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女性の腰痛を解決する抗酸化物質

 アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、成人の39%が腰痛を経験しているようです。 腰痛は日常生活に大きな支障をきたします。
ストレッチなどは有効ですが、それ以外にも意外な解決策があるかもしれません。BMC Public Health誌に掲載された最近の研究では、抗酸化物質の摂取量増加と女性の腰痛リスク低下との間に重要な関係があることが明らかになりました。
 
●抗酸化物質が腰痛を和らげる鍵になる?
 17,682人が参加したこの研究では、抗酸化物質の摂取が腰痛の軽減に有効であることが実証されました。この調査は、アメリカにおける国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey)のデータを利用したもので、腰痛を経験した11,573人と、腰痛がない6,109人が参加しました。

 抗酸化物質の摂取量が多い人は、少ない人に比べて腰痛になる確率が約11.7%低いことがわかったのです。性別で見ると、抗酸化物質の摂取量が多いほど腰痛になりにくいという関係は、女性で顕著でした。摂取量が多い女性は少ない女性より腰痛になる可能性が20%近く低かったのです。さらにこの研究では、体内の亜鉛とセレンの濃度の変化が、腰痛と関連していることも判明しました。亜鉛濃度の増加は腰痛になる可能性が高く、逆にセレン濃度の増加は腰痛になる可能性が低いと述べられています。
 
●抗酸化物質が痛みや潜在的ながんリスクから身を守る
 抗酸化物質は、主に酸化のプロセスにブレーキをかけることで、痛みのリスクを減らし、がんの可能性さえも下げるという重要な役割を果たしています。酸化は、細胞にダメージを与えることでフリーラジカル物質を発生させる元凶です。さらに、抗酸化物質は特定の種類の細胞損傷の軽減にも寄与する可能性があります。

 体内で酸素が代謝されるとフリーラジカルが生成され、細胞や人間の生命の根幹であるDNAを脅かします。抗酸化物質が豊富な食品を摂取することで、こうしたフリーラジカルと闘う身体の能力が高まり、広範囲に及ぶ細胞の損傷を効果的に防ぐことができるのです。

●抗酸化力のある食材
 痛みやがんと闘う抗酸化物質は、一般に考えられている以上に多くの食材に含まれています。例えば、果物では、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、ブラックベリー、ザクロ、クランベリー、プラム、チェリーなどです。 野菜では、ナス、ブロッコリー、赤ピーマン、トマト、ニンジン、サツマイモ、カボチャなどが抗酸化作用を発揮します。

 また、シナモンも抗酸化物質の宝庫です。オートミールやシリアルに混ぜれば、ヘルシーで美味しい食材となります。ナッツ類やチリパウダーも抗酸化作用を高める食材です。 もちろん、これらの食材はすべて、不要な化学物質を避けるために、できるだけオーガニックのものを選ぶことをお薦めします。
 

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