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『プリンと盾琴』で安心安全の魔王討伐を!【ゲーム紹介】

ハッピーエンド?そんなもんないよ。

このゲームはいわゆる環境ストーリーテリング…集めたアイテムのTips、ゲーム進行中にキャラが喋っている内容を集めていくと物語の全容が見えていくタイプのアクションアドベンチャーだ。Steam紹介ページに「・たのしいアイテム収集要素・少しずつ明かされる世界観」とあるように、自力でエンディングを探す行為自体が一種の楽しみになるアドベンチャーゲームなので、紹介ページを見て気になった方は購入してプレイするのが一番早い。
(といっても自分はいくらやってもエンディング分岐条件分からなかったので他の人がふせったーに上げてた攻略ヒントを覗いちゃいましたが…)

◇手探りで少しずつどうしようもない世界を紐解く

最初にプレイヤーが持つ情報があまりにも少ない。操作説明もなく、いきなり賢者シグナスの言われるがままゲームを進行させられる。

大賢者シグナスが作ってくれた幸福リングは無敵だ!
全ての魔族の攻撃を防いでくれる!

訳も分からないなりに、少しずつ進んでいくと出来ることが増え、このゲームで何をすべきかが見えてくる。

シグナスに言われるがままステージを進めた後、
ようやくチュートリアル的なステージが開放される。

本編と言える「王国滅亡」のステージを進めていくと、アイテムが手に入ることがあり、ここでようやくストーリーの断片に触れていく。

重要そうなアイテムのTipsを読もうとするととシグナスが妨害してくる。

情報の断片に触れて「これって…こういうこと?」と仮説を立てて進め、そしてまた断片を手に入れていく…そうしてボスである魔王を倒したら複数あるうちの一つのエンディングにたどり着けると思う。だが一つだけでは疑問が残り、また仮説を立てて違う答えを探し求める…。この手触りはわりとアドベンチャーだ。

◇手探りを助けるための1ステージ構成

この手探りで情報を集めていくための助けとして、チュートリアル2ステージと本編1ステージのコンパクトな設計がなされている。

アイテムの出現場所は固定なので
周回していけばいつかは手に入る。

手探りで情報をかき集めて考察していくのもゲームの楽しみの一つではあるけど、見るべき範囲が広いと尻込みしてしまうし、取りこぼしも多い。
だが本作では実質1ステージに情報が集約され、アイテムを集めやすい。
さらに敵配置、攻撃パターンは常に同じなので、周回するたびに”慣れてくる”。これによりアイテム集めも容易になるし、最奥のボスにも会いやすくなり、エンディングの分岐も探りやすい。

ゲームと言えばそれなりに広いフィールドを用意され、そこを探索するのが常と思い込んでいた(ジッサイ昨今はオープンワールドと称してどんどんゲームが広くなっている)。だがそれに逆行するように、1面に旨味を凝縮したような本作の構成は、思い切りと美しさがあって非常に良い。こういうのが出てくるからインディー(同人)ゲーって良いのよ…!と思わせてくれる。

◆攻略アドバイス?

本作は縦スクロールでゲームが進行するのでシューティング(以下STG)っぽいが、自機が弾を撃つわけでもないのでSTGとは言い難い。けれども移動のセオリーなどはSTGだ。Steamのレビューを見てるとSTG要素が難しくてクリア出来ないというレビューが散見されたので、難しいと思う人には難しいのかもしれない。

そんなSTGのようでSTGじゃない、でもちょっとSTGなアクションゲーム。ひとつアドバイス?として、音楽に合わせることをおススメしたい。既に述べたように、敵の出現と攻撃パターンは常に同じなので、覚えさえすれば対処は容易だ。その手助けとして流れているBGMを参考にして、「このメロディが来たらあの編隊が来るな…」となんとなーくでも心の中で準備しておくようにすれば、多少は楽になるハズだ。あとは攻撃のタイミングに合わせてボタンを押すだけなので、そう考えると音ゲーに近いのかもしれない。

敵の弾幕が薄い時に盾を使うと割に合わない。
こういう時は避けて、もっと大量の敵弾が来るときに備えよう。


◆ストーリー紹介になっていない紹介

最後に少しだけ、こういうタイプの物語が好きな人にプレイしてほしいのでストーリーのチラバレを。



『プリンと盾琴』は男と男と男の三角関係あんまり救いの無い物語だ。
ラヴというよりは、”お前には生きててほしいor死んでほしい”みたいな矢印の行き違い。アイテムのTipsによって救いの無さ具合がボディーブローのようにあとからキいてくるタイプだ。

プレイ時間(ボリューム)は5時間ほど。あとでセリフやTipsを読み返す用にプレイ時には録画ソフトを起動させておくのをおススメします。

以上。ここまで読んでくれてありがとう。


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