ゴール・システム・コンサルティング & リ・デザイン研究所

DXやジョブ型転換を見越したニューノーマル時代の「組織」のこと、思考の質にアプローチす…

ゴール・システム・コンサルティング & リ・デザイン研究所

DXやジョブ型転換を見越したニューノーマル時代の「組織」のこと、思考の質にアプローチする「人」のこと、新製品開発や製造領域の「しくみ」のこと。私たちがずっと取り組んでいるこれら3つの領域について、TOCという経営理論や経営者インタビュー、書評や考察などを発信していきます。

マガジン

最近の記事

“良い提案”なのに反対されるのはなぜ?合意形成に必須の「抵抗の6階層」 ~ストーリーで学ぶ、ビジネスに役立つ問題解決プロセス③~

こんにちは。ゴール・システム・コンサルティング(GSC)の但田(たじた)です。今回の「ストーリーで学ぶ、ビジネスに役立つ問題プロセス」シリーズでは、私たちがコンサルティングの場面で行っている会話のリアルイメージをお伝えし、「問題解決に向けたアプローチ」の実際をご紹介していきます。 イントロダクション「こんなに良い話なのに、賛同を得られない」という絶望 私たちは、毎日のように「誰かに何かを提案して、合意形成する」ということをやっています。営業の方であれば、モノやサービスを提

    • 売上が伸びないのはなぜ?→『ボトルネック』を徹底活用せよ! ~ストーリーで学ぶ、ビジネスに役立つ問題解決プロセス➁~

      こんにちは。ゴール・システム・コンサルティング(GSC)の但田(たじた)です。今回の「ストーリーで学ぶ、ビジネスに役立つ問題プロセス」シリーズでは、私たちがコンサルティングの場面で行っている会話のリアルイメージをお伝えし、「問題解決に向けたアプローチ」の実際をご紹介していきます。 イントロダクション売上を決める『ボトルネック』とは? さて、前回のシリーズ1回目では、関係者を巻き込むために「問題をちゃんと言葉にする」プロセスについて、会話形式でお伝えしました。 そして、会話

      • 関係者を巻き込むために『問題をちゃんと言葉にする』~ストーリーで学ぶ、ビジネスに役立つ問題解決プロセス①~

        こんにちは。ゴール・システム・コンサルティング(GSC)の但田(たじた)です。今回からは、私たちがコンサルティングの場面で行っている会話のリアルイメージをお伝えし、「問題解決に向けたアプローチ」の実際をご紹介していきます。 イントロダクション:誰にでも身近な「問題解決」と、解決を難しくする「関係者の巻き込み」「問題解決」は誰でもやっている身近なこと 「問題解決」というと大げさですが、ビジネスでもプライベートでも、いま直面している「困っていること」を見付けて、対策を考えて、

        • 組織改革のためのTOC(制約理論)~ステップと全体像(制約を科学する⑧第3部-4:TOC思考プロセスを活用した組織改革3)

          ▼これまでの連載は、村上のマガジンからご覧いただけます。 クラウドを最初に解こうとする「愚」念を押しておきますが、TOCを活用するに当たっては、環境や前提条件を確認することが大切です。ですので、目の前の問題点を整理するといった話と、組織改革の話は決して混ぜないで欲しいのです。前者の場合は、手軽にクラウドを書いて役に立つこともありますが、それなりの規模があって、たくさんの人や部門が関与している組織改革は、クラウドひとつで解決できるほど単純な場合ばかりではないのです。 組織改

        “良い提案”なのに反対されるのはなぜ?合意形成に必須の「抵抗の6階層」 ~ストーリーで学ぶ、ビジネスに役立つ問題解決プロセス③~

        マガジン

        • 【TOC思考プロセス】日常にも変革にも役立つ問題解決の考え方
          31本
        • 【ロジカル/クリティカル】ビジネスに役立つ頭と言葉の使い方
          26本
        • 【DX】デジタル技術を活用したビジネス改革の考え方&進め方
          5本
        • 【TOC制約理論】原理原則から全体像~TOCを改めて理解する
          25本
        • 【組織変革】重たい組織の変革を推進するステップ
          11本
        • 【TOCフロー改善】小説ザ・ゴール流!工場やPJ管理のコツ
          27本

        記事

          組織改革のためのTOC(制約理論)~組織改革はジレンマから入るべからず!(制約を科学する⑦第3部-3:TOC思考プロセスを活用した組織改革2)

          ▼これまでの連載は、村上のマガジンからご覧いただけます。 企業・組織の中で直面する「2つのジレンマ」…トレードオフと二律背反制約の基本構造の項でもお話ししたように、制約を発生させているのはその背後にある「対立」や「ジレンマ」であり、もう一段階掘り下げると、対立やジレンマの裏にも、対立を生み出している様々な「理由」が存在しています。では、ここからは対立やジレンマがなぜ発生するのか、どのように解決してゆけば良いのかについて、順番に考えてゆきましょう。 ▼「制約の基本構造」につ

          組織改革のためのTOC(制約理論)~組織改革はジレンマから入るべからず!(制約を科学する⑦第3部-3:TOC思考プロセスを活用した組織改革2)

          組織改革のためのTOC(制約理論)、決め手は「UDE」(TOC制約を科学する⑥第3部-2:TOC思考プロセスを活用した組織改革)

          ▼これまでの連載は、村上のマガジンからご覧いただけます。 これまで、フロー・システムの中で制約がどう振る舞うかという「挙動」と、どのように改善して「徹底活用」できるかという、制約の徹底活用の具体的な方法について詳しく説明してきました。ここからは、人間組織の中で「制約」をどのように徹底活用するかについて具体的に考えてゆきます。 ここからは「TOC思考プロセス」の考え方に入っていきますが、今回は、TOC思考プロセスで最初に出てくる「UDE(ウーディー)」について考えます。

          組織改革のためのTOC(制約理論)、決め手は「UDE」(TOC制約を科学する⑥第3部-2:TOC思考プロセスを活用した組織改革)

          製品開発テーマの納期延長や中止の悪循環から抜け出し、さらなるチャレンジへ(開発DFMマネジメント研究会 第1回開催レポート)

          こんにちは。ゴール・システム・コンサルティングの真道(しんどう)です。先日はクライアント企業の皆様をメンバーとする製品開発マネジメントに関する研究会(名称:開発DFM研究会)を立ち上げたことをご紹介しました。ここではその第一回目の様子を、より具体的にご紹介したいと思います。製品開発に取り組む方々の多くの方々に共感いただけるであろう、製品開発マネジメント改革のリアリティと、熱のこもったディスカッションの模様をお伝えします。 ▼開発DFM研究会立ち上げのご報告はこちらをご覧くだ

          製品開発テーマの納期延長や中止の悪循環から抜け出し、さらなるチャレンジへ(開発DFMマネジメント研究会 第1回開催レポート)

          ☆11/28(再)申込受付中☆初めての「TOC思考プロセス」セミナー&ジョナコース説明会を実施しました!

          こんにちは。ゴール・システム・コンサルティング(GSC)の但田(たじた)です。先週11月15日に「~論理的に組織問題の真因を見付け、戦略と戦術を構築する~TOC思考プロセスセミナー& ジョナコースオンライン説明会」というセミナーを初開催しました(タイトルが長くてすみません)。 「TOC思考プロセス」は情報量が多過ぎて、無料セミナーで取り扱えないというモヤモヤさて、ジョナコースというのは、小説『ザ・ゴール』で有名なTOC(制約理論)の知識体系の一部である「TOC思考プロセス」

          ☆11/28(再)申込受付中☆初めての「TOC思考プロセス」セミナー&ジョナコース説明会を実施しました!

          ボトルネックの背後にあるメカニズムを理解する「制約の基本構造」(TOC制約を科学する⑤第3部:組織の中で制約を徹底活用する)

          ▼これまでの連載は、村上のマガジンからご覧いただけます。 物理的な制約(ボトルネック)の背後にあるメカニズムを理解する「制約の基本構造」今回のシリーズでは、まず理解して欲しい「制約とは何か」から順番に説明してきました。いよいよ、より本質的なアプローチである「組織をどのように改革してスループットを向上するか」という話に入ってゆきます。 たくさんの人が、複数の部署や事業部に分かれて仕事をしているそれなりの規模の会社組織にTOC手法を適用して改革を実現させるためには「制約を正し

          ボトルネックの背後にあるメカニズムを理解する「制約の基本構造」(TOC制約を科学する⑤第3部:組織の中で制約を徹底活用する)

          TOCで組織の慢性的な問題を解決する「TOC思考プロセス」を上手に使うための、アップデートの旅は続く

          こんにちは。ゴール・システム・コンサルティング(GSC)の但田(たじた)です。今年の夏は7年ぶりに「ジョナコースアップデートセミナー」というイベントを開催しました。 ジョナコースというのは、小説『ザ・ゴール』で有名なTOC(制約理論)の知識体系の一部である「TOC思考プロセス」を実践しながら習得する研修です。5種類のロジックツリーの作成を通して、論理的に組織の問題を解きほぐして根本原因を明らかにし、解決策を見つけて、それを実行するためのアクションプランまで組み立てていく「T

          TOCで組織の慢性的な問題を解決する「TOC思考プロセス」を上手に使うための、アップデートの旅は続く

          制約を科学する④第2部-2(TOCスループット計算で“儲かる”製品を判断する)

          ▼これまでの連載は、村上のマガジンからご覧いただけます。 CPM(Constraint Per Minute:ボトルネックの分あたり利益)を使った利益最大化計画売価の見積もりにおける、従来の考え方とTOCの考え方 ここからはCPM値(※)を使った利益最大化のための戦略について考えていきましょう。従来から売価の見積計算に使われる加工工数は、全ての作業工程を通過するのにかかった作業時間の合計に、単位時間あたりの人件費(いわゆるチャージ)を掛けた数字を使う事が一般的に行われてい

          制約を科学する④第2部-2(TOCスループット計算で“儲かる”製品を判断する)

          制約を科学する③第2部(逸失利益とは)-1(TOC流!儲けるための考え方)

          ▼これまでの連載は、村上のマガジンからご覧いただけます。 ロストプロフィット(逸失利益)とは企業には現在稼ぎ出しているキャッシュと同じか、それ以上の儲けそこない(ロストプロフィット,逸失利益)があります。企業における実現可能利益(Total Available Profit)は、実績として稼ぎ出したキャッシュ(利益)と、その期間の全てのロストプロフィット(逸失利益)を合わせたものです。 例えば、歩留まり不良や機械設備の故障、不稼働時間などが、ロストプロフィットをもたらす原

          制約を科学する③第2部(逸失利益とは)-1(TOC流!儲けるための考え方)

          制約を科学する➁第1部(制約とは何か)-2(制約を徹底活用するという、カイゼンWay)

          制約を徹底活用するという、カイゼンWayTOCは継続的改善(POOGI=Process Of On-Going Improvement)というスローガンを掲げて、改善のサイクルを回し続けることを推奨しています。これはトヨタの「終わりのない改善(Continuous Improvement)」に対抗しゴールドラット博士が提唱したものですが、ここからは「制約」を徹底活用(Exploit)する事、これをさらに掘り下げて考えてみたいと思います。現在の制約を徹底活用して、将来に向けて

          制約を科学する➁第1部(制約とは何か)-2(制約を徹底活用するという、カイゼンWay)

          制約を科学する①第1部(制約とは何か)-1(小説「ザ・ゴール」:ボトルネックを徹底活用する5ステップ)

          「制約を科学する」連載が始まります。TOC(Theory Of Constraints)の基本は、いうまでもなく制約(Constraint)をどう扱ってゆくかという事ですが、今回はその基本に立ち返って、「制約」とはいかなるもので、どういった性質を持ち、どう徹底活用してゆけば良いのかという事を順々に考えてゆきたいと思います。 TOCを開発したエリヤフ・ゴールドラット博士(1947-2011)は80年代初頭、「業務やシステム全体の能力(パフォーマンス)は、能力が一番弱いプロセ

          制約を科学する①第1部(制約とは何か)-1(小説「ザ・ゴール」:ボトルネックを徹底活用する5ステップ)

          製品開発マネジメントに関する研究会、始めました!

          こんにちは。ゴール・システム・コンサルティング(GSC)の真道(しんどう)です。先日、製造業開発部門のクライアント企業の皆様をメンバーとして、開発マネジメントに関する研究会(名称:開発DFM研究会)を立ち上げました。当初想定していたよりも準備に時間がかかってしまいましたが、7月下旬にようやく第一回目の会合を迎えることができました。 今回のnoteでは、この研究会の概要をご紹介したいと思います。 “濃い”メンバーの皆様が集結して発足しました研究会の立上げにあたって、弊社がこの

          製品開発マネジメントに関する研究会、始めました!

          製造業のデジタル活用のために知っておきたい「経営層と製造現場でDXの考えが合わない」ワケ

          皆さん、こんにちは。ゴール・システム・コンサルティング(GSC)の白須です。最近、DX(デジタル・トランスフォーメーション)という言葉をよく聞くようになりました。ただ、全社一丸となって取り組めない悩みをちらほら耳にします。私のクライアント先でも、「最近、上層部からDXを検討するように言われました。具体的にどう進めれば良いか分からないです」といった相談を受けることが多くなりました。 もう少し具体的に話をしましょう。経営層は、厳しい競争環境で勝ち残っていくためには、新しい経営手

          製造業のデジタル活用のために知っておきたい「経営層と製造現場でDXの考えが合わない」ワケ