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薬を使わない草管理

埼玉県の所沢は9月に入っても30度を超える日が続いています。そんな中9月から所沢農人にて有機農業の研修が始まりました。

今後この場を使って、研修での出来事や食、農業についての情報を発信していきたいと思っています。
何卒よろしくお願いします。

今回は夏場の農家の頭を悩ます雑草管理についてのお話になります。
有機農業では農薬、化成肥料を使わないように、雑草を管理するために除草剤も使いません。
では、現場ではどうやって雑草を管理しているのでしょうか。
今週除草作業をした際の写真を交えながら、進めていきたいと思います。


マルチ、防草シートで地面を覆う

まず一つ目の方法は、地面を写真にあるようなシートで覆います。
光が当たらないと植物は成長できません。
野菜を育てるための畝には、ビニール製のマルチシートというものを使います。
これらは光を遮り、草が生えない環境を作る方法です。

防草シート

または、刈り取った草を持ち去らず、そのまま地面に敷き詰める草マルチという方法もあります。
これは刈った草を使って光を遮り、雑草の生育を抑える方法です。

除草する

では生えてしまった雑草にする対策とは?
そうです、除草です。

広く開けたところはスパイダーモアなどの機械を使って作業すると効率よくできます。スパイダーモアは、エンジン部の下に刃が付いており、草をなぎ倒しながら除草できます。
効率化が求められる現場では、こういった機械は必要になります。

スパイダーモア

また、スパイダーモアなどの機械が入らないところは、草刈機や鎌、三角ホーで対応します。

草刈機


鎌達

雑草を抜くか、刈り取るのか。

最近まで、私は雑草を根っこから抜き取るように除草していました。
根っこを残すと、またそこから生えてくるためです。
これが雑草魂ですね。

ですが、色々調べたり、人から話を聞くうちに、雑草は根っこを残し、刈り取る方がいいと考えが変わりました。
その理由は、いくつかあります。

  1. 雑草の根を抜くことによって、土が締まって硬くなっていく。作物を育てることを考えると、これは避けたい。

  2. 残った根は、土の肥料分になる。

  3. 刈り取った雑草を、草マルチとして再利用できる。

夏場は特に、雑草を根から抜いても、すぐまた違う雑草が生えています。
それならば、雑草は刈り取り、その場に草マルチとして置いておくのがいいでしょう。雑草も有機物ですから、土に栄養分として還ります。
そうやって資源を循環させて、できるだけ無駄のないカタチで生産活動を行っていきたいと考えています。
雑草を敵とせず、資源と見れば畑の見え方も変わってきます。
未来に向かって、少しでも良い循環が作りたい。

では皆様良い週末を!!






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