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なぜ統失?第2部「閉鎖病棟入院編」⑰完結編🌟退院の日

前回の続き

入院から、およそ3ヶ月後、
突然、一週間後に退院だと告げられました。

アタオカ先生の診察は入院中無かった筈ですが、
看護師の報告書か何かで判断してるのでしょうか。

相変わらず、アカシジアの症状は酷くて、
一日中歩きっぱなしのままでしたが。

とにかく、退院が決まってとても嬉しかったのは覚えています。

退院が決まったことを入院中、
仲良くなった患者さんに自慢して周りました。

Mちゃんは、僕が退院することをとても残念がって、

え〜、ショック!」

と、言ってくれました。

退院後に手紙の交換をしようと約束して、
互いの住所を教え合いました。

携帯電話は持ってなかったみたいでした。

それからその病院には、
院内の公衆電話でしか使えない有料の、
電話カードと言うものがあるのですが、

外の世界ではなんの役にも経たないただのゴミなので、
仲良くなった同い年の患者さんに譲ってあげました。


退院当日、
僕はワクワクしながら親が迎えに来るのを待ちました。

迎えが来るまでに荷物をまとめておかないといけません。

全ての私物を持って帰らないといけないので、
大変な大荷物になってしまいます。

お昼過ぎくらいになって親が迎えに来ました。

大荷物を運ぼうとしてるのを大変そうだと思ってか、
例の放浪の画家さんが、

「荷物が多くて大変でしょう、持つの手伝いましょう。」

と、言って紙袋に手を掛けました。

すると、うちの母親が、

「いいです!」

「盗るんじゃろうが。」

と言って制止しました。

僕は嫌な気持ちになりました。

うちの母親は精神障害者に対する差別意識がとても強いです。

僕が病気になる前は、
車で病院の前を通るたびによく、
キ○ガイ病院がどうのこうのよくぼやいてました。

いまだに僕の病気の事を親族にも話さず隠しています。


とにかくこれで僕はめでたく退院となり、
これからしばらく家で療養生活を送ることとなります。


これからが本当の地獄だと知らずに…


第2部 閉鎖病棟入院編 完


to be continued…









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