【読書記録】図解 仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方 アテンションミス編

著者:宇都出 雅巳

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前回の記事、メモリーミス編に続くアテンションミス編です。
おさらいになりますが、著者によるとミスの種類は以下の4つ

1.メモリーミス(忘れた!)
2.アテンションミス(見落とした!)
3.コミュニケーションミス(伝わってない!聞いてない!)
4.ディシジョンミス(判断を間違えた!)

※タイトルにある本を自分の意見を交えながら引用or要約しています。
詳しくは本を読んでみてください・・。

2.アテンションミス(見落とした!)

アテンションミスはめちゃくちゃ容易に想像つくけど、
本で挙げられている例は

文章の誤字脱字
メールの送信先の間違い
数字のけた間違い
相手の話を聞いていない
注意散漫で仕事が進まない

など。(ほかにもあれやこれや思いつくな・・)

私が今回おかした書類の送り先間違いもアテンションミスの一つといえる。
(詳しくはメモリーミス編を参照)

見ていたはずなのに見落とした、聞いてたはずなのに聞き漏らした等はなぜ起こるのか。どうすれば防ぐことができるのか。

人は世界をそのまま見ているようで見えていない

人はしっかり見ているつもりでも、実際に目に入る事柄はどこに注意を向けていたかで変わってくる。よく用いられる動画(紹介しているこの本でも取り上げられていた)をご覧いただきたい。

これは動画に映る人白いユニフォームの人が何回パスをしたかを数えるというもの。しかしこの課題は注意を誘導するためのもので、動画は両チームと関係ないゴリラの着ぐるみを着た人物に気づくかどうかを試すのが趣旨である。

メモリーミス編で紹介したように、「注意」とは情報をつかむ腕であり、ワーキングメモリでの記憶とは、情報がその腕につかまれている状態。この「腕」がパスの回数のカウントで埋まっていたばっかりにゴリラの存在に気づくことができない人が多くいるのだ。

つまり、カウントにかなりの数の「腕」を使わされて、ワーキングメモリーに余裕がない状況が起こる。そのためしっかり見ていても、しっかり見ていたからこそゴリラの存在に気づかないのである。

やはりここでも重要なのはワーキングメモリの負荷を減らすことが重要

ワーキングメモリに余裕を持たせることによって、余計なことに注意を向けることなくタスクに集中することができるようになる。

スマホが机にあるだけで脳の働きが悪くなる

脳は物事を無視することにもワーキングメモリを消費する。
スマホは私たちの興味をそそるような記事やSNSの更新情報、あるいはLINEでの連絡などの通知をひっきりなしに受信する。
したがって机にスマホを置いておくことで、その通知を無視するために無意識にワーキングメモリを使ってしまう。実際にスマホが机の上に置いてあるだけで、頭の働きが低下するという実験結果も出ているそう。

集中したいときはスマホはカバンに片付けるようにするのが吉。
(仕事中スマホを時々見てる私には耳が痛い・・)

※注意をそらすために選ぶべき言葉は「成功イメージ」
「こぼさないように食べてね」というより「丁寧に運んでね」という方が成功率が上がる。失敗イメージを追い払うためにワーキングメモリが使われて余裕がなくなり、結果的に失敗したりすることがあるためだそう。

悩めば悩むほどミスが起こる

アテンションミスを頻発する人は共通して注意の「腕」の浪費家の人。
無駄なことに気を取られ、本来集中すべきところに「腕」十分にを割けていないのが原因。その無駄遣いの例として、過去の「後悔」と将来への「不安」、未完了タスクについての考え事がある。

「あのときああしていれば・・」、「このままでいいんだろうか・・」などの後悔や不安、あるいは「あれをやらなければ・・」などの未完了事項はワーキングメモリのパフォーマンス低下につながる。

失敗が失敗を生むとはこのこと。何かをミスって落ち込んでいるときは新たなミスをしやすい、負のスパイラルに陥りやすいのはこれが原因といえる。

しかし考えないようにするべきとわかっていても考えてしまうのが人間の性。ではどうするべきか。

考え事は書き出して頭の外から出す、書けば書くほどミスは減る

不安や考え事、未完了のタスクは書き出してみるとよい。そうすることで頭の中が整理できるし、書き出してみると意外と大したことがなかったことに気づくかもしれない。

気になることはどんどん書き出してみよう。
頭の外で考えることで注意の無駄遣いが減り、注意という「腕」をそれらから解放できる。

ミスするなという注意がミスを引き起こす

人は頑張って見ようとすればするほど視野が狭くなり、注意の視角が生まれる。「気を付けてみないと」「絶対に失敗しないようにしないと」と肩に力が入っているときほど、目の前のものしか見えなくなるうえ、「またミスをしたらどうしよう」というプレッシャーにワーキングメモリが乗っ取られてしまう。

頑張って見ようとしない、先入観・思い込みを捨てて全体を俯瞰することで余計なことを考えさせず、広い視野で物事を見ることがアテンションミスを減らすことにつながる。

チェックリスト・フレームワークを活用する

チェックリストやフレームワークを活用することで、検討事項を頭の外に出して注意の漏れを防ぐことができ、ワーキングメモリーの無駄遣いを防止することもできる。また、チェックリストがあると必要なことを確実に押さえることができるうえ、思い出す労力を節約できる。

フレームワークを利用して、重要なことを見える化し、やらないといけないとわかっていもなかなか取り組めないということもしばしば起こりうる。→(・∀・)
そんなときは仕事を細分化して、やることを具体的にしていくとよい。

決まった動作が集中に導く

1つのことに集中する、「ゾーン」や「フロー」と呼ばれる状態が存在する。ゾーンやフローの状態は意識してもなかなか入ることは難しい。
そこで、その状態に入るためにアスリートたちが行っているのが「ルーティン」。ルーティンは一連の決まった流れのことをいい、集中するための自分流の儀式のようなもの。ルーティンをして、気持ちを切り替えることで集中して仕事に取り掛かれるようになる。

ゾーンに入りやすい環境
⓵早朝
寝ている間に記憶は整理されるため、朝はすっきりした状態のため
⓶注意をひくものから逃れる
自分が集中できる空間で行う、家が一番集中できるのなら家で、家だと誘惑が多く、緊張感を持たせたいのならカフェなど。
③静寂よりも適度な雑音
静かだと小さな音でも気になるので、適度にざわざわした場所のほうがよい。もしくは決まった曲をリピートするなど

基本の徹底

ある作業の経験を積んで体で覚えてしまえば、必要な「腕」の本数が減り、ワーキングメモリに余裕ができる。基本をいい加減にしていると、いつまでたってもワーキングメモリを食われて、ミスがいつまでたってもなくならず、次のレベルの仕事を任されるようにならない。Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン

重要なところを押さえるも大事かな。それにはある程度経験が必要な気がするけど。何がともあれ、基本はすべてにおいて重要だよねー

おわりに

この記事ではアテンションミスをいかに減らすかについて読んだ本をもとに述べました。おそらくアテンションミスが日常で一番起こる頻度が高いので、この本で一番興味を持ったパートでした。読んでみるとメモリーミス編と重なる部分が多かったように思います。

ポイントをまとめますと
⓵人は世界をそのまま見ているようで見えていない
⓶余計なことは考えず、シンプルなタスクにすること(腕の無駄遣いに注意!)
③やはりここでも書き出すことが重要。あとはチェックリストやフレームワーク、ルーティンなどを利用して、頭で考えることを極力減らす。

これらを頭に入れながらアテンションミスを防いでいきましょう。


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