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ものすごく豪華で、ありえないほどゆるいー映画『デッド・ドント・ダイ』


緊急事態宣言が明け、ようやっと映画館に行けました!歓喜!

鑑賞してきた映画は『デッド・ドント・ダイ』!パンチが利きすぎるタイトルだ!

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コロナ禍で映画館に行けない日々は、とても鬱屈とした期間でした。緊急事態宣言が明けた後も映画館に行こうとして、街中の人の多さに慄き、1週間は自主的自粛をしてしまうほど。
ゾンビ映画を観ればスカッとできるのでは?と今回は自宅という「墓場」から這い出してきました。

『デッド・ドント・ダイ』は「ゾンビ映画がとにかく好き」という人と併せて「○○依存につかれてきた、恐怖を感じている」という人におすすめです。

B級娯楽コメディ

――謎の原因により突如死体がよみがえり、次々と人々を襲い始める。
(Wikipedia「ゾンビ(映画)」より

ゾンビ映画には様式美がある。自分もそんなに詳しいわけではなのですが、楽しみ方の一つが「どうやってゾンビを倒すのか」

最近のゾンビ映画は特に特殊能力を持つゾンビが生まれていて(死んでるのに)、そのゾンビを過激な武器を駆使して倒す面白みがある。『アイ・アム・ア・ヒーロー』とか『ゾンビランド』とかね。

本気のゾンビメイクをされている映画は本当に怖いんですが、それでもゾンビ(=敵)をなぎ倒していく様は、快感…!

ゾンビ映画は、B級映画として楽しめる至高の娯楽だと思う

ものすごく豪華で、ありえないほどゆるい

今回の『デッド・ドント・ダイ』、前情報を入れず観に行ったのですが、入口付近にあったポスターを観ると「あ、知ってる!」といった人ばかり。

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スターウォーズでおなじみ、アダム・ドライバー
『ゴースト・バスターズ』で有名のビル・マーレイ
麗しきティルダ・スウィントンはもう60歳間近なんですね……。

他にも有名どころが多く出演している(らしい。あまり名前がわからないのですが……)!

そんな豪華な俳優陣が募ってとるゾンビ(コメディ)って、どんな種仕掛けがるのやら、笑いがおこるのやら!と思いきや。

とにかくゆるい。

まず舞台となる街が他愛もない田舎町。
テレビニュースや新聞から「地球の自転がくるってやばいんです!」ってばんばん流れているのに、誰も焦ることなく、日常会話を楽しんでいる。
翌日、街唯一のダイナーで殺人事件が起きるが、主人公ら警察官の一人・アダム・ドライバーは「この殺人事件の犯人はゾンビだ」と言い当てる。……のんきだね!(笑)死者が犯人なんて普通ありえないのにw

そして墓場から、ゾンビがどんどん蘇ってくる。
ここらへんで、ゾンビ映画的な小ネタやオマージュがいろいろあるらしいのですが、細かくは知らず。でもマニアックな演技をさせているのはわかるくらい、ユーモラスなシーンばかり。

住民にはゾンビマニアがいたり、ゾンビ映画が好きな若者たちがドライブで来たりなど、いかにもゾンビを攻略できそうな人がいるにも関わらず、次々に登場人物たちはゾンビには喰われていく。

主人公の警察官たちも、街中がゾンビであふれピンチな中でもゆーっくりとパトロールをして、変わり果てた世界をパトカーの中から眺めている。立ち向かうというより現実を受け入れている感じ。積極的にゾンビを倒しにはいかない。

ゾンビって「数の暴力」だしね

埋葬の状況にもよると思うが、適当に考えても死者>生者だから、人間が立ち向かうにも限界がある。町にあふれかえったゾンビたちに対して、もう「なすすべねーじゃん」て感じだったのかな。

墓場から何度でも蘇って観る!

顛末は不思議な印象を残します。ぶっとんで強かった剣士の正体、生き残ったアウトサイダー(世捨て人)の視点、拾った本『白鯨』のことについてなど、象徴的なことをたくさん残して終わる。うん、ゆるい!

元祖『ゾンビ』は、大量消費社会を風刺している!ともみられる映画です。


今回の『デッド・ドント・ダイ』はネットや娯楽などの刺激の多い現代にのみこまれている廃人(依存症)を風刺しているように見えました。

まぁ、それでも好きなものは好き。

この映画なら、墓場から何度でも蘇って観てやりますよ!


ありがとうございます!映画代・書籍代にします!面白い映画や本があったら教えてください!