詩)老いたシンガ一の一日
老いたシンガーの
艶のない皮膚
その声は
伝えるため
一言ずつ
込められて
音楽は
歳をとらず
響く
その寂しくとも
自分のあるものを
震えさせる声
それは遠き想いへと
もう八月も終り
そんな一日
政治家の
皮膚の
このなんとも言えぬ
不潔感はなんだろう
逃げ
昨日の言い分を忘れ
古くともよい
一片の誠実さえ
あれば
悲しい歌を歌う
老いたシンガーは
敗北していない
一瞬に
全て
を
賭け
潔く
退く
2022年に詩集を発行いたしました。サポートいただいた方には贈呈します