タイトルの「ゼロ時間」、なにやらカッコいい。
この作品には「チムニーズ館の秘密」や「七つの時計」で活躍したバトル警視が登場する。それだけでも期待が高まります♪

男女の三角関係、もはや四角関係かもしれないメンバーが休暇を過ごしに一つの館に集まる。当然のように次第に雰囲気は険悪となり緊張が高まっていく。それは使用人たちをもピリピリと神経質にさせるほどだ。

犯罪に複雑なトリックがあるわけではないが、二転三転とこちらの予想が覆される。

この物語ではバトル警視の人柄が丁寧に描かれている。彼の優れた観察眼や家族への愛情も詳細に描かれていて、他の作品よりも彼の輪郭がはっきりとしてくる。
バトル警視のポアロさんへの畏敬の念も見受けられ、ポアロファンとしては嬉しい限りだ♡