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精神障害者保健福祉手帳を持って感じること

若い頃からずっと統合失調症で苦しんでいた。病状が悪化して精神病院に3ヶ月入院したことがある。冬のことで、寒い病棟のベッドの中で年越しをした。掛け布団にすっぽり包まって、イヤホンでラジオを聴いた。年が改まってしばらくして退院したが、精神病院への通院は続いて、薬を飲み続けた。精神病院への通院にあたっての経済的な問題から、自立支援医療受給者証は持っていた。

今回入院を機に精神障害者保健福祉手帳を申請した。この手帳も自立支援医療受給者証と同じように、病院に診断書を書いてもらい、市役所の障害福祉課などで手続きする。
手続きをして2ヶ月ほどで手帳の交付通知が来て、市役所で受け取った。茶色のビニールの薄い手帳で、面に障害者手帳と書いてあり、その下に氏名住所生年月日が記載され、等級も載っている。私は3級。自分のことは自分でできるという扱いだ。見開くと更新月日の記入欄と、都道府県の証印、そして証明写真がある。
手帳を持つことの一番の目的だった勤め先への手帳の提出もすませた。障害者雇用枠になったのだろうし、仕事の内容や人事配置にも配慮してもらえるのではと期待もしている。それによってなにか不利益がある訳でもないし、3ヶ月も入院して勤め先には迷惑をかけたが、要はしっかりと働き続ける姿勢を示して実行することだと思う。
手帳を持つことでメリットもある。公営施設の入館料などが手帳の提示で無料になる。私はプラネタリウムと美術館を無料で利用している。プラネタリウムは子供の頃から大好きでずっと通っていた。今住んでいる街でもプラネタリウムがあって、毎月第3土曜日の夕方に大人向けの解説プログラムに参加して、翌月の星空情報を観て聴いて楽しんでいる。美術館は展示物が変わるたびに通っている。期間を前期後期に区切って展示物を入れ替えることもあり、無料だということもあり、気に入ったものは両方とも観に行ったりしている。
手帳をもつことには抵抗を感じなかった。手帳を持ったから精神障害者になったのではなく、持つ前から精神障害者なのだから。

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