ワクチンとオリンピックと並べると流行り物みたい

ワクチン一回目を打ってきた。

毎日noteなどと言いながら、とうとう一日分サボってしまった。夜のうちに書けなくても、次の日の昼(最悪の場合、夕方になることもあった)には更新していたというのに。というのも、ワクチンを打って体調を崩していたからである。

職場の産業医さんに打ってもらった時、全く痛みがないことに驚いた。えっ、もう終わったの?と。どんなに上手な看護師さんに打ってもらったインフルエンザワクチンの予防接種よりも、痛みがなかった。というより感触がなかった。ワクチンへの潜在的な恐怖心の所為で、脳内麻薬がドバドバ出ていたのだろうか。それとも、産業医さんの腕がよっぽど良かったのか。

余談だけれど、多分、産業医さんだと思う。自信がない。年に一回顔を合わせれば多い方なので、顔を全く覚えていないのだけれど、接種時に「休日、明日は何するご予定ですか?」みたいな一見関係ないような話題を入れてくるのは、間違いなくいつもの産業医さんだと思う。ちなみにそんな話をすると思わなかったので、「まぁ…寝てますかね」みたいなちょっと勘違いしたスレた男子大学生みたいな受け答えをしてしまった。「それは良いですね!ただ、いつもよりも多く水分を摂ることを心がけてください」と返されて、その時はなにゆえ?と思っていたけれど、続く出来事を予想していたのかもしれない、と今は思う。もしかしたらこの時の疑念が…とはさすがに思わない。

接種15分様子を見ても特に異常もなく、こんなもんかと家に帰った。正直、体調不良が出るのもノシーボ効果の一種かな、と思っていたので、気持ちの持ちようくらいに考えていた。職場の先輩から、「体調を崩した時に備えて食料を備蓄しておいた方が良いよ」と言われた時には、それは良い考えだと思った。そういう備えって大抵は無駄に終わるからだ。頑張って備えた時に限って、何も起きない。逆を張るという意味で、いつもより少しだけ多めに食料を買い込んだ。


状況が変わったのは、夕方くらいから。打った側の肩が痛み始めてきた。ワクチンを打った人の中には「肩が上がらなくなる」と言う人がいたけれど、こういうことかと実感した。ひどい筋肉痛のような痛みだが、筋肉痛と違ってもっと内の方に痛みがある感じ。レゴブロックの人形のような動きで腕を回す分には痛くないのだけれど、脇を開くような動きを入れた途端、それを拒否するかのような痛みが走る。ただ、昨日まではまだその程度だった。


今日の朝。というか昼過ぎ。起きると、昨日よりも肩の痛みが増したような感じがする。ただ体調はすこぶる良い。これだけ目覚めが良いのって本当に久しぶりな感じがする。太陽はもう高く昇っており、今から出かける気にはならない。パソコンに向かってだらだらと過ごしていると、少しずつ眠気が増すような感じがして、休日を良いことに全くそれに抵抗せず、ベッドに横たわった。1時間弱ほどで、寝苦しさで目覚める。エアコンの効きが悪い気がする。昼寝の間握りしめていたスマホがやけに熱い。そんな操作したっけと思うが心当たりがない。気怠い身体を引きずって体温を測ると、37.2℃を示している。おお…という感動にも近いため息が漏れた。部屋にある体温計は新しいタイプのものだけれど、「今日はちょっと熱っぽいな…」という時に使ってもいつも平熱なので、正直信用していなかった。なんだ、ちゃんと測れるんじゃん。その後も少しずつ熱が上がり、夜になると38.0℃を超えた。去年ずっと体調悪かった時だって、こんな体温を叩き出すことはなかったな。「コロナにかかると37.5℃以上の熱が出る」という謎の基準があったからこそ、37.5℃を決して超えることのなかった体調不良では、PCR検査を受けさせてもらえなかったのだから。

正直、本当に体調悪くなるんだなーと少し楽しかった。4連休の真ん中で、特に焦って体調を治す必要がないから、というのもあるかもしれない。それに、ワクチンの副作用なら一日程度で治るだろう。それにしても熱っぽい。目も少しかすんできた。ただ熱でぼーっとすることを除けば、これくらいの体調不良はこの一年間割とあった。米を炊く気にならない程度には体調は悪かったけれど。38.0℃ってこんなに辛かったっけ。学生最後の夏、就活が終わった安心感からか胃腸炎で40.0℃を出した。あの時はもっと辛かったのか。確かに、ずっと意識がもうろうとしていた気がする。たまたま実家に帰省している時だったから母に看病してもらえたものの、横浜に帰ってしまっていた時だったら下手したら死んでいたのではないだろうか。


この時間になると、熱も37.5℃と少し落ち着いてきた。適当な風邪薬を飲んだおかげもあるかもしれない。熱でもうろうとした時に見る夢って、何の脈絡も無いほどめちゃくちゃで、少し楽しみだったのだけれど。そんなこんなで、体調不良の所為で昼過ぎに書こうと思った昨日の分を書けず、一日分サボる形となってしまった。そういえば、2,3日前にも呟きだけ残してさらっと一日分サボったような気もする。そんなものか。逆に言えば、つい最近までずっと、noteを書くことさえ出来ないような体調不良にはなっていなかったのか。頑張ったね自分、と少し褒めてやりたい。2020年、頑張ったよ。そういえば東京オリンピックが開幕したらしい。開会式前にソフトボールの試合の結果が出ていて「?」と疑問符が浮かんだけれど。正直、このご時世ではオリンピックには肯定も否定も出来ないという中途半端なスタンスだけれど、ただ一点、"Tokyo 2020"という表記はやめようよーと思う。2020年はもう終わったのよ、2020年は終わったのだから、もう掘り返さなくて良いじゃない…とそんな気分になる。

ふと、「昨日の夏」というフレーズが頭に浮かんできた。特に意味はない。やっぱり熱で頭がやられているのかもしれない。ただ、「夏」という一日で終わるはずのない季節と、「昨日」という一点の時間のアンバランスさになんだか面白さを感じる。いつかそのタイトルで書き物をしてみたい。

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