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細胞に及ぼすスタチンの悪影響

 スタチンはアメリカで最も一般的に処方されている薬剤の一つであり、4000万人以上の成人が毎日スタチンを服用しています。 一般に、スタチンはコレステロールを減少させることによって心臓病のリスクを安全に下げると信じられていますが、本当でしょうか?

 ある研究では、スタチンの服用と心臓病のリスクとの間に弱い関連性があることが示唆されていますが、他の研究では、スタチンに起因する安全性の主張について懸念する声も上がっています。 さらに、コレステロール値が低ければ必ず心臓病のリスクも減少するという考え方に疑問を投げかける証拠も数多くあり、この科学的前提の確かさにも疑問が呈されているのです。スタチン系薬剤の安全性と潜在的な有害作用、そしてなぜ過剰に処方されているのかについて考えてみましょう。

 ●コレステロール値を下げるというスタチンの効能は幻想
 スタチンは化学的に設計されたとおりの働きをします。 スタチンは肝臓で作られるコレステロールの量を自然に減らします。コレステロールのほとんどは体内で作られます。 高コレステロールが心臓病につながるという証拠は、極めて説得力のあるものではなく、古い科学的理論に基づくところが大きいと言えます。 そのためスタチンは実際にコレステロールを低下させますが、それが価値あるものかどうかは明らかではありません。

 いくつかの研究で、スタチンはLDLコレステロールを低下させるが、この低下は心臓病リスクの有意な低下にはつながらないことが認められています。
 
●スタチンの「副作用」は意図された結果である
 薬の副作用とは、通常、ある病気を治療するための作用機序の一部ではない、薬の意図しない結果です。 例えば、性欲減退は多くのうつ病や不安神経症の薬の副作用です。

 スタチンは薄毛、目の問題、骨の弱体化、出血、特に脳出血のリスクの上昇を引き起こしますが、これらは副作用のほんの一部です。
しかし実際には、これらはスタチンの副作用ではなく、薬が意図したとおりに機能した結果なのです。 血液中のコレステロールは細胞を強化するために全身に必要であり、スタチンは体内で生成されるコレステロールの量を減らします。 また、肝臓が食物から血清コレステロールを濾過しやすくする作用もあります。

 スタチンは細胞の再生を阻害するため、そのダメージは通常の老化とよく似ています。アメリカでは4000万人を超えるスタチン患者の多くが60代や70代に達しており、スタチンによる害を老化と見なすことがいかに問題であるかがわかるでしょう。

●古い科学、新しいお金
 私たちが現在使っている食事ガイドラインのうち、いったいどの位古い科学に基づいているのでしょうか? 砂糖が健康的で脂肪が有害であるのと同じように、コレステロールが心臓病と本質的に関連しているという考え方は時代遅れです。

 問題は、スタチンが過剰に処方され、200億ドルの産業になっていることです。スタチン製剤は効能どおりの働きをする薬の一種ですが、それが価値あるものであるかどうかは問わないので、非常によく処方され、非常に儲かるのです。

●心臓を実際に助ける戦略
 現代の医学的問題の多くは、私たちが病気になりやすい社会に生きているという現実があります。 私たちは憂鬱になり、気持ちを紛らわすためにアルコールやタバコ、食べ物に頼りますが、これらは非常に有害です。
心臓病のリスクを減らすためにできる最も簡単なことの一つは、喫煙と飲酒を完全に止めることです。 さらに加工食品や砂糖をできるだけ控えることも心臓病のリスクを減らす鍵となります。 砂糖の大量摂取は、肥満、ある種のがん、心臓病、2型糖尿病に直接関係しています。

 毎日のウォーキングなどの定期的な運動は体内の糖質の利用を助け、全身の炎症を抑えます。 筋力トレーニングは心臓の健康を高め、スリムな体型を維持し、骨密度を高め、加齢による骨折を予防するのに役立ちます。
最後に、遮光カーテンで外光を遮断して十分な睡眠をとることは、心臓に劇的な効果をもたらします。 睡眠の質の低下は、心臓病やその他多くの健康への悪影響に直結します。

 心臓病のリスクを減らしたいのであれば、スタチンのような過剰処方の薬を服用する前に、まず生活習慣を見直すことが重要です。

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