湿度にブチ切れて除湿器を注文した日

6月ってこんなに暑かったっけ。何より湿度が高い。あまりの不快感に耐えかねて、家に帰ると除湿器を注文していた。
あれ?必要性で言えば、除湿器ではなく調子の悪いドライヤーを注文するべきなのでは?

先月くらいから、一日15分は専門書を読もう、と決めていたのに、一週間と続かなかった。代わりと言ってはなんだけど、noteを毎日書いている。意識しているわけではないのだけれど、なんだか毎日書いている。
一時期、心の平穏のためか、何かを継続するということがしたかったのか、noteをかなり継続して書いていた。一年くらい続けよう、という目標は達成できなかったが、半年くらいは本当に毎日書いていた。とはいえ、後半の方は「毎日note」というタグを付けるがために、ほとんどヤケになって駄文を量産していた気がする。20本の駄文の中に1本くらい、人に響くものがあれば良い。


何かを書こうと思ったけれど、相変わらず心が枯れている。良い意味でも悪い意味でも。

そういえば土曜日の夜、サークルの後輩と長電話していた。気になっている人と飲みに行って、衝撃的なことを言われたのだと、日付が変わる前くらいに連絡があった。なんとなく、心配はしていた。
人の話になると、なんだかそれっぽいアドバイスができる。自分のことになると客観性を失うくせに。なるべく言葉を選んで、正論を伝えながら、自分の言葉が全部自分に返ってくる感じがして少し心を削られた。あの時の自分に、自分でそんな言葉をかけてやれたなら。いや、きっと正論過ぎて拒否していただろう。なんだ貴様、その正論。何様のつもりなんだ。後輩の話を聞きながら、勝手に自己嫌悪に陥っていたけれど、その時は自分が話を聞く番だったので、自嘲しながらもそんな態度は出さなかった。
先月の今頃、深夜に話を聞いてもらうのは自分の方だった。シリアスな話をして、最後は段々と下らない話になって、笑って終わる。終わり方に何だか救いがあった。先週の土曜日は、最後には下ネタばっか話していた。笑って終われて、それが良かったと彼女は言ったけれど、地獄みたいな自分の経験を切り売りする身にもなってみろ!と少し愉快だった。


今日の午前中は、暑さと湿度に半ばキレながら手を動かしていた。なんとなく、午後も手を動かしてやるべきことを前に進めたかったけれど、研究職なのだからインプットもしなければな、と分科会の講演会をZoomで聴講していた。学生さんの緊張気味な発表を聴きながら、少し前の自分もあんな感じだったろうか、いや今だってあんなものだろうかと考える。もうすぐ30になるのだから、もう少ししっかりしてくれないと。
昔は研究発表って苦手で、発表スライドのあらゆる場所で穴が多かった。背景なんて台本を覚えていないと話せない。質問なんてされたらひとたまりもない。今では割と諳んじて多くのことを話せるし、台本が飛んだって、適当なことを話して繋いで行ける。講演を聴きながら何故だろうと考えていたけれど、自分は今そんな仕事で食べているからだ、という学生時代との当たり前の違いに気づく。それが研究職ってことか。へえ。


家に帰って、また半ばキレながら除湿器を注文した後、部屋に溜まっていた段ボールを片付ける。水の量に細心の注意を払いながら、恐る恐る炊飯器にお米をセットする。少しずつ人間らしい生活を取り戻す。明日は今日よりもうちょっと、などと考えるがそんな都合の良いことってない。明日は明日の憂鬱がある。言葉にしてしまうと無性に悲しいね。
スマホの「最近削除した項目」から、これはもうどうでも良いな…と思えるものを消してゆく。そうすると却って、「どうしてもまだ消せないもの」が残り、余分なものが無くなったことで「消せないもの」の密度が増してしまって、おいそれと覗けない空間になってしまった。自分で消すことを選び取れなくても、いずれ勝手に消えてしまう。流れに任せるのではなく、できれば自分で何かを選び取ることができる人間でありたいけれど、写真の下に表示されるあと13日の期限の間に、果たして自分に選べるのだろうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?