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世界一アテにならない順位予想~ナ・リーグ中地区編~

お疲れ様です、イサシキです。

さて、いよいよ今年も順位予想のお時間がやってまいりました。

え?MLBがロックアウトしている?本当に開幕するのか?まだ移籍先が決まっていない選手がたくさんいるじゃないか?

もちろん、それも踏まえての順位予想です。各チーム補強が完成しきっているわけでもないでしょうし、今後結ばれる労使協定の契約内容によってはまた違うチームになり替わるかもしれません。そこはご容赦ください。

こらそこ!11〇Wins氏とかセス○○ス氏とかM〇sports氏とか世界野球情〇局氏などの有名な方がやればいいとかそういうこと言わない!

今回はナ・リーグ中地区編です。最後までお付き合いください。

注意書き

先ほども少々触れましたが、今後結ばれる労使協定の影響により、様々なルール変更がされる可能性があります。

その1つにナ・リーグへのDH導入というものがあり、既に今年から導入される可能性が高くなっています。そのため、ナ・リーグの球団を紹介する際もDH込みでスターティングラインナップを提示しますのでご了承ください。

ナ・リーグ中地区のパワーバランス

基本的には昨シーズン地区優勝のブルワーズ、ワイルドカードゲーム進出のカージナルス、この2強になると思います。

一方、一時期ワイルドカード争いをしていたレッズややタンキング気味の動きを見せている最中で、昨夏主力選手を大量放出したカブスは補強こそあれどまだまだ戦力的には物足りず再建期の続くパイレーツもなかなかチーム全体での底上げが捗っていないという状況なので、まだこの3チームに上記2チームを追える力は備わりきっていないと予想しています。

地区優勝:St. Louis Cardinals

昨シーズン終盤に破竹の17連勝で見事ワイルドカードへと滑り込んだカージナルス。スタメンの半数がゴールドグラバーという鉄壁のディフェンスを武器に堅実なベースボールを安定して披露することができると考え、今年の中地区優勝予想にあげました。

選出ポイント①:チームバランスの良さ

カージナルスの特徴といえば、チームとしてのバランスが非常に良いことが挙げられると思います。一部では層の薄さ突き抜けた長所がないという評価もされていますが、今オフにはブルージェイズからFAとなっていたスティーブン・マッツを獲得して手薄だった先発陣のアップグレードに成功。さらには近年リリーフとして活躍したアレックス・レイエスや故障からの復帰を目指すジョーダン・ヒックスも先発転向を目指しており、プロスペクトにはマシュー・リベラトーレらも候補として控えているほどに充実しています。その半面リリーフが流動的になりそうですが、まだまだ市場にはリリーフ投手が残っているため、ここは補強がありそうです。

一方野手もスタメンと控えの層は開いているようにも見えますが、こちらもノーラン・ゴーマンをはじめとするプロスペクト群は充実し始めています。そのため、現状の足りない部分は今夏までの移籍組でも十分補えると予想しておきます。

選出ポイント②:Yadi、Wainoと共に

モリ―ナ(写真左)とウェインライト(写真右)

今シーズン限りでの引退を表明しているチームの大黒柱、ヤディア・モリーナ。長年に渡ってチームを支えてきた「カージナルスの顔」が、ついに最後のシーズンを迎えます。

ここまでマイナー時代からカージナルス一筋で駆け抜けた21年間。個人の捕手としての評価もさることながら、カージナルスのみならず、母国プエルトリコを背負って戦ったWBCでもその痛烈なキャプテンシーを発揮し、数多くの選手から慕われ、数多くの実績を残してきました。

既に引退を公言しているため、おそらく選手も、新監督のオリバー・マーモルも、その他のチーム関係者も全員1つの想いを持っているのではないでしょうか。

モリ―ナに、有終の美を

もちろん私の勝手な想像ですので、カージナルスファンの方のお気持ちを悪くしてしまうかもしれません。申し訳ありません。ただ、いつも以上にチームが一丸となって良いチーム状態でシーズンを過ごせるのではないかということを述べさせていただきたかっただけでございます。

そしてモリ―ナと共にカージナルスを象徴する存在として活躍してきたアダム・ウェインライトにも今シーズン限りで引退するのではないかという予測が立ち始めています。2000~2010年代のカージナルスを支えてきた2人が、今年も最高のパフォーマンスを披露してくれるのではないでしょうか。

予想ラインナップ

カージナルスの予想メンバー

1番 2B トミー・エドマン
2番 1B ポール・ゴールドシュミット
3番 3B ノーラン・アレナド
4番 LF タイラー・オニール
5番 RF ディラン・カールソン
6番 C ヤディア・モリーナ
7番 CF ハリソン・ベイダー
8番 DH ポール・デヨング
9番 SS エドムント・ソサ

正直カージナルスはDHが導入されることが正式決定すれば、この枠の選手を獲得するために動くと思います。もちろん2022年以降のペイロールも確定していないので、誰を獲得するかなどの言及はできませんが、このオーダーを見るかぎりではやはり実績のある左打者が欲しいかなあという印象を受けます。それかゴーマンラーズ・ニュートバー母親は日本人といったプロスペクト群のプラトーンか。いずれにしても、世代交代が近づいてきているのはほぼ間違いなくなってきています。

ゴールドシュミット、アレナドを中心とする打線は今年も健在で、そこにオニール、カールソン、ソサらの若い力が安定して発揮できるようになれば、昨年より強力な打線を形成できると思います。個人的にはフリースインガー傾向となっているデヨングのバウンスバック昨シーズンのBABIP.216を期待していますが、果たして。

問題はモリ―ナの後釜候補であるアンドリュー・キズナー。ここ数年はチーム状況も相まってなかなか試合出場の機会が与えられなかったものの、昨年は63試合に出場。攻守に精彩を欠く形とはなりましたが、今年も第2捕手として出場機会は多く与えられると思います。2023年からは彼が扇の要。前任のマット・ウィーターズからも吸収した捕手の心得を披露する日が近づいてきています。

続いて投手陣です。

昨シーズン故障離脱までは好投を続けていたフラハティ

先発ローテーション
1番手:ジャック・フラハティ
2番手:アダム・ウェインライト
3番手:スティーブン・マッツ(TORから移籍)
4番手:ダコタ・ハドソン
5番手:マイルズ・マイコラス

主なリリーフ陣
クローザー:ジオバニー・ガイエゴス
SU:ジェネシス・カブレラ
アレックス・レイエス
T.J・マクファーランド

先発にはこちらもモリ―ナ同様、カージナルス一筋のレジェンドであるウェインライトをはじめ、次期エースのフラハティ、ブルージェイズで永遠のエース候補から脱却したマッツ、TJからの復活を期すハドソン、NPBでもお馴染みだったマイコラスと役者はそろい踏み。故障経験のある投手も多めですが、昨シーズンはTDLでのベテラン2人J.A.ハップ/ジョン・レスターを獲得したことによってその穴を見事にカバー。今シーズンはどうなるでしょうか。

リリーフ陣は迅速なムーブでFAになっていたマクファーランドとの再契約を実現。その他にも昨シーズンフル回転のガイエゴス、100MPH超の直球で打者を封じ込めるカブレラも健在。決して役者不足ではないですが、あともう1枚リリーフが台頭or補強できればさらに強固な陣容となるのではないでしょうか。

また、先述したレイエスとヒックスどの配置になるか不透明なため、レイエスはリリーフに、ヒックスはシーズン安定してロースター入りしていられるかどうかも若干怪しかったため、名前を外しました。

2位:Milwaukee Brewers

昨年はサイヤング賞を獲得したコービン・バーンズをはじめ、ブランドン・ウッドラフフレディ・ペラルタをはじめとする圧倒的な先発陣と、MLBを代表するクローザー、ジョシュ・ヘイダーらで形成する強力なリリーフ陣を擁して3年ぶりの地区制覇を果たしたブルワーズ。今年も圧倒的な投手陣を武器に盤石な戦いを繰り広げると考え、2位に予想しました。

選出ポイント①:圧倒的な先発投手陣

ブルワーズの2021シーズン先発陣

上記でも述べた通り、ブルワーズの強みはなんといっても強力な投手陣。ウッドラフ、バーンズ、ペラルタの三本柱だけではなく、エイドリアン・ハウザー、エリック・ラウアー、ブレット・アンダーソンもそれぞれ先発投手としての役割をきっちりと果たしました。アンダーソンは現在FAとなっていますが、その他5投手はそのままブルワーズに在籍するため、今シーズンも強力な先発陣は健在です。心配なのはケガだけでしょうか。

またリリーフ陣も強力です。先述のヘイダーはもちろんのこと、2020年ナ・リーグ新人王に輝いた「エアベンダー」独特なチェンジアップのことデビン・ウィリアムズ、接戦からロングリリーフまで何でもござれのブレント・スーター、さらには今年飛躍が期待されるジェイク・カズンズ小さい頃はカブスファンアーロン・アシュビー叔父さんも元MLB選手らを擁しています。昨シーズンチーム最多登板のブラッド・ボックスバーガーや途中加入ながらも好投したハンター・ストリックランドらが抜けてもその布陣に揺るぎはないでしょう。

選出ポイント②:イエリッチ復活なるか

昨シーズンはレイズからトレードで加入したウィリー・アダメスの爆発的バウンスバックや期待の若手ルイス・ウリアスらの活躍もあったブルワーズの攻撃陣ですが、やはりクリスチャン・イエリッチの復活は必要でしょう。

イエリッチの通算打撃成績

2020年シーズンから続くイエリッチの打撃不振。持病の腰痛に加え、自打球による膝蓋骨の骨折2019年9月10日のMIA戦で負傷、例の感染症など度重なるケガや体調面への悪影響が多かったことも要因なのか、それに比例して成績も落としています。

不振の要因については触れませんが、このイエリッチが機能するかどうかでブルワーズの打線はまた大きく変わった様相を呈します。昨シーズンは走塁改革で得点力は何とかカバーできたものの、まだまだ「投高打低」の印象が拭い切れないだけに、スーパースターの復調はチームにとって必要不可欠な特効薬となりそうです。

予想ラインナップ

ブルワーズの予想オーダー

1番 2B コルテン・ウォン 
2番 SS ウィリー・アダメス 
3番 LF クリスチャン・イエリッチ
4番 DH ロウディ・テレズ
5番 RF ハンター・レンフロー(BOSから移籍)
6番 3B ルイス・ウリアス
7番 CF ロレンゾ・ケイン
8番 C オマー・ナルバエス
9番 1B ジェイス・ピーターソン

昨年トレードでブルージェイズから獲得したテレズを4番予想。1Bは現状プラトーンでの起用が現実的で、ピーターソンの他にはレイズからトレード移籍のユーティリティ、マイク・ブロッソーや昨シーズン不振に喘いだ日系3世選手のケストン・ヒウラ、かつてアストロズでシーズン2ケタ本塁打を記録したタイラー・ホワイトもST招待選手としてマイナー契約を結んでいるため、ここは流動的になりそうです。ただアスレチックスのマット・オルソンをトレードで獲得する見方もあり、ロックアウト明けの動きには注目が集まります。

また、FAで流出したアビザイル・ガルシアの穴を埋めるのは、レッドソックスからトレードで加入したハンター・レンフロー。復活した強打と持ち前の強肩でチームを引っ張る存在として期待されています。

続いて投手陣です。

昨シーズン継投ノーヒッターを達成したバーンズ(写真左)とヘイダー(写真右)

先発ローテーション
1番手:ブランドン・ウッドラフ 
2番手:コービン・バーンズ 
3番手:フレディ・ペラルタ 
4番手:エリック・ラウアー 
5番手:エイドリアン・ハウザー

主なリリーフ陣
クローザー:ジョシュ・ヘイダー 
SU:デビン・ウィリアムズ 
ブレント・スーター
トレバー・ゴット(SFGから移籍)

怪我さえなければMLB全体でもトップクラスの先発陣とリリーフ陣を擁しているだけに、今シーズンもその牙城は盤石かと予想しています。また、全体的に中地区は打力が売りのチームが少ないため、より一層その投手陣の存在が際立ちます。
リリーフの補強はTDLまでで十分間に合うため、これ以上投手でビックネームの補強がオフシーズンに敢行される可能性は低いとみて良いでしょう。

昨シーズンはシャットアウトゲームが19試合とMLBトップ。圧倒的な支配力で今年も勝ち星を稼ぎそうです。

3位:Chicago Cubs

昨シーズンは一時首位に立つも、6月に達成した継投ノーヒッターの次の試合から悪夢の11連敗でシーズンギブアップ。FAイヤーを迎えていたクリス・ブライアント、アンソニー・リゾ、ハビアー・バイエズらをTDLまでにトレードし、108年ぶりの世界一に導いたチームは解体されました。
その中でも、まだ不安定ながらも若手の選手たちが台頭して上積みが期待できること、今オフの補強具合などを考慮して3位予想としました。

選出ポイント①:今シーズンの成績はレッズの動向次第?

3位予想とはいえ、正直他の中地区のチームがどのようなムーブを起こすかで良い方にも悪い方にもあおりを食らってしまう部分はあると思います。

現状の戦力だと、まずは打線に実績のある選手がウィルソン・コントレラス、イアン・ハップくらいしかいないこと、昨年活躍したフランク・シュウィンデル、ラファエル・オルテガ、パトリック・ウィズダムらは今年本物なのかどうかを見極められる立場でまだ楽観視はできないこと、ニコ・ホーナーやニック・マドリガルは年間通して二遊間を守り抜けるのかなどといった不安定要素が多すぎる布陣になっています。
また投手陣もマーカス・ストローマン、ウェイド・マイリーの獲得はあったものの、カイル・ヘンドリックスと合わせてローテ当確はこの3人のみ。リリーフ陣も粒ぞろいですが、まだクローザーもセットアップも確立されていない状況です。
チーム全体として勝つ姿勢が完璧に出来上がったわけではないですが、タンキングをしようとする姿勢ではないことも確かな話。だからこそこの布陣がハマったときとハマらなかった時では大きな差が出るでしょう。

そこで注目するのが、シンシナシティ・レッズのチーム動向です。詳細はレッズの欄で紹介しますが、今オフはどうも主力選手の売却を図っているようで、それが今夏のTDLまで続く可能性があります。現在の力関係であればカブスよりもレッズの方が上回っていますが、場合によってはレッズが大きくチーム力を落としてしまう可能性を考慮したという部分もあります。

選出ポイント②:若手のジャンプアップ

ブレネン・デービス(写真)は今季中の昇格も期待される

昨シーズンのファイヤーセールで枯渇していたプロスペクト群が少々潤い、若手選手も多く試合に出場するようになってきました。

昨シーズンではクレイグ・キンブレルとのトレードでカブスへと移籍してきたリリーフ、コディ・ホイヤーが大車輪の活躍を果たしました。そしてAFLではクリス・ブライアントとのトレードでやってきたケイレブ・キリアンが好投。さらにはAFLでMVPを獲得して滑り込みで40人枠入りしたネルソン・ベラスケス球団ナンバーワンプロスペクト(MLB全体でも10位台)ブレネン・デービスらも順調に成長してきています。

若手の力は時として諸刃の剣にもなりますが、下からの突き上げ体制は整いつつあります。現有戦力をシーズン中にどれだけ上積みできるか、ここにも注目が集まります。

予想ラインナップ

カブスの予想オーダー

1番 CF ラファエル・オルテガ
2番 1B フランク・シュウィンデル
3番 LF イアン・ハップ
4番 C ウィルソン・コントレラス
5番 3B パトリック・ウィズダム
6番 DH アルフォンソ・リバス
7番 2B ニック・マドリガル
8番 RF ジェイソン・ヘイワード
9番 SS ニコ・ホーナー

変動的なオーダーになることは間違いありません。例えば、RFのヘイワードが昨シーズンの不振を脱却できないようであればクリント・フレイジャーNYYからDFA・自由契約→CHC移籍ハロルド・ラミレスCLEからトレード移籍らが控えていますし、DHも彼らのプラトーンになることも考えられます。また捕手にはヤン・ゴームズOAKからFA移籍も第2捕手として控えていますが、打力もある選手なので、1BorDHでの起用もあるかもしれません。

ただカブスもDH導入が決まれば補強する可能性ありますね。個人的には左の強打者が少ないので、カイル・シュワーバーにカムバックしてほしいなんて思っていたり…。

続いて投手陣です。

今シーズンの先発3本柱。左からヘンドリックス、ストローマン、マイリー

先発ローテーション
1番手:カイル・ヘンドリックス
2番手:マーカス・ストローマン(NYMから移籍)
3番手:ウェイド・マイリー(CINから移籍)
―――当確ライン―――
4番手:アレク・ミルズ
5番手:ジャスティン・スティール
6番手:アドバート・アルゾレイ/キーガン・トンプソン

主なリリーフ陣
クローザー:ローワン・ウィック
SU:コディ・ホイヤー
ブラッド・ウィック
マニュエル・ロドリゲス

ローテは4番手以降が未定デビット・ロス監督はSTから競争させる意思があるようですが、現実的にはオープナーorショートスターターのような起用法を強いられる可能性が高そうです。
リリーフ陣もシーズン途中の配置転換はあり得そうで、中でもブラッド・ウィックは怪我がなければ貴重な左腕リリーフとなるため、勝ちパターンに入っても面白そうな投手だと感じています。

とはいえまだまだ布陣的に万全とはいえないため、ロックアウト明けの補強は必須となってくるでしょう。

4位:Cincinnati Reds

強力な打線を武器に昨シーズンは一時ワイルドカード争いにも加わったレッズ。このままコンテンドするかと思いきや、チームの財政状況からか、ニック・カステヤノスのオプトアウトや正捕手だったタッカー・バーンハートのトレード、さらには主戦投手のルイス・カスティーヨやソニー・グレイのトレード話の噂も絶えない状況で、明らかに再建寄りの動きを見せています。

今後の状況にもよりますが、主力選手が抜けた際の戦力ダウンを軽く見れないと想定し、4位予想としました。

選出ポイント①:主力の去就が不透明

ここ5~6年のレッズの収益。2020シーズンは前年の約40%ほどに激減している。

上記の通り、レッズはMLB30球団の中でもかなりあの感染症の影響を受けてしまったチームで、コンテンドに踏み切った2020シーズンに大きな収入を得られなかった(前年までのペイロール増加+2019年オフの大補強)ことが尾を引いてしまっている状態です。

ニック・クロールGMはチームのペイロールについて「収入に見合うようにする」と述べており、さらなる選手の放出があるかもしれません。そうなればチームの選手層は一変することになり、勝率もそれに比例して落ちていく可能性もあります。

選出ポイント②:打線に火が付けば上位進出も

とはいえ打線の強力さは健在。昨シーズン2000本安打を達成した「生けるレジェンド」ことジョーイ・ボットーをはじめ、NL新人王を獲得したリードオフ、ジョナサン・インディアオールスターにも選出されたジェシー・ウィンカーらで形成される打線は強力。ここに昨シーズン打率1割台本塁打はちゃんと31本打ったと苦しんだエウヘニオ・スアレス、足のケガに苦しんだ長距離砲マイク・ムスタカスのバウンスバックがあれば、より打線は驚異的になると予想されます。

そしていよいよ今シーズンから扇の要として注目が集まるタイラー・スティーブンソン。昨シーズンは132試合で.286/.366/.431に2ケタ本塁打と打つ方に関しては問題ない成績を残しました。守備面では盗塁阻止率が.191などまだまだ課題が残っていますが、飛躍の年となるでしょうか。

予想ラインナップ

レッズの予想オーダー

1番 2B ジョナサン・インディア
2番 LF ジェシー・ウィンカー
3番 1B ジョーイ・ボットー
4番 3B エウヘニオ・スアレス
5番 DH マイク・ムスタカス
6番 RF タイラー・ネイクイン
7番 C タイラー・スティーブンソン
8番 SS ホセ・バレーロ
9番 CF ニック・センゼル

右足に不安を抱えているムスタカスをDHに配置。これによってスアレスは今シーズンもサードがメインになると思います。また、外野には優れた守備を誇るTJ・フリードル日米大学野球にも出場、長打力が魅力のアリスティーデス・アキーノ、契約最終年となる秋山翔吾らも控えており、カステヤノスが抜けても競争状態になることはほぼ間違いないかと思います。
またSSにはプロスペクトのホセ・バレーロを入れましたが、まずはカイル・ファーマーらとのプラトーン起用が現実的かと思っています。

続いて投手陣です。

マーリー(写真)はレッズの新エースとなる可能性も

先発ローテーション
1番手:タイラー・マーリー
2番手:ルイス・カスティーヨ
3番手:ソニー・グレイ
4番手:ブラディミール・グディエレズ
5番手:リアイバー・サンマーティン
主なリリーフ陣
クローザー:ルーカス・シムズ
SU:ルイス・セッサ
アミール・ギャレット
アート・ウォーレン

上記の通り、カスティーヨ・グレイが移籍した場合を考慮して、1番手には昨シーズンのチーム最多勝マーリーを予想。先発陣はプロスペクトのニック・ロドーロ、ハンター・グリーン最速105MPHの元ツーウェイプレーヤーの昇格も近づいてきているため、頭数に困ることはなさそうです。
リリーフ陣は新クローザーの呼び声高いシムズを中心に形成されそうです。またTJ明けのティージェイTejayであってTJではない・アントーン今シーズン中の復帰は難しそうということなので、候補からは外しています。

補強をするとしてもペイロールやGMの意向から、トレードやマイナー契約がメインとなりそうなので、今シーズンは若手の台頭を心待ちにする日々が続きそうです。

5位:Pittsburgh Pirates

近年は苦しい戦いが続いているパイレーツ。年々プロスペクトも充実してきており、MLBでも活躍し始めている選手がいます。ただまだまだ充実した戦力とは言い難く、本気でコンテンドするにはあと2~3年を要すると考え、今回は5位予想としました。

選出ポイント①:とにかく投手の台頭が欲しい

野手の方ではブライアン・レイノルズがオールスターに選出、ピッツバーグ市民希望の星、ケブライアン・ヘイズもメジャーの舞台に慣れ、期待のオニール・クルーズもいよいよ本格的にMLBデビューと明るい話題が絶えません。

あとは投手陣に突き抜ける存在が出てくると面白くなりそうです。ここ数年でゲリット・コール、タイラー・グラスノウ、ジェームソン・タイヨン、ジョー・マスグローブなど錚々そうそうたる顔ぶれの投手を保有してきましたが、いずれもチーム事情でトレードされ、移籍先でもその才能をいかんなく発揮している状況です。

これからはコンテンドに向けて、本当に才能のある選手を囲い込む必要も出てくるでしょう。プロスペクト群が台頭してくると、チーム成績が伴わないからといって簡単に主力投手を放出する期間ではなくなります。その見極めと判断は重要になると思うので、リビルドに向けた道を着実に歩めるよう、球団首脳陣の手腕が問われてくることになるでしょう。

選出ポイント②:いよいよ天下取りの準備段階へ

昨年のプロスぺクトランクには全体トップ100に5人も選出。そんな私は戦々恐々…。

とはいえ上記の通り、プロスペクトの台頭とマイナー組織の充実っぷりは日に日に可視化されてきています。MLBPipeline2021プロスペクトランキングにも軒並みパイレーツの選手が多数ノミネートされ、今後も楽しみな選手が増えていくことが予想されます。

私がすごいと思うのは、「どのプロスペクトもメジャー昇格できそう」な部分ですかね。他球団とかだと1人か2人突き抜けて評価が高いけどあとの選手はそこまで…なんてパターンもあるんですが、パイレーツの場合は誰が出てきても期待値が高くてメジャーに行けそうなんですよね。この辺りをもっと上手に表現したいんですが…すみません、ボキャを増やす努力をします。

予想ラインナップ

パイレーツの予想オーダー。筒香のみ合成写真のため背景あり。

1番 2B パク・ヒョジュン(ホイ・パーク)
2番 3B ケブライアン・ヘイズ
3番 CF ブライアン・レイノルズ
4番 1B 筒香 嘉智(ヨシ・ツツゴウ)
5番 RF ベン・ギャメル
6番 LF アンソニー・アルフォート
7番 SS オニール・クルーズ
8番 DH マイケル・チェイビス
9番 C ロベルト・ペレス(CLEから移籍)

今シーズンもヘイズ、レイノルズを中心とした打線になりそうです。2Bのパクは有望株ではあるものの打撃に課題があるようなので、UTのコール・タッカーやゴールドグラバー級の守備を持つケビン・ニューマンの出番も多くなりそうな感じがします。また、DHの枠は正式に採用が決まればDFAとなったコリン・モランおそらくマイナー契約でを呼び戻すなんて展開もあるんじゃないかと思ったり思わなかったり…。
将来的に1番にヘイズを置けるような打線になると強いなあとも感じますが…。

続いて投手陣です。

ミッチ・ケラーさん(写真)も粘り強い投球ができればなあ…。

先発ローテーション
1番手:JT・ブルペイカー
2番手:ミッチ・ケラー
3番手:ホセ・キンタナ(SFGから移籍)
4番手:ウィル・クロウ
5番手:ザック・トンプソン(MIAから移籍)

主なリリーフ
クローザー:デビット・べトナー
SU:クリス・ストラットン
デュラン・アンダーウッドJr
サム・ハワード

ローテーションかなり悩みましたが、やはりブルペイカー、ケラー、クロウはさすがに入ってくるかなあという希望的観測に加えて、残り2枠は移籍組に埋めてもらおうという考えでこのような予想しました。順番は正直適当な部分もあります。ファンの皆様、本当にすみませんでした。
トンプソンカットがエグいに関しては昨シーズンMIAでの起用法同様に、スイングマン先発も中継ぎもできる選手でもいいかなあとは思います。そうなるとディロン・ピーターズ、ブライス・ウィルソン、チャド・クール昨年の開幕投手あたりも候補になるでしょうし、プロスペクトであればロアンシー・コントレラスもシーズン途中の昇格はありそうな雰囲気が漂っています。
また先発は既にチェリントンGM補強に乗り出すと公言していますので、もう1枚実績のある投手は確保できると予想しておきます。

リリーフ陣も昨シーズン活躍したべトナーストラットン中心に回ると思いますが、成績を残せればストラットン年俸調停2年目のトレードはあり得そうなので、もう少し格安なベテランリリーバーの補強があっても良さそうとは思います。

後記

ということで長々とした内容になってしまい、申し訳ございませんでした。

次回からはもう少しコンパクトにまとめた順位予想にしていきます。

どの地区を予想するかはnoteが更新されるまで非公表にしておきますので、少々お待ちください。

それでは今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。


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