駅のホームで読みたい本に出会う ~『他人の家』
駅のホームで後輩に似た女性がいた。
栗色のショート。焦げ茶のざっくりしたニット。くるくると程よくロールアップされたジーンズ。黒いローヒルは美しく。斜めがけした黒いカバンがしっくりくる(赤いラベルが見えたから「マンハッタンポーテージ」というブランドかもしれない)。全部この女性にすごく似合っていた。すごく似合っている服というのは、まわりにも心地よさを与えるのだなあ。後ろ姿から、この方の大事にしているものがひしひしと伝わってくる。
ああ後輩に似ている。
今年の1月、10年ぶりに