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映画「ローラ」を観た感想 〜ポリリズム〜 LOLA - Un Film de Jacques Demy

物語の舞台はフランス西部の港町ナント。

キャバレーで踊り子として働くローラは7年前に姿を消した初恋の男性ミシェルを待ち続けていた。

そんな中、初恋の相手ミシェルに似た海兵との出会い。ローラを想い続けていた幼馴染ローランと10年ぶりの再会。初恋をした当時のローラを彷彿させるような少女。

というふうに様々な人物が登場する。

彼ら彼女らは近いようで遠く、遠いようで近い。

それぞれの人生が絡み合いそうで、絡み合わない。絶妙なタイミングで展開される物語は異なる複数のリズムを同時進行させるポリリズム音楽のように感じた。

物語の結末はまさに、異なる3拍と4拍のリズムが12拍の時に交わり一つの音を奏でるように一致する。まるで音楽のようでした。

ローラを彷彿させる少女は、当時のローラとは違った行動をとったことで、どこかで新たな異なるリズムを奏でているのかもしれない。もしかしたらポリリズムのように未来で一致するのだろうか。

と想像を巡らす映画「ローラ」を鑑賞しました。

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「ローラ」

監督 脚本 ジャック・ドゥミ 音楽 ミシェル・ルグラン
撮影 ラウル・クタール
出演 アヌーク・エーメ, マルク・ミシェル, ジャック・アルダン
1961年 フランス映画 モノクロ 88分 ステレオ


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