私と同じレベルの英語しか喋れない。ムーチェンと言う生徒はサンフランシスコに来て32年と言う、だけどやっぱり同じクラス。つまりチャーニーズは英語なんか喋れなくても 生活に事欠かない環境を持っていると言うこと。これは強いねー、声も大きくなるわけだ。

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 メンディはうまく生活をして行くコツを備えている、私にチャイナタウンの買っていい店、悪い店を教えてくれる(ネイティブ中国語なので全くわからない(笑)。フレッシュな魚は手に入りにくいから、旦那に釣って来てもらうと。サンフランシスコで鮮魚は貴重だ。が気前が良くて姉御肌。でもうっかりやで、翌日の旅行のことをすっかり忘れていたりする←魚は冷凍された。

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 チャイニーズの声の大きい理由はわかった。渡米すぐ、アメリカ企業に勤めたりすると、声は小さくなるらしい(トニー談)。だけど私たちは、まだまだうまく喋れないレベルのクラス、ここはチャイニーズに見習ってどんどん積極的に声を出していこうと思う。

おまけ。

カザフスタン人も面白い。

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サンフランシスコで売ってる肉の単位が小さすぎるらしい。彼はビーフの事をCOW、羊肉のことをSHEEPと呼ぶ。壮大だねぇ。


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