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UI観察 - アコーディオンの目立たせ方、最適解は?

UI観察の第12弾は「アコーディオン」について深掘りしていきます。

(その他のUI観察記事はマガジンはこちら ↓)


アコーディオン(accordion)とは

アコーディオンは、ウェブサイトのナビゲーションメニューの1つで、コンテンツを押し下げて広げるUIです。
アコーディオンは、クリックやタップすると内容が展開し、再度クリックすると折りたたむことができます。楽器のアコーディオンの動きに似ていることから、この名前が付けられました。

アコーディオンは、次の特徴があります。

  • コンテンツを押し下げて広げる

  • 他のコンテンツを隠すことなく表示できる

  • 複数の非表示コンテンツをそれぞれ開いた状態にできる

  • 同じページ内のコンテンツ同士を行き来できる

  • 項目をクリックや、マウスオーバーすることにより応じた詳細を表示できる

アコーディオンはスペースを節約する一方で、方向感覚を失わせたり、大量スクロールの要因になりますので、注意が必要です。

アコーディオンのデザインパターンと挙動

■ 一般的なアコーディオン

MUIのアコーディオン
bootstrapのアコーディオン


HTMLの<detail>タグを使ったアコーディオン
(↓サンプルコード)
<details>
<summary>アコーディオン</summary>
アコーディオンが開いた状態。
</details>


■ 制御されたアコーディオン

開いた状態で他箇所のアコーディオンをタップすると、すでに開いた箇所が閉じられます。1つしか開くことができない制御がなされています。

MUIの制御されたアコーディオン


■ MENUで使用されるアコーディオン

アコーディオンで開いたコンテンツが長い場合は、一番下に折り畳むボタンを用意してあげると、上までいちいちスクロールする手間が無くなる為、優しい配慮になります。

AmazonのMENU内のアコーディオン
(「すべてを表示」をタップすると、リンクが展開され「折りたたむ」をタップすると閉じます)


下記画像はGmailのアコーディオンです。コンテンツ量が少ない場合は、折りたたむボタンの位置は下に用意せず、開くボタンと同じ位置で問題ありません。

Gmailのアコーディオン
(コンテンツ量が少ない場合は、折りたたむボタンの位置は同じ)


アコーディオンは、どこまで目立たせるべきか

ユーザーに該当箇所がアコーディオンすることをUIで伝える必要がありますが、どこまで目立たせるべきかは悩むポイントかと思います。

方法としては、主に下記が挙げられます。

  • 背景色、文字色の変更

  • hover時の不透明度、色の変更

  • 下線の追加

  • 矢印アイコンの追加

これらを行えばアコーディオン箇所を目立たせることができますが、先ほど紹介した、主なサービスのアコーディオンを見ると、そこまで目立たせてないことが分かると思います。

Amazonのメニュー内のアコーディオン箇所。
リンクの右隣に下矢印が追加されています。

最低限のデザインとしては「矢印アイコンの追加」のみとなります(矢印アイコンの向きは下向き、開いた後は上向きがベター)。
周りとの調和次第になりますが、過剰に「要素の追加」「色変更」などはせずに、全体のバランスを保つことが大事となります。


矢印も何も装飾が必要ないケースもある

開いた後に閉じることが出来ないボタン「さらに表示」があります。

下記はスマホアプリのGoogleカレンダーのUIです。
中央にある「さらに表示」を押すと、畳まれた内容が表示されます。
PCとは異なり「折りたたむ」ボタンは無く、畳むことは出来ません。

スマホアプリのGmail

畳むことができないUIの場合はテキストのみで問題ないという例となります。もちろん場合によっては「下矢印アイコン」「プラスアイコン」を付けていいと考えられますが、アイコンが無くても伝わることを覚えておくと、過剰な装飾を避けられるでしょう。

アコーディオンUIは、SEOにどのように評価されるか?

デザインとは異なりますが、マーケティングに興味ある方は気になる箇所だと思います。
アコーディオンで隠されている内容がGoogleのクローラーにきちんと伝えられているかという観点ですが、下記の海外記事を紹介します。

Googleは公式に、そのクローラーがページ上の非表示コンテンツも見ることができると述べています。しかし、JavaScriptとCSSを使用して作成されたアコーディオンに「隠された」キーワードは、常に表示されているテキストと同じようには評価されない可能性があると考えられています。

oneupweb:SEO for Hidden Content: Using JavaScript and Accordions

記事では、Googleの公式コメントとクローラーの実際の読み込み挙動が異なることがあると述べられています。Googleのアルゴリズムは日々進化しているため、この記事も時間が経つと古くなり、必ずしも正確でなくなる可能性があります。しかし、参考程度に知っておく価値はあるでしょう。


まとめ

UI観察のアコーディオン編でした。参考になりましたでしょうか?
アコーディオンのデザインを実装する際に参考にしてくださいませ。
(不明点やタブに関する記事、質問などコメントお待ちしてます!)

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参考記事


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