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サステナブルを取り上げる女性誌が増加中! それぞれの雑誌の特徴とは?

このnoteのポイント
・この2年ほどで、SDGsを取り上げる女性誌が急増
・それぞれの雑誌で取り上げる話題に特徴がある
・学術的に話題を取り上げるものから、生活者視点に立って語る雑誌まで様々
・自分にとって読みやすい雑誌でSDGsに触れてみたい


こんにちは! Good Tideチームメンバーの山下(@yamashiitaa)です。

最近、女性誌で「サステナブル」「SDGs」について取り上げられているのを目にすることが多くなりました。
ややとっつきにくく難しい印象のある本ではなく、生活者視点に立っていて読みやすく編集された雑誌ならではのテクニックで、切り口を読者になじみがあるものにしたり、普段の生活で取り入れやすいアクションも多く掲載されている、という印象があります。
そこで今回は、女性誌の中でも特にSDGsやソーシャルグッドのテーマに力を入れている4誌、「FRaU」、「Hanako」、「VOGUE」、「VERY」の特徴をご紹介したいと思います。

ご自身が興味があるテーマに注力している雑誌があるか、またご自身の生活に取り入れるのにちょうどいい塩梅のコンテンツの雑誌があるかなど、着目していただきながら読んでいただけると嬉しいです。

1冊丸ごとSDGsを打ち出した「FRaU」

FRaUと言えば、「1冊まるごとSDGs」を取り上げたことで一躍注目を浴びた雑誌です。
SDGsを取り上げた初回は2018年の12月号で、これまでにムック本を含めて5冊発行しています。
また雑誌業界が衰退していく中で、SDGsをテーマとした号は異例の重版となっています。

FRaUのコンテンツは、パーマカルチャーの解説や、世界の二酸化炭素排出マップの紹介など、学術的な要素もあり、マクロ的視点でSDGsを捉え構造的な部分について言及している印象があります。
また、SDGsの中でもとりわけ環境問題に重きを置いています。
特に、2019年10月に発行されたムック本は「海を守る」ことをテーマに特集されています。

今までのFRaUのSDGs特集では、海外の取り組みやプロダクトを特集している印象がありましたが、2020年7月に発行されたムック本では、「日本からはじまる、SDGs」と題し、国内の事例やプロダクトの特集をしています。
2018年に初回が発行されてから2年弱で、日本国内でもSDGsに関する取り組みが増えてきたことを受けて特集が組まれたのではないかと予想されます。

最新号は、SDGsに関してどうお金を使っていくかという今までの特集よりも少し生活に踏み込んだ内容となっていました。
SDGsを女性誌で取り上げた火付け役であるFRaUはこれからも要チェックです。

生活への落とし込み方や魅せ方が得意な「Hanako」

Hanakoと聞くと、社会性の高い雑誌というイメージよりは、生活へのお役立ち情報などが掲載されているイメージかもしれません。
SDGsの特集に関してもそのイメージは変わらず、FRaUと比べるとよりミクロな視点で情報が掲載されていました。

例えば、SDGsの3種の神器として、下記が紹介されていました。

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【引用】
Hanako 2020/9/17「使い捨てず、繰り返し使えるアイテム&アイデア5選!身近なところから変えて、ごみの削減に。」
https://hanako.tokyo/column/sdgs/174349/(2021/2/20)

A.折りたためるタンブラー
割れる心配もなし。POCKET CUP 各355ml 1,500円(stojo/マインドアート 03-6417-073)

B.洗いやすくて軽いウォーターボトル
氷やハーブが口に当たらない内ぶた付き。リユースボトル 500ml 1,000円(リバーズ 0120-915-682)

C.会社に置きカトラリー
ケースは再生素材。カトラリーセット 2,000円(TO-GOWARE/エイアンドエフ 03-3209-7575)

その他にも、プラスチックのラップよりエコラップを選ぶこと、空き容器を花瓶にすることなど、それぞれは衣食住に関する小さな行動ではありますが、世界規模の問題をどう生活の中に落とし込んでいくか、という視点で丁寧に書かれているという印象でした。

他の雑誌と比べると、読者にアクションを促すエンパワメントをしていく内容というよりは、丁寧な暮らしの中での選択を提案してくれている内容となっていました。

圧倒的にエンパワメントをしていく「VOGUE」

海外発祥の雑誌であるVOGUEは、ジェンダー、人権、思想についての内容が中心となっており、生活に寄り添った日本の雑誌とはまったく違う系統となっています。
一つ一つの課題に対して、マクロな視点だけでなく、それに取り組む人々ひとりひとりの濃密なストーリーを展開することが多く、そうすることで、読者をエンパワメントしていくという方向性が見られます。


プロダクトやサービスに関して取り上げられることもありますが、生活用品というよりはファッション雑誌らしく、ファッション業界に関する情報がメインになっています。
具体的には、テクノロジーでサステナブルな生地を開発して服作りをするようなブランドが取り上げられています。

日本人からすると、やや生活には落とし込みにくい内容になってはいますが、日本の雑誌にはない思想的な部分やジェンダー・人権についても踏み込んでおり、学びが深まる内容となっています。

海外との比較や、より思想や社会学的な文脈から各課題を見ていきたい場合は、VOGUEがオススメです。

ママさん世代のリーダー「VERY」

“購買力のあるおしゃれママ雑誌ナンバーワン”といわれるVERYは、サステナブルな思想を持って行動しているママ読者を、サステナブル+ママで、「サスティナママ」という造語を生み出し、その行動を後押ししています。

2020年2月に発行された号の特集は「今、センスのいい人ほど、”優しい”おしゃれ上手 誰の中にもサスティナママがいる!」というサステナブルを全面に押し出したタイトルで、サステナブルを特集。
ゴミを丁寧に分別したり、子どもの服をお下がりとして回したりといった、普段何気なく行っている行動も実はサステナブルだった、という形で身近なことも社会に貢献するサステナブルなことだと実感できるような内容となっています。

また、おしゃれママに人気の雑誌として、おしゃれでエコなブランドの紹介や、サステナブルを実践しているママの特集がされていました。

2021年2月号では、「性教育スタートはママのLOVE♡」と題した別冊付録を2月号にて発行しました。
今までのサステナブルの軸であった環境問題から少し範囲を広げてジェンダーや性の話題にも言及しています。
別冊付録内では、「家族で性の話をオープンにしない」といった日本の家庭の現状から、何から話すのがいいのかといった実際の行動にいたるまで、分かりやすく解説されていました。

今までは、ママ自身のサステナブルな行動に注目していたのに対し、親であるという観点から子どもの性教育にも踏み込んでおり、影響を与える範囲が広がった印象があります。

今後も、ママ世代代表の雑誌としてどんなことを発信されるかが気になります。

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いかがでしたでしょうか?今回ピックアップした4誌は、特集をしっかりと組んでいる代表的な雑誌でしたが、SDGsに関して毎月1-2ページの連載を組んでいる雑誌や、連載ではなくともトピックとして取り上げている雑誌も多く見受けられるようになりました。
またティーン向けの雑誌でも取り上げられていることも珍しくなくなってきました。

国連が定めた、と聞くと自分からは遠くの事柄に感じてしまいがちなSDGsですが、こうして身近な雑誌に取り上げられることで、多くの生活者が自分ゴト化していくきっかけになっているように思います。

各雑誌、ウェブサイトでもSDGsの情報をアップしているので、要チェックです!

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