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資本市場をセルサイド、バイサイド、事業会社の視点から分析し続け、日本企業の成長を支えたい。志だけは永遠に高く!

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  • 勝手にアナリストレポート

    推奨のためのアナリストレポートではなく、その会社の今をきちんと理解するためのレポートを元アナリストとして書き記していければと思います。

  • IR背負い投げ

    世にIRを語る人は多いと思いますが、その中でセルサイド、バイサイド、IR責任者すべてをそれなりに経験してきたことをベースにIRを語っていきたいと思います

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    国内外を飛び回ってきたので、その記憶の備忘録として残していこうと思います

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アマゾンのふるさと納税事業参入に思うこと

3月11日、アマゾンがふるさと納税プラットフォーム事業に参入するというニュースが流れ、チェンジホールディングスやアイモバイルなど既存プラットフォームを運営する企業の株価は大きく下げました。 まず最初に感じること。日本人は大手の参入、外資の参入に弱いということ。私が某ファッションEC運営会社にいる時も「アマゾンが参入したら君たちはあっという間に踏みつぶされる」「楽天が来たら叶わないでしょ(その時既に楽天はアパレルだけでなくファッション領域にも参入していたにも関わらず)」という

    • 勝手にアナリストレポート Vol.1015:チェンジホールディングス(3962 TSE-P 時価総額1,099億円)

      今回の勝手にアナリストレポートではチェンジホールディングス(3962)を取り上げます。どんな会社かご存じですか?まだまだ知っている方が少ないかもしれませんが、グループ企業がふるさと納税プラットフォーム最大手の「ふるさとチョイス」を運営していたり、ファミレスの配膳ロボットビジネスを展開していたり、今期はイー・ガーディアンを子会社化したり、意外に皆さんの回りに浸透していたりする企業です。 非常にユニークな会社ではあるのですが、ふるさと納税事業の収益インパクトが大きすぎて、株価はふ

      • 勝手にアナリストレポート Vol.1014:ナイル(5618 TSE-G 時価総額102億円)

        遂に日経平均が史上最高値を更新しましたね。89年12月、私はまだ社会人デビューする前でしたが、国内証券への入社を90年4月に控え、多少の関心を持ちつつバブル景気に溺れていたことをふと思い出しました。ご承知の通り、入社してからは日経平均1万円割れまで一直線でしたが、当時は毎日のように某証券調査部が底打ち宣言を出し、高値更新にここまで時間がかかるとは誰も思っていなかったように思います。当時の私は兵隊でしたので、「意見はあらゆるノルマをクリアしてからしか言えない」状況に置かれ、日々

        • 勝手にアナリストレポート Vol.1013:INFORICH(9338 TSE-G 時価総額375億円)

          12月期の通期決算開示も一段落でしょうか。投資家からは決算発表や説明会の開催時期分散を求められる一方、発行体も様々なルールの中で対応しているので中々じゃあもっと早く出しますね、もっと遅く出しましょうかね、といかないのが実態。集中してしまうと、どうしても人気・不人気が出てしまうので、発行体はアーカイブ対応、クイック&簡潔にメッセージを伝える工夫をしたいところですね。 今回はINFORICH(9338)を取り上げます。何度も取り上げている企業ですが、バッテリースタンドの設置がプ

        アマゾンのふるさと納税事業参入に思うこと

        • 勝手にアナリストレポート Vol.1015:チェンジホールディングス(3962 TSE-P 時価総額1,099億円)

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          勝手にアナリストレポート Vol.1012:ナイル(5618 TSE-G 時価総額86億円)

          2月三連休真っ只中、皆さまいかがお過ごしでしょうか。アナリストをやっていた時の習性が抜けないというか、世の中が休みの時ってアナリストはアウトプットの絶好のチャンスなんですよね。ということで、今回は23年12月に上場したナイル(5618)の紹介をしたいと思います。 連休明けの2月13日には23年12月期通期決算実績と24年12月期会社計画が発表されます(アナリスト向け説明会は2月15日開催予定)。故に、決算前にどんな会社かを認識してもらったうえで、上場ゴールの企業なのか、インデ

          勝手にアナリストレポート Vol.1012:ナイル(5618 TSE-G 時価総額86億円)

          勝手にアナリストレポート Vol1011:INFORICH(9338 TSE-G 時価総額392億円)

          2024年に入ってから、グロース株には向かい風が吹き続けていますね。日経平均は好調なので、困ってしまいますね。しかし、昔から1月は成長株の仕込み場とも言われています。辰巳天井という相場格言もありますが、まずは登り龍に期待したいところですね。 今回はINFORICH(9338)です。グロース株軟調の波に勝てないだけでなく、中国での原子力電池開発や急速充電機種開発から受けるネガティブインパクトを懸念する人もいるようなので、改めて記事にしてみました。同社は上場前から「もちろん技術の

          勝手にアナリストレポート Vol1011:INFORICH(9338 TSE-G 時価総額392億円)

          IR背負い投げ JAN2024:エクイティストーリーって?

          2024年も既に8日が経ちました。金融勤めの頃は年末年始=お休み(外資系金融の多くは年に2週間強制的に休みを取る必要がある)にしていましたが、2024年はスタートアップ勤めらしく4日を仕事始めにしました(もっと言えば、年末年始も色々と妄想・熟考していましたが)。 紅白がかなり遠い世界の番組になってしまったので(知らんグループばかり)、本を読んだり、ネットで情報収集したり、SNSを徘徊したりして年末を過ごし、年明けはニューイヤー駅伝(ベンチャー人間としてはGMO推し)、箱根駅伝

          IR背負い投げ JAN2024:エクイティストーリーって?

          勝手にアナリストレポート Vol.1010:チェンジホールディングス(3962 TSE-P 時価総額1,018億円)

          2023年も残すところ後3日。今日や明日が仕事納めという方も多いでしょう。今朝の通勤電車(ちゃんと出社しています、私)はいつもより空いていましたね。 家に帰ると大掃除やらに追われている方も多いのではないでしょうか。高校サッカーも今日から開幕。早稲田実業は初戦で敗退してしまいましたが、1月8日の決勝目指して、皆さん頑張ってください!近年は年末の風物詩として「ふるさと納税駆け込み発注」も存在感を増しています。そんな最中、ふるさと納税プラットフォーム最大手の一つである「ふるさとチョ

          勝手にアナリストレポート Vol.1010:チェンジホールディングス(3962 TSE-P 時価総額1,018億円)

          年に一度のIR背負い投げ2024~IRにできることは株式価値の適正化

          こんにちは。中小型成長株をこよなく愛するGO齋藤でございます。2023年も『IR系Advent Calendar』に参加させていただきました。今年のIR系Advent Calendarは表・裏があり、私は裏のオオトリを務めさせて頂きます。MISIA気分です。 まずは私の近況報告。昨年Advent Calendarを書いている時は欧州系金融機関でセルサイドアナリストをやっていた私ですが、アナリストらしく時代の流れを察知し、今年の春、成長企業のコーポレート部門をハンズオンでフル

          年に一度のIR背負い投げ2024~IRにできることは株式価値の適正化

          勝手にアナリストレポート Vol.1009:ラクスル(4384 TSE-P 時価総額735億円)

          今回の勝手にアナリストレポートはラクスル(4384)です。12月14日に24年7月期1Q決算を発表し、会社計画比インラインでの進捗が確認できましたが、株価はその後軟調に推移しています。どのように考えるべきか、勝手にアナライズしたいと思います。最後にディスクレーマーを記していますが、あくまでも個人的な見解で、投資活動の勧誘または誘因を意図するものではありません。投資等に関する意見や判断をも提供するものではありません。ご注意ください。 24年7月期1Q決算が意味するもの 成長

          勝手にアナリストレポート Vol.1009:ラクスル(4384 TSE-P 時価総額735億円)

          勝手にアナリストレポート Vol.1008:チェンジホールディングス(3962 TSE-P 時価総額1,138億円)

          今日の勝手にアナリストレポートは、ふるさと納税プラットフォーム「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクの親会社であるチェンジホールディングス(3962)です。ファミリーレストランの配膳ロボット事業も展開したり、幅広い事業を提供している同社ですが、「Digitize & Digitalize Japan」をキーワードに人口減少という日本が抱える社会課題に正面から立ち向かっている企業です。当初はふるさと納税の急成長に連動する形で株価が上昇したものの、その後は他ふるさと納税プラ

          勝手にアナリストレポート Vol.1008:チェンジホールディングス(3962 TSE-P 時価総額1,138億円)

          勝手にアナリストレポート Vol.1007:インフォリッチ(9338 TSE-G 時価総額454億円)

          決算発表シーズンも一段落して、投資家の皆さんもポートフォリオの見直しや2024年に向けての相場展望を考えているところでしょうか。金利の先行き、為替動向、等々気になることは多いと思います。しかし、中小型グロースをずっと見てきている私は「日本経済がどうなろうと、高い利益成長を続け、中期的には株価も上がり続ける企業」探し続けています。いつでもみつかる訳ではありませんが、5年に一度そんな会社に巡り合えると嬉しい気持ちになります。 スモールトークは程ほどにしましょう。今回はインフォリッ

          勝手にアナリストレポート Vol.1007:インフォリッチ(9338 TSE-G 時価総額454億円)

          勝手にアナリストレポート Vol.1006:ベースフード (2936 TSE-G 時価総額400億円)

          おはようございます。先週末はそれなりに決算発表ありましたね。私はいつも「みんせつ」で決算発表や説明会日程を確認しています(アナリストではないので、参加できる説明会はかなり減りましたが)。 今回はその中からベースフードの24/2期2Q決算を取り上げたいと思います。この会社とは上場する前からお付き合いさせていただいており、橋本社長は応援したくなる人です。今回は決算の簡単コメントですが、会社にもプロダクトにも関心を持つ人が増えたら良いなと思っています。 以前食べたことのある人には「

          勝手にアナリストレポート Vol.1006:ベースフード (2936 TSE-G 時価総額400億円)

          勝手にアナリストレポート Vol.1005:ispace(9348 TSE-G)

          今日のお題はispace(9348)の株価急落について。ファンダメンタルズを考察したアナリストレポートではありません。スポンサード記事でもなく、本当に「勝手に」書いたものです。 2023年4月12日、月への物資輸送サービスをはじめとした月面開発事業を手掛けるispaceが東証グロース市場に上場しました。目論見書記載価格244円、仮条件234~254円という条件に対し、公募価格は仮条件上限の254円に決定されました。上場初日は値付かずで終了し、翌13日に初値1,000円で売買

          勝手にアナリストレポート Vol.1005:ispace(9348 TSE-G)

          IR担当者として最初に取り組んだこと②

          前回書き忘れたことを。 IR担当者の多くは「アナリストカバレッジが欲しい」と言います。個人的にはそんな必要ないと思っています。言い換えれば、「アナリストがカバレッジしたくなる企業になろう」と考えるべきだと思っています。 何年も前からセルサイドアナリストの数は減る一方です。エンロン事件以降、調査業務と投資銀行業務の間に大きな壁が作られたことが最大の要因でしょう。投資銀行業務のお手伝いをできないセルサイドアナリストは投資家から頂く委託手数料のみが収入源です(実態は色々な部署から

          IR担当者として最初に取り組んだこと②

          IR担当として最初に取り組んだこと

          勝手にアナリストレポートが動き始めたので、久しぶりにIR背負い投げも更新してみます。 「IR人材不足」・・・最近よく耳にします。 でも個人的にはこれって本当かな?と思っていたりします。IRをやるにあたって必要な知識ってそんなに多くはなく、財務三表を読む力だったり会計的な部分ぐらいではないでしょうか(細かくは色々あることも認識しています)。とはいえ、会計士や税理士レベルの知識を求められるわけではないので、数字をみるだけで気持ち悪くなってしまう人でなければ、ちょっとした学習で十分

          IR担当として最初に取り組んだこと