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おとなのイベント「お朔日詣り」

伊勢では、毎月1日に伊勢神宮へお参りする風習がある。それが「朔日参り」だ。先月も無事に過ごせましたと感謝し、新しい月の無事をお祈りする。

毎月一日、おかげ横丁は早朝から店が開いており、朝市で地元の物産も出回り、朝粥なんかもいただける。

赤福本店の「お朔日餅」

本命のイベントはこれです。これを目当てに、朝の早くから長蛇の列に並ぶのだ。あんこ好きには、へっちゃらですが季節を選んで行くべしだ。

毎月一日、赤福本店で季節ごとに変わる和菓子が販売されるのが「お朔日餅」わざわざ三重県まで行かなくても百貨店で予約すれば手に入るのは知っていた。

だがラッキーなことに、ちょうどいけるタイミングがきた。1月31日に出発、2月1日を大人のイベント「お朔日参り」とした。

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小学校の修学旅行以来だ。夫婦岩を見て思い出すのは、「赤福、何個いるか」お土産シートみたいなのに記入したこと。いま思えば、小さな子供が「赤福餅」を買いに行く旅だった。それだけではないけど、そんなことしか覚えていない。

前日の夕方17:00から受付番号票が配布される。それを当日、列整理券と交換し列に並ぶ。早朝3:30から係員により列がつくられる。

人気の朔日もちの季節は、何百メートルもの列ができるそうで、わたしたちが行った二月は比較的少ない方だと係員さんは言った。いや、まあまあ並んでますょ、真冬です。極寒の早朝にもかかわらずです。その光景にわくわくした。

4:45くらいから販売開始され、震えながら手にした二月の「お朔日餅」は、一年の邪気を払う豆大福。「立春大吉餅」

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黒大豆と大豆を使った二種類の豆大福だ。中は粒あんとこし餡。ふたつ食べるから飽きない。これも「立春大吉餅」のラッキーな点だ。

もちろん、桜もちやよもぎ餅、栗大福も見逃せないくらい魅力的ではあるが、その一手だ。おなじものを何個か食べることになる。

6個入り、9個入り15個入り(化粧箱)があり、この化粧箱のデザインも月ごとに変わるという楽しさだ。

さてと、お目当ての朔日餅も手にし、次に向かったのは手ごね寿司で有名な「すし久」

冷え切った身体に、めちゃめちゃありがたい朝粥を、この一日だけ早朝からいただける。

手ごね寿司も美味しいのだが、まだ真っ暗な早朝から温かいお粥に焼き魚、卵焼きに煮物がついた贅沢な朝ごはんを、ぱくぱくと食べれるのは旅人だからか。ご馳走さまです。

ここも季節に合わせて、お粥の内容が変わる。

いざ、伊勢神宮へお参りに。ツンと冷たい空気もお腹が温まってるせいか心地いい。

奥へ奥へ進むにつれ、その冷たさが顔や手脚に突き刺さるように感じる。時々、マスクをずらし木々の中で大きく深呼吸をする。鼻の奥までツンとするが神聖な空気というものを肌で感じた。

なんと穢れない空気に満ち溢れてるんだろう。これが伊勢神宮なんだ。こんな早朝からこの場所にいることに、わくわくしていた。

天気がよければ朝日も拝めるらしい。たぶん絵に描いたような光景を見れる時期があるはずだ。

そして、ふたたび赤福本店に戻り赤福餅を食べた。お参りしたあとのご褒美です。これがまた美味しく感じたのです。早朝です。知ってます。お粥も食べました。まだ朝の7:30頃です。そのあと、松坂牛コロッケも食べました。朝市ばんざいで、おかげ横丁をあとにした。

ホテルはこだわらなかった。まあまあ伊勢神宮に近い場所で、小さくても温泉があるとこ。お参りから戻り、温泉に入れるのがポイント。

じーんと芯まで冷えてたのがわかる。気持ちいいのなんの、ぼーっと何も考えず眼を閉じる。あったかーい。それだけでいい。それがいい時間だった。

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また食べれるな。

そう言って、二人は伊勢うどんを食べ三重をあとにしましたとさ。

めでたし、めでたし。

すべてはタイミングで動いていく。この小さな旅も、きっかけはたいした事じゃなくても、おっ!行けるな。そう感じたら動いて吉かもしれないです。貴重な体験と美味しい時間でした。

こういうのを一緒に面白がってくれる友人と、また伊勢を訪れたいと思います。もう誘ってます。

今日もいちにち、ありがとうございました☻


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