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go begging 時事英語 #1

by 古家

「ぐるる」を主宰する古家は、月刊『海外子女教育』のほかに、2003年から21年までNHK BS1で放送されていた「ABCニュースシャワー」(19年に「攻略!ABCニュース英語」と改題)の演出・構成を担当していました。この番組は、日本時間で当日の朝に放送された米ABC newsの30分番組から45秒ほどを切り出し、英語字幕付き、日本語字幕付き、字幕なし、もう一度英語字幕付きで4回繰り返して見ていただくなかで、1つのキーワード(キーフレーズ)を解説するものでした。
いま同居しているパートナーのYも同じ仕事をしていたので、ふだんの家での会話もまるで「言語オタク」、たとえばこんな感じです。
A:今日のお昼は外食しようか。気温は32度あるけれど。
Y:Isn't it too hot, baby?(暑すぎない?)
A:You're too hot, baby.(君は熱すぎる)too hotの意味がぜんぜん違うけど。
Y:(笑いながら)Rod Stewartの歌詞に出てきそう。(と、なにやら口ずさむ)

そこで「ぐるる」でも、スポーツ(なかでもサッカー)やニュース記事などのなかから僕らがおもしろいと思った英語のフレーズをなるべく頻繁にご紹介していこうと考えました。ずいぶん旧聞になりますが、1986年のアトランタオリンピックでサッカーの日本代表がブラジルに勝った「マイアミの奇跡」に際して、古家はウェブでブラジルのニュースサイトを読みあさり、ポルトガル語で書かれた試合評を紹介する記事を書いたこともあります。スペイン語が分かるのでポルトガル語も類推できました。この連載でも英語以外が登場することがあるかもしれません。また「ニュースシャワー」からいまも印象に残るフレーズを掘り起こすこともやってみようと考えています。

というところで連載の記念すべき第1回は、昨夜行われたイングランド・プレミアリーグから。マンチェスター・ユナイテッド対ブライトン、1対3でアウェーのブライトンが勝利した試合です。あの三笘選手がフル出場していました。その試合のレポートに、こんな表現がありました。
Opportunities went begging.
さてbegとは一般的に「願う・乞う」ですが、とくにスポーツの文脈では独特の意味で使われることが多いようです。試合の展開とともに見ていきましょう。

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