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くりっぽの宇宙遊泳

はじまりはじまり~
 
僕はくり。名前はくりっぽ、11歳の男の子です。
パパとママと妹はハワイに住んでいて、おじいちゃんは仙台に住んでいます。

で、ぼくはあったかいハワイとちょっと寒い仙台とをぴょんぴょんと飛んで行ったり来たり、そんな生活をしています。それが結構楽しくて。

ただ時々”あいたた”しちゃうんです。
“何がって?”
それはね、着るものを間違えてるのかなぁ”うーちゃぷい”って。
そう、僕はあっばっぱーが大好きなんです。
あっぱっぱーて知ってますか?

上からすぽんとかぶればはいできあがり~ってやつ。パッと見はワンピース?みたいなやつです。これ、僕とってもお気に入りでずっと着ちゃうんです。

でも・・・冬の仙台にはちょっとちゃぶくて(笑)
これね、ずいぶん前からうちにあって。どうやら僕があったことのないおばあちゃんが作ってくれたやつらしいんだけど。タンスの奥に眠ってたそれ。僕が見つけてきてみたの。そうしたらホントやわらかくて着心地がよくてね、おまけになんかいい匂いがするような、そんなあっぱーぱーなんです。
 
でね、最近これを着てハワイと仙台をぴょんぴょんと飛んで行ったり来たりしていると時々思うことがあって。
それは、僕がなんかしなくっちゃって思うことがでできたんです。
それはなにかっていうと、宇宙遊泳。
宇宙までびょんぴょんと、とんでって、光のつぶつぶ探さなきゃ!ってね。
外側から地球をみたいしね~
 
で、思ったら吉日! 行ってみた。
あっぱーぱーのまんま。裾をひらひらさせながらね。
で、いい感じのところまで行ったと思ったら、何か飛んで来たんです。
すごい勢いでぴゅんぴゅんぴゅんぴゅん、ね。
それがなんだか最初早すぎてわかんなかったけど、
どうやら隕石、そう石のカタマリらしいの。
これってむかーし人間が宇宙に放りっぱなしにしたものなのかなぁ、
とにかく勢いよく飛んでくるの。
でも、僕って結構、運動神経いいみたいで(笑)
なんとなくシュッシュッってかわしてた。
まるでハリーポッターの1シーンみたいに、ん? ハウルかな?
自分でいうのもなんだけど、なんかかっこいいの。
だれも見てないけど。
 
でね、しばらくそれをかわしてたら、なんだか石の方がよけはじめたなぁと思って。で、気がついたらなんか身体があ-ったかいの。
そう、ひらひらしたあのあっぱーぱーのなかが。
で、ふと覗いてみたら・・・
なんとキラッキラした光の粒が、僕の身体に磁石みたいにひっついてるの。

「あぁこれか、あったか-い。ありがたーい」

なんともそれは心地よくて、ぼくは流れのままにしぱらく宇宙遊泳してたんだ。それでも時々疲れを感じる時があって。そんな時はハワイにいって心と身体を休めて、それから仙台へ。おじいちゃんの喜ぶ顔がうれしくてね。

そこでエネルギーを補給してまた宇宙に。
クルクルまわって光のつぶつぶであったまって。

そう、結局僕はハワイと仙台と宇宙と、その3か所をまわって過ごすことになったんです。
僕が宇宙遊泳をはじめてどのくらいたったのでしょうか。
ある時、改めて地球を見てみたんです。
そしたらなんと、地球はキラッキラと緑輝く地球になってたんです。
あぁよかった。
本当によかった。
心から思いました。
 
 
おしまい


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