24h4m

7月18日。月曜日。じゃなかった、火曜日。

最後の一本と思いながら冷凍庫の箱アイスに手を伸ばすと、もう一本入っていて少し嬉しくなる。
心の中で、少しずつ自分の何かが失われてゆく音に耳を澄ましながら、現実の耳ではSyrup16gを聴いている。

5月の半ばだったか、神田の辺りを彷徨いながら「うつして」に出会った時からずっと、Syrup16gに救われている。
誰に向けるでもなく、Syrup16gを紹介するためのプレイリストを作って、曲を入れては出して、推敲している。自制を忘れて放っておくと、自分の(今の)好みの曲ばかり集まってしまい、これでは人に紹介できないと有名どころを入れて一から作り直す。こんなことをしている場合なのか?
何の気なしに音が好きだなと入れた曲であっても、よくよく歌詞を聴いてみると『空はこの上』とか『天国はその上』とか言い出しているので思わず笑ってしまう。さっきまでリフォームのことを歌ってなかったか。場面展開が早い。自分は歌詞を聴かなくなったのかな、と思ったりする。

昔、高校時代だったか。友人と、『音楽を聴くときに歌詞を重視するか』議論したことがあった。当時、RADWIMPSやthe pillowsを聴いていた自分は、歌詞は大事だと言って譲らなかった。洋楽を聴かなかったのもそこが大きかったと思う。ELLEGARDENがそんなに好きじゃなかったのも。
そりゃ、ネイティブなら歌詞を聴きとれるのかもしれないし、歌詞を覚えろだとか、もっと勉強しろだとか言うことはいくらでもあるとは思うが、直感的に歌詞から情景を思い浮かべられない音楽があまり好きになれなかった。

翻って今の自分の好きな曲を考えると、きのこ帝国の「WHIRLPOOL」や「退屈しのぎ」の歌詞に圧倒的な共感を覚えるかというと、そうではないと思うし、Syrup16gの「ハピネス」の中に歌われる異物感が自分の全てを表しているかと言えばそういうわけでもない。
昔はもっとストレートな歌詞が好きだったけれど。行間を読むような曲が好きになってきたのかもしれない。

本当はもっと思いつくことを書いていたかったけれど、昨日炎天下で走り回っていた疲れが残っているのか、意外と眠いので手が進まない。
作成中のプレイリストをここに投げておいて自分はベッドに身を投げ出す。窓を開けると、湿度の高い空気の中に少しだけ甘い匂いがした。明日は20代最後の日。少し心がそわそわする。


(noteで共有するために、いつもiTuenesで作っているプレイリストをわざわざSpotifyに入れ直していた)

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