あの頃、
夏のはじまりと言えば
ヒジが隠れるか隠れないかくらいのシャツと
夏服にしては少し重いスカートやズボン。

それらを身にまとって
次のテストが嫌だ、とか
好きな人や嫌いな先生について
だらだらと語っていたあの頃。

今、
夏のはじまりと言えば
クールビズでネクタイがたまに無かったり
あるいは何も変わらない仕事の服装。

それらを身にまとって
代わり映えのしない毎日
時々クレーム対応に追われながら
変わらぬ仕事をこなす今日この頃。

あの頃と今を比べて
同じ教室で同じ制服を身にまとう、
そんな関係が貴重で尊いものだった、
なんて今になって考える。

服装も考え方も人との関わりも、
全部変わってしまったけれど。
今も十分素敵だから、と
受け入れて肯定出来るようになればいい。

そんなことを思う、夏のはじまり。

20200502：お題「夏のはじまり」

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