身体は正直

息子が「今日はなんか調子わるいな」と言った時は本当だ。その時、平熱であったとしても、かならず熱が上がる。前は、学校休みたいから言ってるのだろう、と疑っていた。けれど、何度目かにして、そうではないことがよーく分かった。息子、信じないで本当にごめん、だ。だから信じることにしている。しかし、それが卒業式の朝のことで。息子もちょっと迷いつつ、行った。

卒業式後の写真撮影で、息子はまるで私みたいだった。みんなの輪に入ってピースができないのだ。なにこれ、私みたい、と焦る。女の子が一緒に撮ろう、と息子の友だちに言いに来ていて。それを横目でみる。息子はひとりも声をかけられず、しまいにはしゃがみこんだ。でも、息子の友だちはそんな息子のそばにちゃんとよってくるのだからおもしろい。輪になってピースするのに疲れたものたちの、休憩所になっていた。人気者のAくんに声をかけ、2人で撮る。息子満面の笑み。Cくんを声をかけ、また撮る。Bくんは、と探すが、息子体力の限界。「もう帰ろう」となった。「お父さんとお母さんは先に帰ってて、ぼくは友だちと帰るから」とのこと。Aくん、Bくん、いつものメンバーで帰ってきた。

「あー、だるい」と言って熱をはかったら、40度もあった。そして、娘にうつり39度。私は耐えてみせる!と思ったがダメだった。私はずっと37度代。微熱でもつらいものだ。頭ががんがんする。なんとか病院に連れて行き、「インフルエンザBですね」と言われた。春休みがはじまって、一週間ずっと寝ている。でも、休んでいいよ、休みなさいと言われているかのようでホッとしている。父に病院の付き添いができなくなったことを伝える。「疲れがたまっていたんだよ、だからインフルエンザになったんだよ」と父がメールに書いてくれていて。そうかもしれないなあ、と思った。身体は正直だ。

息子と娘はようやく平熱に戻った。
部屋の換気をする。
DAKARAがおいしい。
私はもう少しだけ、
休むことにする。