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【講師エッセイ】vol.27 リサ先生/私の留学体験記

私が英語を勉強し始めたのは小学1年生の時、子ども教材の英会話が初めてでした。当時は今のようなアプリやYoutubeなどの動画はなかったので、英語オンリーのVHSビデオ教材と教科書でした。1年後に学校の裏に英会話スクールができ、仲良しの友達と通うようになりました。その後も海外ボランティア活動や家族旅行などで学んできた英語を使って練習していました。

1度目の留学は10代の時で、その時は主に英語を学びに行っていたので現地の方と触れ合う機会は少なかったのです。2度目の留学ではロンドンに数年滞在し、イギリスでの学校生活や交友関係などを通して、日本では決して体験できないイギリスの文化を学ぶことができました。それまではこの小さな日本の女子中学・高校へ通い、教科書とテレビが私の持っているすべての世界の情報でした。

ロンドンでのカルチャーショック

そんな中、ロンドンで私が1番カルチャーショックを受けたのは多様な民族が「共存」している事でした。簡単に言うと、バックグラウンドや宗教、文化などが違う多様な民族が1つの国に住んで、一緒に生活しているということです。ニュースでは民族間の戦いや、宗教戦争などネガティブな情報ばかりが目に留まりますが、私が住んでいたエリアではみんなで仲良く、協力をし生活を送っていたのです。小さな日本出身で限られた情報しかもっていなかった私にとっては衝撃的なことでした。

例えば私の住んでいたフラットの隣には大きな教会があり、その真裏の通りには古いモスクがありました。同じ小さな町に2つの宗教が共存し、商店街にはその2つの文化が混ざり合って色んなお店がありました。商店街はみんなが行き来して賑わっており、町で耳に入ってくる言葉は英語に限らずさまざまな言語が交差していました。

そんな中で、仏教の私をどちらのコミュニティーも温かく受け入れてくれました。週末には教会で海外の孤児院へ送る物資を一緒に集める仕事をお手伝いさせてもらい、聖書だけではなかなか理解しづらかったキリスト教の考えも学ぶことができました。また、ムスリムコミュニティーでは月に1回の貧しい人たちへの無料炊き出しボランティアにも参加させてもらい、コミュニティー内でお互いを助け合う素敵な場面に参加させていただきました。

「共存精神」

どちらのコミュニティーも宗教は違えど、異文化の私を笑顔で迎え入れてくれました。親身になって私の話を聞いてくれたことから、プロジェクトを通して一緒に過ごしていく中で人間のつながりや助けあいの精神、そして否定ではなく受け入れるという、この「共存精神」を学ばせてくれました。ロンドンの学校で学んだ知識や教養はもちろん私の糧になっていますが、今思えばこのような多民族の中で生活し、学んだことがこの留学生活の中での一番の収穫だと感じています。

そして最後に長く生活していたアメリカでは自分の意見を持つことの大切さを学びました。日本で私が通っていた中学・高校では同じ意見を持つ人が集まってグループになる傾向がありましたが、アメリカでは「自分はどう思うのか、どう感じているのか、どんな意見を持っているのか」という事を問われることが多くありました。

この経験を通してゆっくりとセルフアナライズする時間を作り、周りの意見に流されるのではなく、自分のそれまでの経験と知識を自分の言葉につなげて表現できるようになりました。このような素敵な経験をいつもサポートしてくれていた両親にはとても感謝しています。

最後に

留学ではもちろん高いお金を出して勉強に行くので、一生懸命学業に励むことが大切です。しかし、異国の地でその土地の文化や人の温かみに触れるような機会があればさらにプラスアルファの経験が積めると思います。人それぞれ英語を学ぶきっかけや理由は異なると思いますが、英語をツールとしてさらに学びの視野を広げていただけたらと思います。

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