気づいたらモラハラされてた⑤

後輩女からの「あんたの仕事くれ」攻撃を受け続け、それを

無視して異動までの2週間を何とか凌いだ。

その間も次長(元課長)と、部長の朝の挨拶しない攻撃は続け続いていたが、

異動が決まった身としては、とっとと段ボールに荷物を詰めて準備を進め

た。2週間が過ぎ、やっと席移動を許された日、朝から異動先の課長が

軽い足取りで現れ「パソコン運んであげるよ~」と電源を次々引っこ抜き、

液晶2画面とタワーを運んでくれた。

私は準備していた段ボールをエッサ、エッサと運んだが、下りの階段まで

来てから重さに耐えきれず一旦荷物を降ろし

(これは重くて運びきれん・・・)

と一息ついていた。その間にも後輩の女は知らん顔で空になった私の机を

物色していたらしい。まったくこの女は・・・。怒りがこみ上げた。

「ゴルゴさん、大丈夫ですか?」

声を掛けてきたのは、隣の課の『宇宙人 イマイ』。

「これちょっと重いのナメテたわ・・・。」

「運んであげますよ」

「いや、これほんと重いのよ、大丈夫。」

「いえいえ、下まで降ろしますよ。」

宇宙人の癖に気が利くじゃないかっ!部長・課長・(クソ)後輩女なんか

知らん顔してんじゃん!優しさが身に染みた。そしてイマイは宇宙人から

地球人に昇格した。

その後に元課の(元課長の)次長が、私が忘れた椅子の座布団だけ持って

現れた(使えねぇ・・・)。

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