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Global Roots and Routes→「ぐるる(GU-RU-RU)」。 海外帰国子女やThird Culture Kidsをはじめ多文化を越境して生きる人々と共に、 教育や言語、文化やアイデンティティなどの話題を中心に語り合うメディア。

マガジン

  • ARTICLES WRITTEN IN ENGLISH

    Here are all articles written in English (some are bilingual) in GU-RU-RU.

  • HOMEQUEST/居場所を探して

    This is a story of my roots and routes. As a TCK, this is an attempt to answer that question "Where are you from?" 帰国子女も含めTCKにとって「ふるさと」は「どこでもあると同時に、どこでもない」。 メキシコで5年半を過ごした僕個人の居場所探しの物語。

  • アメリカで出会った ぐるるな仲間たち

    およそ30年前、アメリカの地方都市の語学教室での、世界各国からの多様な人々との出会い。その思い出を連載で綴ります。

  • 「ぐるる」がオススメする本など

    帰国子女やTCK本人たち、その周辺にいる方々にお読みいただきたい本などをご紹介します。

  • 時事英語おもしろ話シリーズ

    スポーツやニュース記事などのなかから僕らがおもしろいと思った英語のフレーズについて、その使われ方などをご紹介していきます。

最近の記事

  • 固定された記事

「ぐるる」の発足にあたって/AT THE FOUNDING OF GU-RU-RU

「ぐるる」とは/WHAT IS "GU-RU-RU"? 越境して生きる人々のためのウェブサイトです。 This is a website for people who live crossing borders. 「ぐるる」の意味/THE MEANING OF "GU-RU-RU" Global Roots and Routesの日本語カタカナ表記「グローバル・ルーツ・アンド・ルーツ」(routesは、アメリカでは「ラウツ」という読みかたも多いですが)のアタマをとって

    • A Story of My Roots and Routes--Part 2 "UPROOTING"

      By Atsushi Furuiye Part 1 "FAMILY HISTORY" is here. My father became an engineer manufacturing first batteries, later semiconductors. As he was transferred from one plant to another, the family moved from city to city. Near Hamamatsu in Sh

      • A Story of My Roots and Routes--Part 1 "FAMILY HISTORY"

        By Atsushi Furuiye INTRODUCTION By definition, TCKs belong everywhere and nowhere. We also often say our home is everywhere and nowhere. I am one of them. I used to think that I had wings but no roots. “Where are you from?” is one of the

        • 僕自身のrootとrouteの物語 第3話 「ふるさとはふるさとでなかった」

          古家 淳 第2話「移動しながら育つ」はこちら 僕らが新たに住むことになったのは横浜市内の社宅だった。メキシコに行く前、5年半前に住んでいた川崎の社宅と大した違いはない。僕は幸運にも評判の高い高校に入学することができたが、通学するためにはひとりで電車に乗っていかなくてはならない。9歳までしか日本にいなかったので、生まれて初めてのことだ。出札口で(当時は自動販売機がなく、駅員さんに口で頼んで)切符を買い、行き先の方向を間違えずに電車に乗り、さらに車内でのマナーを守らなければなら

        • 固定された記事

        「ぐるる」の発足にあたって/AT THE FOUNDING OF GU-RU-RU

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        • ARTICLES WRITTEN IN ENGLISH
          8本
        • HOMEQUEST/居場所を探して
          5本
        • アメリカで出会った ぐるるな仲間たち
          4本
        • 「ぐるる」がオススメする本など
          3本
        • 時事英語おもしろ話シリーズ
          8本
        • 国境をまたぐ子どもたち
          4本

        記事

          アメリカで出会った ぐるるな仲間たち 第5回

          By やよい 連載の前回はこちら いまから30年以上も前のアメリカで、職業訓練校のESLに通った私は、世界各国から移民や難民としてやってきたクラスメイトたちと出会い、それぞれの背景をうかがい知ることになりました。あくまでも自己申告ではありますが。 小さな教室で、少しだけ世界を知る③  ブルガリアから来た若い女性シモーナが、「これすごく暖かいの」と愛用していたのはナショナルチームのマークが入ったジャンパーでした。フィギュアスケートの代表選手だったそうです。幼いころに喘息を

          アメリカで出会った ぐるるな仲間たち 第5回

          僕自身のrootとrouteの物語 第2話 「移動しながら育つ」

          古家 淳 第1話「家族の物語」はこちら 父は、最初は電池、やがて半導体の製造に携わるエンジニアになった。工場から工場へと転勤するにつれて町から町へと引っ越しを繰り返した。静岡県浜松市の近く、神奈川県の鎌倉市、川崎市・・・・・・。 僕が生まれたのは1957年だ。母は実家に戻って出産することを選んだから、生地は熊本ということになる。3か月ぐらいで鎌倉に戻ったと聞いた。 僕自身の最初の記憶は川崎市内で2か所目に住んだ家(最初はいまでいう中原区、2か所目は幸区)でのものだ。父が勤

          僕自身のrootとrouteの物語 第2話 「移動しながら育つ」

          アメリカで出会った ぐるるな仲間たち 第4回

          By やよい 連載の前回はこちら いまから30年以上も前のアメリカで、職業訓練校のESLに通った私は、世界各国から移民や難民としてやってきたクラスメイトたちと出会い、それぞれの背景をうかがい知ることになりました。あくまでも自己申告ではありますが。 小さな教室で、少しだけ世界を知る②  アメリカでは移民の女性がまず就く仕事の一つが家政婦だそうで、ジョージによると当時はポーランド出身の家政婦が増えてきたとのこと。ポーランドでは共産党政権の支配が終わって少したったころで、夢や

          アメリカで出会った ぐるるな仲間たち 第4回

          僕自身のrootとrouteの物語 第1話 「家族の物語」

          古家 淳 はじめに 帰国子女も含めTCKは「あらゆるところに属すると同時に、どこにも属さない」。また彼らの「ふるさと」は「どこでもあると同時に、どこでもない」。僕も同様であった。僕には翼はあっても根っこがないと考えていたこともあるし、「ご出身は?」という問いはTCKにとって最大の難問でもある。「ふるさとは?」も同様だ。しかしながら僕たちだってこの問いに答える努力をしないわけではない。それは自分が何者であるかを知るためでもあるからだ。その努力は、ときに一生続くこともある。こ

          僕自身のrootとrouteの物語 第1話 「家族の物語」

          リサの訪日記

          by 古家 photos courtesy of Lisa, Kikuko-san, Danau, Y エリザベス(リサ)リャンさんのインタビューを「ぐるる」に掲載したのが昨年11月20日。その後すぐ、リサがベトナムを訪れる予定ができたことを知った。彼女の住むカリフォルニアからベトナムに行くには、東京を経由することもできるはずだと思いつき、僕は早速リサに連絡して「日程を少し延ばして東京に立ち寄ってもらうことはできないだろうか」と打診した。そこからトントン拍子に話が進み、彼女

          リサの訪日記

          アメリカで出会った ぐるるな仲間たち 第3回

          By やよい 連載の前回はこちら いまから30年以上も前のアメリカで、職業訓練校のESLに通った私は、世界各国から移民や難民としてやってきたクラスメイトたちと出会いました。 小さな教室で、少しだけ世界を知る①  担任のジョージは離婚して再婚して3歳の息子が1人。「妻は看護師で家事も育児も分担制。僕は毎日へとへとだよ。帰宅途中で車を停めて目を閉じる20分だけが僕に与えられた安らぎの時間だ」など、ジョージの雑談からアメリカの夫婦や家族の姿を知ることも学びの一つであったと思い

          アメリカで出会った ぐるるな仲間たち 第3回

          『不機嫌な英語たち』

          『不機嫌な英語たち』 著:吉原真里 晶文社刊、2023年  著者は1968年ニューヨーク生まれ。その後、東京で育ったが、父親の転勤のため11歳から13歳までカリフォルニアで暮らした。帰国後は東京大学を卒業、ブラウン大学で博士号を取得し、現在はハワイ大学アメリカ研究学部教授という経歴だ。専門はアメリカ文化史、アメリカ=アジア関係史、ジェンダー研究、と本書の著者紹介には書かれている。『親愛なるレニー――レナード・バーンスタインと戦後日本の物語』で河合隼雄物語賞と日本エッセイス

          『不機嫌な英語たち』

          アメリカで出会った ぐるるな仲間たち 第2回

          By やよい 連載の前回はこちら (入学したESLで出会った世界各国からのクラスメイトたち。私が好意的に受け入れられたのは彼らが以前に出会った日本人の行いが、その一因のようでした。) 初めての日本人として②  ラオスから来たニッキーもそうでした。彼女はまだ英語がほとんど話せず発音の癖も強くて私には聞き取ることが難しく、ラオスから来たということもようやくわかったほどでしたが、どこかで日本人に親切にしてもらったことを一生懸命話そうとしてくれました。休み時間には隣のクラスの同

          アメリカで出会った ぐるるな仲間たち 第2回

          アメリカで出会った ぐるるな仲間たち 第1回

          By やよい いまから30年ほど前、私は夫の留学先だったアメリカの地方都市に暮らし、公立職業訓練校のESLクラスに入学しました。そこで出会ったのはヒスパニック系アメリカ人や世界各国からの移民、難民など、生まれも育ちもまったく違う、それぞれに事情を抱えたクラスメイトたち。それまでは活字や映像の中の出来事でしかなかった「世界」を初めて身近なものとして教えてくれた仲間との思い出を、ここに綴りたいと思います。 初めての日本人として①  広大な大学施設を中心にレンガ造りの学生アパ

          アメリカで出会った ぐるるな仲間たち 第1回

          Windy City miracle  時事英語 #8

          by 古家 まずはこの動画を見てほしい。 アメリカのMajor League Soccer(MLS)で現地時間3月17日土曜日(日本時間では翌日曜日)に行われたシカゴ対モントリオールの試合からだ。左上の時間表示にもご注目を。試合はすでに90分を経過し、9分のアディショナルタイムも尽きようとしている。 シカゴは前半のうちに2失点し、1点は取り返したものの後半にさらに失点。1対3の2点ビハインドから立ち直ったのは82分に相手チームの選手1人にレッドカードが提示されてからだ。そ

          Windy City miracle  時事英語 #8

          国と国、文化と文化、人と人の間に、橋をかける

          今回の記事では、「ぐるる」な人が起業した「ぐるる」な会社を紹介します。 新たな国、新たな文化に出会ったとき、人は何をするだろうか。まず周りを見回して今までと何が違うかを見て、そこで自分が何をすればどう受け入れられるかを考えるのではないだろうか。新たな人に出会ったら、その人の話をよく聞き、自分を理解してもらうためにはどうしたらいいかを考えるのではないだろうか。Creative Minds社を起業した小木曽育子さんも、かつてアメリカに10年以上も住んでいた元帰国生だ。日本に帰っ

          国と国、文化と文化、人と人の間に、橋をかける

          第四回 みろよ青い空、白い雲

          by 小山 和智 連載の前回はこちら M子・T雄が幼稚園に通っていた2~3年間は、日本の童話や童謡の知識を学び直す懸命な努力の日々でした。持ち前の人懐っこさと探求心で飛び回りつつも、二人は「自分の頭の中が混乱している」という苦しさや悲しさも抱えていました。 でも帰国後1年余りが過ぎ、子どもたちも“狭いおうち”の暮らしにすっかり慣れたころ、家内の妊娠が判明したことで状況は変わりはじめます。お祖母ちゃん(家内の母)が泊りがけで手伝いに来てくれて、温かい笑顔で二人を包むように世

          第四回 みろよ青い空、白い雲